アスパラガスを栽培しよう|土作りから始めるアスパラライフ

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アスパラ栽培

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「アスパラ栽培-改植-」です。過去の記事では立茎や倒伏防止や焼却防除などのアスパラ栽培内の各作業をピックアップしたり、新しくアスパラ株を植える内容を記事にしたりしていましたが、今回は0からのアスパラ栽培を記事にします。(むしろアスパラ株のある状態がスタートですので撤去してからが始まりです)

もふもふ農園での一番古いアスパラ株は平成元年(1989年)に定植しました。今回は30年以上栽培したアスパラ株を全て掘り起こして最初から土作りをやり直し、新しくアスパラ栽培を始めます。要はアスパラの改植ですね。

現状の状態はビニールハウス内に立茎したアスパラ株がある状態ですのでまずはアスパラ株の撤去から行っていきます。

ちなみ今回はアスパラ→アスパラと言う同じ野菜を連作する形となりますが本来連作は控えるべきで別の農産物を挟むのが基本です。しかし今回はアスパラの連作をします。連作障害のリスクもありますがいくつかの考えがあり、改植することにしました。理由は後ほど書いていきます。

話をまとめると、ビニールハウスで30年以上栽培したアスパラ株を掘り起こし土作りからやり直して新しくアスパラを定植していくと言う内容を記事にしていきます。

作業を始めたのが2022年の11月で、この記事を書いている時期も現在進行形で進めています。そのため記事は定期的に更新して完結させていきますのでご理解ください。

今回の記事はもふもふ農園の土作りを紹介するものですので、他の方とは違う部分があるかもしれません。アスパラ栽培のやり方は人それぞれですのでうちのやり方が正しいとは言いません。うちのやり方を知って、何か得るものがあれば嬉しいです。

アスパラ栽培

アスパラガスは肥料や管理をしっかり行うと10年以上継続して収穫できる魅力的な野菜です。一方で病害虫対策や追肥などを怠ると翌年の収量はがた落ちしてしまいます。

収穫は基本的に手作業で機械による自動的な収穫も厳しいため高単価の野菜に分類されます。

アスパラの管理としては毎年決まった作業があり、春芽の収穫後は立茎作業・秋から冬に養分転流が済めば全刈り・地表の病害虫を焼く焼却防除・春に向けた追肥などの作業でこのあたりで不具合があると翌年の収量に影響が出てきます。

今回改植するアスパラハウスの収量は他のアスパラハウスと比べて明らかに少なく、特に夏芽の収穫はすぐに細いアスパラが出始めて株が弱っていると感じます。30年以上も収穫できたことに感謝してアスパラ株を片付けていきます。

2022年11月上旬

梨の収穫が終わり、大豆の収穫が終わり、麦の植え付けが終わった頃、農作業に余裕が出始めました。アスパラ改植プロジェクトを始動して少しずつ作業を進めることにしました。

ちなみに新しく植えるアスパラ株は発注済で、こちらは実際に届いた時に紹介していきます。今回は種からではなく、すでに発芽し成長したポット株を購入しました。春には定植できるようにしっかりと土作りを行っていきます。

最初の作業は「アスパラ株の片付け」で、ハウス内の株を運び出していきます。

アスパラ株の片付け

最初に行う作業はアスパラハウスの整理です。現状は立茎したアスパラ株が残っていますので全刈りして地上部を全て片付けていきます。

もさもさしたアスパラの森を片付けます。草刈り機を使って地上部から上を全て刈っていきます。注意点としては草刈り機の扱いです。アスパラハウス内には株が倒れないように単管パイプを打ち込んで倒伏防止ネットを設置しています。草刈り機の刃が単管パイプに当たると大きな衝撃があり危険です。機械の扱いは慎重に安全に行っていきます。

アスパラ株(地上部)を全て刈ったらハウスから持ち出し、ハウス内に残った単管パイプ・倒伏防止ネットを片付けます。

片付け後の見た目は何も残っていない状態ですが地下部にはアスパラ株が眠っています。何もしなければ来年の春にアスパラが出てきてしまうため、地下のアスパラ株も回収する必要があります。

余談:養分転流

先ほどの写真は緑色がかなり残った株ですがそのまま栽培を続けると栄養分を地下の根に蓄え続けてアスパラ株が黄化します。(養分転流が終わる)

全体の8割から9割ほどが黄化すると地上部を全て刈り取って冬の準備をしていく形となります。

地上部を全て刈り終えるとバーナーで焼却防除を行い春芽に向けた追肥を行います。春の萌芽前までにはビニールハウスの補修等も済ませて万全の状態にしてからアスパラ収穫をしていきます。

