レモンの樹形|栽培の基本と基本を無視したうちの話

レモン日記

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「レモンの樹形」です。もふもふ農園のレモン栽培は2021年の12月からスタートして、もうすぐ1年となります。レモンも順調に成長して1本も枯れることなく今に至り、冬の厳寒期には多少の剪定作業を行うことになります。

レモンに限らず果樹の栽培では樹形を考えることが重要で、主枝を何本の仕立てにするか、どこで切ってどう育てていくか悩む方も多いです。又、一切剪定作業をせずに自然に任せた栽培をされている方も一定数おられます。

うちでも防風林として植えているミカンはほぼ剪定作業をしていません。それでもたくさんの果実が毎年収穫できていますがやはり病害虫の被害は多いように感じます。剪定をしないことから枯れ枝や内側に伸びる内向枝などが邪魔をして樹の中心に光が入りにくくなっています。

個人的にはしっかり剪定を行って光の当たる形を目指したいと思っていますのでレモンも冬には剪定していきます。今回は1年間のレモン栽培をした経験からうちの考えと栽培の教科書はどうなっているのか比べて記事にまとめていきます。

注意点として、うちがやっている方法が正しいとは限りません。私が様々な情報を集めた結果、こうしていこう!と思ったやり方を書いています。最終的な樹形や仕立ての判断、剪定は自己責任で行ってください。

レモン日記-栽培1年目の考察-

レモン栽培は栽培1年目でまだまだ初心者ですが、うちの管理している果樹は他にもたくさんあります。

レモンと同じくビニールハウスで栽培している果樹としては「ポンカン」「不知火(しらぬい)」「キンカン」ここが10年以上の栽培、「ブドウ」「デザートライム」「せとか」「ポポー」が3年以下の栽培歴となっています。

キンカンに関しては生育状態が悪く露地植えにシフトしつつありますが、ポンカン・不知火は毎年たくさんの果実を収穫できており、収益にも貢献しています。

露地栽培も取り組んでおり「キウイ」「ライム」「梨」「ビワ」など幅広い品種を栽培しています。

今回はレモン日記の記事ですので焦点を絞って記事にまとめます。

レモンの品種

うちが栽培している品種はトータル5種類でメインとなる鉢栽培は「ビアフランカ」「璃の香」「姫レモン」です。少量ですが露地栽培で「瀬戸内レモン」と「マイヤーレモン」もあります。

品種の特徴を知りたい方は過去の記事でまとめていますので、参考にしてみてください。

個人的には姫レモン>ビアフランカ>璃の香の順で生育が良いと感じました。特に姫レモンは1年間の栽培でほとんど樹形が完成し、来年から果実の収穫ができそうなほどです。

一番注目していた璃の香は栽培を始めてからも一向に新芽が出てこなくて心配になるほどでした。ビアフランカに遅れること2週間ほどで少しずつ新芽が出て安心した記憶があります。

栽培の考え方

2021年の12月に鉢植えを行いましたが、全て切り戻さずにそのままの状態で植えました。

ほとんどの栽培書籍では苗木を30㎝程度の高さで切り戻してから植え付けると書かれています。これに関して私はずっと疑問を感じていました。

栽培の教科書に書かれているなら正しいことで常識なのだと思いますが、せっかく伸びた枝・葉っぱを落とすのはもったいないのでは?と考えてしまいます。

過去に切り戻しての栽培をやってみたこともありますが、やはり伸びが微妙で収穫できるまで何年もかかるイメージがあります。

とは言え、言っている意味が分からないわけでもありません。30㎝程度で切り戻してそこから出る枝を主枝として「開心形」の仕立てで主枝3本~4本を形成する。長期的に理想の形へと樹形を整えるやり方です。

開心形で主枝を3本や4本配置する樹形の最大メリットは樹の寿命と言われています。1本主枝の主幹形に比べると実に2倍以上の差が出るそうです。

主幹形に比べて主枝の数が多く、全体的に大きな樹形となる開心形はたくさんのエネルギーを蓄えられるため1本あたりの収穫量が多いことやどこかの主枝が害虫にやられても新しく主枝を配置しやすいため融通がききます。

その一方で樹形の完成まで時間がかかり、収穫量も最初の頃は主幹形を下回ります。

植え付けの狙い

続いてうちのやり方を説明していきます。先ほども書きましたが、うちでは苗木の植え付け時に切り戻さずそのまま鉢植えしました。

考え方としては①切り戻すと葉っぱの量が減って生育スピードが落ちる②最初から開心形を目指さず、伸びた枝から仕立てを考える、以上2点から切り戻しをしていません。

植え方も2パターンあり、単純に真っすぐ植える方法と斜めに植える方法があります。

斜めに植える方法は通常とは異なるためなぜ?と思われるのではないでしょうか。

理由として、斜めに植えると植物の基部優勢が働き、根元から強い枝が出ます。この枝が後々の主枝として活躍し、ちょうど良いところで剪定して枝分かれさせる。枝分かれしたものは将来的な主枝として枝を配置して開心形に仕立てる。これが狙いです。

写真の右側が斜め植えの狙いで基部から発生した枝はすごい勢いで成長します。斜めに植えた部分は将来的に日が当たらなくなり枯れていき剪定時に切ることになります。先ほどの苗木を切り戻すやり方だと30㎝で切って開心形に仕立てていきますが、こちらは切り戻さずに開心形に仕立てられます。

