こんにちは!管理人のすのうです。
恒例の研修日報シリーズです。今回のテーマは「整枝」です。
整枝(せいし)と読みます。立茎したアスパラの森は見通しが悪いため、不要な枝や見通しをよくするために地面から50~60㎝ほど側枝を落とします。以前に行った芯止め(摘芯)も整枝の一つです。今回の研修では側枝を刈る「整枝」をしました。
今回も過酷な1日でした…
これがアスパラ農家の1日だ!
- 4:30起床準備してもふもふ農園に移動
- 5:00アスパラ収穫約10㎏のアスパラを収穫
- 7:00アスパラ選別選別機でアスパラを仕分け
- 7:30朝食休憩エネルギーをチャージ
- 8:00直売所出荷収穫したアスパラを出荷
- 8:30整枝作業バリカンと大五郎での整枝作業
- 12:00昼食休憩エネルギーをチャージ
- 13:00整枝作業バリカンと大五郎での整枝作業
- 17:00作業終了片付けと帰宅準備
アスパラ農家の1日は大変です。早朝から収穫をして、アスパラハウス内の管理も必要になります。
そんなアスパラ研修、過酷な1日の記事です。
いつものように1日の行動をまとめていきます。今回は具体的に「収穫」「出荷」「整枝」「防除」を行いました。
アスパラ農家の朝は早く、早朝より収穫作業を行います。この日は4:30に起床してもふもふ農園に向かいます。
この日もアスパラの収穫作業からスタートします。2週間前の研修でつーさんが「あと2週間したら夏アスパラ」が始まるぞ!って言ってたのですが…。
本当に始まりました(笑)夏アスパラのピークではありませんが、先週は2㎏ほどしか収穫できなかったアスパラが今回は約10㎏でした。この1週間で5倍の収穫量です。
夏アスパラは立茎した親茎の横から生えてきます。だいたい親茎と同じ太さのアスパラが出ます。
そして、私がアスパラ収穫をしている間につーさんは「防除」を行っていました。
防除の説明が必要だな。
防除の説明をしておきます。防除は簡単に言うと「病害虫の駆除や予防対策」です。アスパラガスには他の野菜同様に病害虫や病気が存在します。病害虫が発生して何も対策していないと次期のアスパラ収量が低下したり、欠株の原因となったり重大リスクがあります。アスパラ栽培に於いて防除は必須です。
今回は病害虫「スリップス」が確認されました。スリップスと呼ばれる病害虫はアスパラの汁を吸って悪さをします。汁を吸われたアスパラは品質が低下してしまいます。
病害虫の発生を確認したら早期に防除する必要があります。このスリップスの特徴は「1㎜~2㎜の小さな虫」「アスパラの汁を吸う」「アスパラに食害痕を残す」「アスパラの穂やハカマに隠れる」「活動期間は4月~10月」で、特に注目するのは食害痕です。
アスパラが固くなり、穂先もスカスカになります。被害が大きいものは販売すらできないレベルになってしまいます。
今回はこの「スリップス」が確認されたため、早急な防除が必要となりました。私が収穫を終えたアスパラハウスから順につーさんが防除していきます。
アスパラの穂先に白っぽい何か付いているのが見えませんか?これがスリップスです。ちなみにスリップスの中でもアスパラに被害を与える種類は「ネギアザミウマ」種です。
ひどいものは茎がガジガジで水分も出てきません。このようなアスパラは販売できないです。
差は一目瞭然ですね。体感的に被害を受けたアスパラは切る時に牛乳パックほどの固さがあります。
スリップスの防除はいくつか方法がありますが、今回は発生して悪影響を及ぼしているため、スプレーガンを用いて直接防除していきます。
アスパラハウスの量が多く、ハウスの全長も長いため、軽トラ上に防除準備をして散布していきます。
病害虫や病気を放置すると収量低下・根へのダメージで来年以降の収量低下・欠株など多くの被害が出ます。アスパラは多年生の野菜ですので1年限りの収穫ではありません。次年度の収量に響くため早急な対応が必要です。
ではアスパラ収穫・出荷に戻ります。
防除の様子を見ていたこともあり、収穫に2時間かかりました。収穫量は約10㎏これをアスパラ選別機にかけて①番~⑤番・規格外の重量に分類していきます。
アスパラ選別機は「オギワラ精機(株)」様の「アスパラ自動選別機AS-Ⅱn」です。使いやすい選別機です。収穫したアスパラを27㎝で自動カットしていきます。
このように重量別に分類していきます。先週までは⑤番と規格外の細いアスパラが多かったですが、③番・④番のサイズも増えてきました。
③番が1㎏・④番が3㎏・⑤番が4㎏・①番②番・規格外が合わせて2㎏で計10㎏の収穫です。規格外は「訳アリアスパラ」として直売所Aに出荷しました。
7:30!これで早朝の部が終了です。30分のごはんタイムでエネルギーをチャージします。
これから右肩上がりに収量は増えるぞ!