アスパラ株の掘り起こし

話を戻します。地上部の片付けが終われば地下部の片付けを行っていきます。

うちのビニールハウスは50mの長さでアスパラは3列で管理しています。これを手作業で掘り起こすのは無謀ですので機械を使って掘り起こします。

使用する機械は小型のユンボでそれぞれの列を掘り起こしてアスパラ株を回収していきます。

掘り起こしたアスパラ株は一輪車に積んでハウスから持ち出していきます。一輪車での運搬は50回以上繰り返しました。アスパラ株を残しておくと翌年にアスパラが出てきてしまったり、連作障害の原因になったりしますのでできる限り回収することを心がけました。

次から次へと出てくる根を一輪車へ積み込み、運搬していきます。

このアスパラ株も適切に管理すれば来年の春には再び収穫することができます。しかし、次に植える場所がないことや30年以上の栽培で株が弱っている事、ユンボの掘り起こしで根が傷んでいる事などを考慮して、持ち出したアスパラ株は再利用しない形となりました。

アスパラ株はそのまま廃棄するよりも何かに役立てたい気持ちもあったので、ひとまず果樹園に運搬しました。

写真の茶色の部分は全てアスパラ株です(笑)キンカンを露地植えした周りはアスパラ株マルチです。

やがて分解されて土に還ることを願い、しばらくの間は果樹園で頑張ってもらいます。

2022年11月下旬

ある程度のアスパラ株を回収したら、本格的な土作りの準備を始めていきます。

アスパラガスは多年生の植物ですので一度植えてしまったら簡単には掘り起こせません。つまり土を掘り起こせる今のうちに土作りをしっかりと行います。

写真を見て分かるように、次は2列で定植・栽培していきます。連作障害対策になるかは分かりませんが、使っていなかった場所を使うことにより連作障害のリスクは低下するのではないか?そう考えました。これが1つめの連作障害対策の考えです。

ユンボでひたすら穴を掘る日々…アスパラ栽培の準備は大変です。

ちなみに穴の深さは70㎝程度まで掘りました。

2列の穴を掘り終えたらいよいよ土作りをしていきます。

2022.11.28

追加でもう1ハウス改植することにしました。理由としては、もう1つ収量の低下したアスパラハウスがあったためです。11月中に2ハウスを片付けて2列分の穴を掘るように進めていきます。

地上部を全て刈り取ってハウスから出しました。この後は支柱を片付け、ユンボでアスパラ株の掘り出し・運搬を行っていきます。

2022年12月上旬

梨園の剪定作業が始まり、徒長枝を切ったり、更新した枝が大量に出ています。ある程度の剪定が終われば剪定した枝を軽トラックに積み込み、土作りの土台にしていきます。

梨の剪定枝

もふもふ梨園は30アールほどの規模で筑水・幸水・豊水を栽培しています。梨園管理は今後5年ほどの期間で徐々に継いでいく予定です。

この剪定枝を積み込み、アスパラハウスへと運搬していきます。

50mハウスの1列に軽トラック2.5台分の剪定枝を入れていきます。アスパラハウス1棟には軽トラック5台分の剪定枝を入れる計算ですね。

ひとまず1ハウス目は剪定枝を入れ終わりました。追加で2ハウス目の改植を進めているため、次の作業はもう少し先になりそうです。

果樹の収穫やナバナの収穫、来年度に向けたアスパラの作業などやることは多いですが、少しずつ改植に向けた作業を進めていきます。

12/3 作業は急に進みます(笑)

モミガラ

私の父つーさんがモミガラをフレコンでもらってきてくれました。

フレコンは返却しなければならないため1ハウス目の土作りを進めることになりました。

梨の剪定枝を入れた次はモミガラを入れました。フレコン1つで2列分の分量です。もしかしたら追加でモミガラを貰えるかもしれないそうで、もらえたら追加で入れていきます。

続いてモミガラくん炭を入れました。

モミガラくん炭

ここで連作障害対策2つ目です。モミガラくん炭を使って通気性を良くすることにり、土壌菌と呼ばれる微生物が住みやすい環境を作ることができます。 土壌菌が増えて活発に活動することで、植物の成長・連作障害といった病気の予防につながります。気休めかもしれませんが、こちらも活用していきます。

モミガラくん炭は土作りの後半でも使うため、土台としては少量で1列に肥料袋2つを入れました。モミガラくん炭をもっと作っておけば大量投入していましたが、何かと使ったり使う予定があったりして全然足りません(笑)

