アスパラ農家の研修日報 芯止め|頂芽優勢って?芯止め(摘芯)の意味とは

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アスパラ栽培

こんにちは!管理人のすのうです。

恒例の研修日報シリーズで、今回は芯止めを学びました!作業内容はシンプルですが、アスパラ栽培には必要な作業ですので知っておいてください。

さて、今回のテーマは「芯止め」です。芯止めよりも摘心の方が一般的ですかね。ひとまずもふもふ農園では芯止めと呼んでいるので、そちらで進めさせてもらいます。

最初に芯止め後のハウスを見ておきましょう。この写真が芯止め後です。高さを統一してカットすることでハウス内が綺麗に見えます。

サブローCEO
サブローCEO

しっかり学べよ!

すのう
すのう

頑張ります!

基本知識「芯止め」「頂芽優勢」

では本題です。今回は芯止めをしました。野菜を栽培したことがある方は知っていると思います。一般的に芯止め(摘心)とは「茎の先をカットすることで、脇芽の成長を促す」ことと言われています。

芯止め:茎の先をカットすることで、脇芽の成長を促すこと

植物は一般的に頂点の芽を優先的に成長させ、下の脇芽の成長を抑える性質があります。これを頂芽優勢と言います。

頂芽優勢:頂点の芽を優先して成長する

今回の芯止めによって頂点の茎をカットし脇芽を成長させていきます。

※今回の芯止め作業ですが、やり方(カットする高さ)はアスパラ農家さんによって異なります。そのため、うちのやり方で記事を書いていきますのでご理解ください。

アスパラ研修「芯止め」

いきなり話がそれますが、最近のアスパラ作業について話しておきます。

余談

アスパラ農家の朝は早いです。芯止めシーズン(5月下旬頃)周辺は4:45頃に起床して5:00頃から作業に入っています。5月下旬頃でも昼間は暑いので早朝と夕方メインで作業を行います。

早朝は涼しくて作業が進みます。もちろんアスパラの森(立茎ハウス)に入るので長袖長ズボン着用です。特に肌の弱い方が立茎ハウスで作業すると肌荒れすることがあります。アスパラのもふもふに注意しましょう。

収穫に関してですが、5月下旬でも少量のアスパラを収穫しています。立茎しながら不必要な弱いアスパラ(細い・曲がりなど)を選別して収穫しています。収穫量は50aで5㎏ほどですので少量ですね。

このシーズンは収穫せずに立茎→芯止めする場合も多いです。うちでは少量の収穫量でもお金にかえたいので収穫してます(笑)そもそも、細いアスパラや曲がったアスパラは立茎するには不向きですのでいつかはカットします。それならば収穫できるうちに取ろう!そんな考えです。

本題

では、ここからが本題です。アスパラ作業「芯止め」の作業説明をしていきます。

この作業は特に難しい内容ではなく、規定の高さで先端をカットする。それだけです。

作業する道具についてですが、「鎌」が使いやすくオススメです。

ハサミでも作業ができますが、うちでは鎌です。やりやすさは人それぞれですので一度やってみてもいいかもしれないです。

写真のように次々に芯止めをしていきます。ちなみに、もふもふ農園の芯止めは高めに設定しています。

ちなみに一般的なアスパラ栽培記事を読んでいると通常は120cmほどの高さで芯止めするそうです。(100cmのアスパラ農家さんもいるそうです)。

もふもふ農園は基本が140~160cmです。勢いのあるハウスでは170cm~180cmで芯止めします。

つーさん
つーさん

これがうちのやり方!

芯止めの開始タイミングですが、親茎の頂点の曲がりで判断します。曲がりが多くなれば芯止めのタイミングです。

勢いよく伸びていた頂点がくるんと曲がったものが多ければ芯止めタイミングです。このタイミングで規定の高さ以上の親茎は全て芯止めします。(160㎝で高さを決めているなら。それ以上の高さのものは全て芯止め、140㎝程度のものはスルー。)

2022年の芯止めは5/28と5/29に実施しました。その後は既定の高さに伸びたものを順に芯止めしました。このタイミングは毎年異なりますので来年は別の日になると思います。

※当然ながら栽培している地域によって生育の状態は違います。もふもふ農園は近畿地方にありますので、そのあたりで話をしています。

イメージは角刈りです(笑)町の床屋さんになったつもりで揃えていきます。

カットした茎はハウスから出してまとめます。このもふもふは当初そのまま放置していましたが、最近では果樹園のマルチとして活用しています。雑草抑制に活躍して案外使えるのでは?と思っています。

まとめ

アスパラ栽培の作業の一つ「芯止め」は一定の高さでアスパラの先端をカットします。高さはアスパラ農家さんによって違いますが、うちでは最大180㎝くらいの高さで揃えることもあります。

勢いのあるアスパラハウスは180㎝、通常ハウスは150㎝程度を基準にしています。

作業時期としては5月下旬です。この時期はアスパラの成長具合によって変わってくるため目安です。

アスパラ夏芽の収穫前作業として「芯止め」があるイメージです。うちの感覚ですが、芯止めを行ってからだいたい2週間ほどで夏芽の収量が増えてくる気がします。2022年に関しては5/28、5/29に芯止めを行い、この頃の収量が5㎏程度でした。6/11には収量が15㎏程度に増え、本格的な夏芽のスタートを感じます。ここから収量は右肩上がりに増えていきます。

今後の作業として夏芽収穫前には「側枝カット」があります。これは通路を見やすくするために行いますが、やらない農家さんもいます。うちでは本格的に夏芽が始まるまでに行っており、時間のある時に少しずつ行っています。

アスパラ栽培に於いて、必要な作業は多々あります。春芽を収穫していると貯蔵根に蓄えた養分が減ってくるので「立茎」作業、立茎して親茎が成長したら「芯止め」作業、親茎が倒れないように「倒伏防止」作業、冬前には養分転流した親茎の「全刈り」作業、ヨトウムシの越冬や茎枯れ病の菌をなくすために行う「焼却防除」作業などなど、美味しいアスパラを栽培するためには多くの作業を行います。

アスパラ栽培に関する記事はカテゴリーでまとめていますので、各作業を詳しく知りたい場合はカテゴリーから必要な記事を見つけてください。最初に書いた記事は余計な文章があったり、言葉足らずなものもありますので定期的にリライトして完成度の高い記事を目指していきます。

余談ですが、ゴールデンウィークが過ぎたら立茎して収量大幅ダウン、5月下旬には芯止め、6月中旬には本格的な夏芽スタート。やり方によってはこのタイミングで長期的な休みを取る事が可能だと思います。

立茎後は収穫せず、かん水もしない(茎枯れ病予防の意味合いでも立茎中のかん水は控えます)つまり休みが取りやすいです。もふもふ農園の初代(私の祖父)は5月下旬から6月上旬は旅行に行っていたそうです。遅めのゴールデンウィークですね。

まぁ、私やつーさんの場合はアスパラ以外にも多くの農産物を栽培しているため休みは取りにくいですが…(笑)

やり方によっては長期的な休みも作れますのでアスパラ農家は魅力的です。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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