百聞は一見に如かずと言いますが、実際にうちが斜め植えしたレモンがありますので、こちらをご覧ください。

ハモグリガにやられてダメージを受けていますが、全体としてこのような形になりました。根元から出た枝は太くて支柱なしでも大丈夫です。こちらは露地植えのレモンですが鉢植えでも同じように生育します。

別の話ですが、栽培しているレモンに「ハモグリガ」と「カイガラムシ」の害虫、「すす病」の病気が発生しました。これは果樹栽培をしているとよく見かける病害虫なのではないでしょうか。葉が絵を描かれたように食害されたり、葉や枝に白い塊が付いていたり、黒いすすのようなものが付着していれば早急に手を打つ必要があると思います。

病害虫については記事を投稿していますので参考にしてみてください。記事内では薬品による防除と天然の成分による害虫忌避を紹介しています。

今後の樹形

植えたレモンは70本程度で、これを厳寒期中心に剪定していく必要があります。剪定にあたって思っていることは全て開心形にする気はありません。剪定するレモン1本1本に合わせた樹形を想像して枝を切ろうと思います。

レモンの樹形「主幹形」

最もシンプルな樹形が主幹形と呼ばれるものです。主枝(主幹)を3mくらいまで伸ばしたら亜主枝を横方向・やや下方向に形成する。亜主枝からは果実をつける側枝を出して果実をつける。

剪定時に枝分かれをあまりしていない1本伸びたようなレモンは主幹形に仕立てていきます。

主幹から出た枝で上向きのものは枝を曲げる「捻枝(ねんし)」の技術を使って果実の実る成り枝を増やしていきます。

メリットとして開心形より大幅に早く果実が収穫できます。開心形で主枝を形成している間に主幹形は完成しています。加えて縦方向に主枝が伸びているため横方向の通路が確保しやすいと言えます。横方向に伸ばす開心形では樹全体が大きくなりがちですが、縦方向に伸ばす主幹形はクリスマスツリーのような縦長の樹形となります。

早く果実を収穫したいなら主幹形一択かもしれません。一方のデメリットとしては開心形に比べて寿命が短いこと、将来的な収量は開心形に劣ることが挙げられます。計画を立てて植え替えをしたり、植え付けの間隔を狭くして本数を多くすることで開心形に対抗できそうですね。

又、主幹形は伸ばそうと思えば3mと言わずもっと伸ばして栽培することができます。しかし主枝を伸ばしすぎると収穫することが困難になったり剪定が大変になります。うちではビニールハウスで栽培していますので高さは3mくらいに調節して栽培していこうと思います。

レモンの樹形「双幹形」

私が一番期待している樹形が2本主枝の双幹形です。レモンの樹形と言えば開心形の3本主枝が定番ですが2本の主枝に魅力を感じました。

同じ位置から出た枝を主枝として伸ばし、内側に出た枝は全て落とします。

2本主枝は主枝・亜主枝・側枝のバランスがとても良く、樹が疲れない樹形として注目されています。

双幹形については過去に詳しく紹介した記事を投稿していますので興味があれば読んでみてください。ここでは基部優勢の話もしています。

選定の段階で2本の主枝候補が同じ位置であれば双幹形にしていきます。剪定時には2本以外の主枝候補と内側に出た枝を切っていきます。

鉢植え時に促進剤のビーエー液剤を散布していたことが影響したのか双幹形にできそうなレモンはそこそこありそうな気がします。

レモンの樹形「開心形」

主となる幹をある程度の高さで切り、主枝を配置して樹冠の上部が開いた樹形「開心形」です。定番の樹形で形成まで時間がかかりますが、長寿命で将来的な収量も多くなります。

今のレモンの状態は最初に切り戻しをしていなかった為、一番時間のかかる樹形です。主幹形・双幹形どちらもむいていないものは一定の高さで主幹を整えて開心形に仕立てていきます。

斜め植えしたレモンに関してはそのまま開心形にしていくため基部から出た強い枝(主幹にする枝)を一定の高さで切るだけの剪定とします。基部から生えた主幹候補が何本もある場合は一番強そうな枝だけ残していきます。

まとめ

果樹の樹形は様々なパターンがあります。レモンなどの柑橘系は主幹形・開心形が支流で、ブドウやキウイなどのツル系果樹は一文字やオールバック仕立てを推奨されていることが多いです。

先人たちの知恵・考え・効率が主幹形や開心形を定番化させているのでしょうが、そこにこだわりすぎない方が良いと思います。

知名度がなかったり、非効率と言われている樹形でも人によってはメリットがあったり、作業しやすいものもあることでしょう。

鉢植えしたレモンは70本ですので、ここから様々な栽培方法を試していき、うちにあった形を見つけていきます。

余談ですが、過去に露地植えから救出したせとかは主幹形を選択しました。

露地では1つしか果実が収穫できませんでしたが、鉢植えに変更した今年は摘果もしっかりと行い、10個の果実を収穫できそうです。

露地植えせとかは1月や2月頃に果実を収穫するため寒さの被害を受けやすいです。実際に露地植えせとかを栽培していた時は結局1個しか果実を収穫できませんでした。

せとか救出劇は別の記事で紹介していますので興味があれば記事を読んでみてください。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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