ちなみにモミガラくん炭は優秀な資材です。モミガラと時間があれば簡単に作れます。過去にうちがモミガラくん炭を作った内容を記事にまとめていますので興味があればこちらも読んでみてください。

この記事を追記している12月上旬は黒豆の収穫時期です。ちょうど黒豆収穫が終わり、刈り取った後の残渣が出たため、これも土作りの土台として使うことにしました。

大豆の残渣

機械で刈り取ったため、ほどよい大きさになっています。これを適当に入れていきます。特に入れる量は意識せず、うっすら敷き詰めるくらいにしました。

今のところはお金をかけずに土作りの土台を作っています。使えるものはしっかり使ってコストを下げていきます。

今後は有機肥料を入れたり堆肥を入れたり畝を作ったり支柱を立てたりとやることはたくさんあります。果樹の収穫・剪定が忙しくなってきましたがこちらもしっかりと進めていきます。

2022年12月中旬

様々な資材の発注が進み、土作りは一気に進みます。

くず大豆

まずは黒大豆の選別作業を終えたため、はじかれた規格外品「くず大豆」を入れました。12月上旬は大豆の残渣を入れましたが、今回はくず大豆です。

入れた量として、2ハウスでだいたい60㎏ほどです。これは大豆の選別で出たくず大豆を全て入れました。仮に100㎏出たらそれを全て入れました。

牛糞堆肥

続いて牛糞堆肥です。昨年や一昨年はなかなか手に入らなかった牛糞堆肥ですが、スムーズに手配できたためトラック1台分購入しました。

参考程度に牛糞堆肥を入れた量ですが、テミ1杯で50㎝分くらいです。一輪車平盛だと1m50㎝くらいです。牛糞堆肥を2ハウス分入れる作業は半日かかりました。足腰がガタガタになるほど重労働です(笑)

ちなみにテミとは写真にも写っているすくうやつです。

コフナペレット

特徴として、土壌の団粒化を促進して、水はけ・水もちが良い土を作る。土壌中の肥料の分解を促進し、それを蓄積して必要養分をバランス良く緩やかに根に補給する。土壌病菌の異常・単一的な増殖を抑え、微生物用相のバランスを保つ。根にストレスを与えない土壌環境を作り根の活性化と新陳代謝を促進する。などの効果が期待できます。

要は土作りの優良資材ですね。先ほどのモミガラくん炭同様にこちらも「連作障害対策」の期待も込めて入れています。

それなりのお値段がする資材ですが、1列あたり7.5㎏入れました。1ハウス2列で1袋を使いました。

米ぬか

微生物を増やす安い資材と言えば「米ぬか」ではないでしょうか。

過去の記事ではコーランネオと言う商品を紹介したことがありましたが、あれも主成分は米ぬかです。米ぬかは微生物の極上のエサですので微生物を増やして良い土を作っていきます。

米ぬかの入手には苦労しました(笑)少量なら簡単に手に入りますが、フレコン(フレキシブルコンテナバッグ)クラスの米ぬかは大変です。

入れる量も牛糞堆肥3に対して米ぬか1くらいの量を入れており、かなりの量です。

少量の土作りであれば贅沢にコーランネオを使うのもありですね。うちでは雑草堆肥作りの時にコーランネオを使っています。

土作りの地下部

これで土作りの土台が完成しました。ここからはユンボで穴を埋めて微生物に良質な土作りをお願いしていきます。

今回の地下部に投入した資材を一覧にするとこの通りです。

モミガラに関しては追加でフレコンを1つ頂けたため剪定枝の次に入れたものと豆の残渣後に入れたものに分かれます。使えるものは何でも使っていくスタンスで土作りを終えました。

実質の資材代(出費)としては牛糞堆肥とコフナくらいで、他は自分たちで確保したものや他の農家さんや業者から頂いたものです。農家の繋がりは大事だと改めて感じました。

2022年12月下旬

12月下旬になると雪の日が多くなりました。特に改植ハウスは天井部のビニールが破れているため、雨や雪が入ってきます。天候を確認しつつ作業を進めました。

12月下旬の作業としては穴掘りです。と言ってもアスパラ株を植えるための穴掘りではありません。排水をよくするための穴掘りです。

アスパラは水はけの良い土壌を好む植物です。水がたまる場所には根を伸ばさなかったり、水はけが悪い場所で栽培すると根腐れを引き起こし生育も悪くなります。水はけをよくするために中央に穴を掘り、対策を行いました。

2022年の作業はここで終わりとなります。年明けからも少しずつ定植準備を進めて春頃に植えられるよう努力していきます。

2023年2月下旬

柑橘の収獲や他のアスパラ追肥に日々追われ、なかなか排水対策が進められていませんでしたが、空いた時間を活用して進めていきました。

排水穴を重点的に進め、掘った溝には剪定枝・モミガラ・鶏糞・ボカシ・米ぬか・牛糞堆肥を投入しました。排水対策を強化することが目的ですが、アスパラ株を植える場所と同レベルの土作りを行いました。

剪定枝に関しては梨と柑橘の枝を活用しました。使えるものは何でも使う!極力無駄を出さないように心がけています。

ちなみにこれが剪定枝を入れている時の写真です。梨は落葉果樹ですので葉っぱが落ちた剪定枝を入れましたが柑橘は葉っぱが付いたままです。枝自体も細めですね。

排水溝に有機物を投入したらユンボを使って埋め戻します。全てを埋め戻すと最初と何も変わっていないように見えますが、地下部は大量の有機物で溢れています。この有機物が年月を経て分解され10年先も収穫できるアスパラのエネルギーとなります。

このタイミングでビニールハウスの補修(張り替え)を実施し、見た目もスッキリしました。ちなみにうちのビニールハウスは50mの長さで、ビニールの張り替えは基本的に父と2人で行っています。ビニールの張り替えは少人数では無理と思われる方もいると思いますが、ちょっとした事前準備で驚くほど簡単に張れます。今回はサイド無しの上部だけでしたが2人でも十分に作業を進められました。

もふもふ農園の秘伝のビニール張り替え術が気になればこちらの記事も読んでみて下さい。知らなかった情報がある…かもしれません。

2023年3月上旬

作業が遅れ気味ですが、そろそろ発注していたアスパラ株が届きそうで焦っています(笑)

ハウスの補修や穴の埋め戻しが終われば続いて地上部の準備を進めます。畝を立てる前に肥料を投入していきます。余談ですが、肥料が高くなりましたね…(笑)個人的にアスパラ栽培は最初の土作りが重要ですので初期費用が高くなりがちです。剪定枝・モミガラ・くん炭・米ぬかなど使える無料材料はしっかり活用していますがそれだけではやはり厳しく有機肥料も購入しなければなりません。

幸いにもビニールハウス設置費用は回収済ですので黒字化も早そうですがこれから新規にハウスを設置したりアスパラ栽培を始める農家さんは初期コストがかかるので大変です。

話を戻して地上部ですが、こちらを投入しました。

牛糞堆肥とモミガラくん炭はざっくり勘定で、鶏糞は1列30㎏・ボカシは40㎏・腐植は30㎏・石灰は15㎏くらいです。見た目的にモミガラくん炭が目立っていませんが肥料袋に詰めたくん炭25袋投入してます。昨年に焼いたほとんどを投入しました。今年もくん炭作りをやりたいとは思っていますが色々疲れそうなので未定です。

このくん炭が連作障害回避・緩和に活躍してくれることを祈っています。

2023年3月中旬

もふもふ農園のアスパラ春芽も収穫量が増え、3/13の収穫量は20㎏程度まで増加しました。気温も安定してきたと判断してかん水を開始。ここから本格的な春芽シーズンですのでこちらの作業は急ピッチで進めていきます。

まずは苗が届きました!今回は「紫色舞」をチョイスしました。特徴としては「中早生品種」で紫品種の中では一番萌芽が早いことです。こちらを50mハウスに2列植え、2ハウスありますので計4列植えていきます。

それにしてもアスパラの苗は高いですね(笑)購入費用は書きませんがかなりの初期投資となりました。しっかりと育って苗代・肥料代を回収したいです。

写真を見て分かる通り、紫品種のアスパラですが苗は紫色ではないですね。実際に紫品種のアスパラを育ててみると分かりますが紫アスパラを立茎すると緑になります。紫アスパラを茹でてみるとこちらも緑になります。

さて、苗が届いてしまったので急いで畝を立てます。

写真を撮るのを忘れてしまったのでアスパラ株が植えられています(笑)紫品種は力が強いのでうちでは2畝で栽培を行います。

畝立てが終わればいよいよ植え付けです。今回は便利グッズとして移植器を使いました。うちの移植器はパイプを少し長いものに改造しています。

使い方は簡単で間隔の目安となる針金を合わせて移植器を刺しこみ苗を投入して引き抜く、これだけです。苗が濡れているとうまく落ちないため多少乾いている状態での植え付けがベストだと思いました。

かがんで穴を掘って植えられない規模ではありませんがこれも設備投資です。作業が楽になるなら便利グッズを購入して活用することを強くオススメします。うちの父は設備投資に積極的で1人でかなりの規模の農地をさばいています。

移植器を使って1時間半程度でアスパラ株を植え付けました。次に行ったのは最初の水やりです。普通にかん水チューブで水やりすると思っていましたが、父は過去に高い買い物をしていました。

「活性炭フロアブル剤」でこちらは活性炭を主成分としたフロアブル剤となり、土壌中の有害物質の吸着・作物の生育促進・種子の保護・微生物の増殖促進等の用途に使用できます。

特徴もいろいろありますが、期待しているものは土壌の有害物質(アレロパシー物質・農薬未分解物質等)を吸着する効果・連作障害の軽減効果です。力の強い紫品種を選定したり、連作障害対策としていろいろ取り組みましたが、ここでも効果を期待します。

※現在は販売を終了している商品です。

記事が長くなりましたが、いよいよラストです。最後の作業はかん水チューブの設置と倒伏防止ネット用の支柱準備です。

このハウスはもともとチューブを設置していましたので伸ばすだけですが、アスパラ苗が弱いのでいきなり水の圧を高くするのはやめておきました。苗のそばにかん水チューブを固定してチョロチョロかん水を行います。

そして支柱ですが今回は5.5mの単管パイプをカットして必要量を確保しました。イメージでは2mの単管パイプを用意して50㎝の埋め込みと地上部1m50㎝を考えています。

支柱がぐらつくようであればもう少し埋めますがひとまず2mでカットします。

カットに使ったのはパイプカッターで刃を徐々に出して治具を回転させながら単管パイプを切断します。キウイ栽培では電動の切断機を使用しましたが、細い単管ならこちらで十分対応できます。置き場もとらずに便利ですので持っておいて損はないアイテムだと思います。

※商品の種類によって切断できるサイズも変わっています。購入の際はその点も合わせて確認してください。

まとめ

2022年の11月から始まったアスパラ改植プロジェクトですが、想像通りに過酷な作業です。今のアスパラハウスを果樹ポット栽培ハウスと交換すれば連作障害が発生せず、アスパラ栽培ができるため実行しようか悩みましたが、50個以上ある60サイズ鉢を運搬する手間やハウス内の整地・雑草対策・自動給水ホースの再配置などの手間を天秤にかけて、アスパラ改植を選びました。

記事を更新していくとそれぞれの作業の苦労を思い出します。しかし、どれも大切な作業だと感じます。地下部の土作りや地上部の土作り、排水部の改良など、これらの作業が報われてこれから先10年以上紫アスパラが収穫できれば良いと思います。

アスパラ株の植え付け後も記事に入れようか考えましたが、過去に緑品種の「PA-050」を植えた記事を投稿していますので今回の記事はこれで完結にします。アスパラ株を植え付けてからの成長の記録が知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

今回はアスパラ改植をテーマに記事を書きました。このブログではアスパラ栽培の記事をカテゴリー「アスパラ日記」にまとめています。他のアスパラに関する記事もおすすめですので興味があればカテゴリー「アスパラ日記」から記事を探してみてください。

余談:アスパラ株の観察

今回、アスパラ株を掘り起こして回収していきましたが、実際にアスパラ株を掘り起こすのはなかなか経験がありません。どんな感じなのか興味があったため、観察してみることにしました。

地上部のほとんどは草刈り機で刈ってしまっていたため太い茎が出ているものはありませんでしたが、ハウスの端にひょろっと出た株がありました。

この株の地下はどうなっているか掘ってみることにしました。

1つの株からものすごい量の根が出て横に広がっていました。根はそれほど強度があるとは思えず、土をかきわける際にちぎれてしまうほどでした。

平成元年の植え付け時はどこまで土作りをしたかは不明ですが、地下はそれほど深くまで根が張っているようには思えず、恐らく少し固めの層で根が張りにくかったのではないかと感じました。

今回は機械(ユンボ)を使用しているため70㎝程度まで掘り起こしています。しっかり根が張れるように土作りを行い、最適な状態での栽培を目指していきます。

次にアスパラが出ている場所を観察してみます。

アスパラが出ている場所より上は刈り取った部分で下は次にアスパラが出てくる場所です。アスパラ株を掘り起こすことがほとんどないため勉強になりました。

アスパラの改植プロジェクトはまだまだ始まったばかりです。年内から2月頃までは土作りやビニールハウスの補修を進め、3月には定植できるように進めていきます。そして1年間の株養成を行い、2024年には少量の収穫・2025年から本格的な収穫を目指して栽培を頑張ります。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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