8:00から直売所Bへのアスパラ出荷をしたため、8:30から研修再開です。
ここから整枝作業です。もふもふ農園では側枝落としの整枝作業に「バリカン」と「大五郎」を使います。ちなみに「バリカン」の正式名称は「充電式ヘッジトリマ」です。
これバリカンだから。
私も慣れてしまったのでバリカンと聞けばこれが出てきます(笑)
付属品に「チップレシーバー」がありますが、今回は枝葉をすくい受けないので外します。
立茎したアスパラハウスは森です。見通しが悪く、アスパラ収穫もやりにくいです。
整枝によって不要な枝のカットをします。
地面から60㎝ほどまでの枝と視界が遮られるほどの通路の枝をバリカンでカットしていきます。
注意点は機械ですので巻き込まれに注意することです。刃が振動しているので絶対に手や足を近づけない!安全作業に努めます。単調な作業+温度が40℃近くのアスパラハウス作業ですので注意力を保つため、1列ごとに小休憩を挟みます。
ギリギリを狙わずある程度にしておきます。アスパラ倒伏防止のネットを切断する恐れがあるからです。加えて、切りすぎ注意です。見通しが悪いからと言って下から上まで枝をカットしていたらアスパラの葉がなくなり光合成できません。ほどほどにしましょう。
下枝と通路の枝をカットしてスッキリしました。バリカンは約30分ほど使用したら充電がなくなります。充電を行っている間は鎌で最終調整を行います。
使う鎌は?
もちろん大五郎!
おなじみの愛用鎌「大五郎」です。アスパラ鎌として目盛りがついていますが、もちろん今回もアスパラ収穫には使わないので切れ味のいい鎌として枝をカットしていきます。
すのうは大五郎を装備した。
バリカンでカットして残った枝は放置すると固くなります。アスパラ収穫で目を突いてしまう恐れがあるので鎌で調整します。
「バリカン」で全体・「大五郎」でポイントを調整していきます。
12:00まで整枝作業を行い昼休憩です。30分のごはんタイム・30分の仮眠にてエネルギーをチャージします。
13:00~17:00まで午前の部同様に整枝作業です。
同じ内容を繰り返し書いても仕方ないので、もふもふ農園の発見を伝えていきます。
まずはこちらをご覧いただこう。
アスパラハウスのビニールから出たもふもふ…
ワロタ!アスパラのもふもふにはビニールを突き破る力はないので、鳥がビニールを破ってそこから出てきたのでしょう。
そしてサブローCEOの家をのぞきに行きました。
ん?どした?
ワロタ!バカンスしてました。
今日は風がないので大きなビーチパラソルを設置してもらったそうです。
暑い夏を快適に過ごすサブローCEOでした。
そんなサブローCEOのゆるい記事を投稿しました!サブさんの日常を見てあげてください。
まとめ
本日は「アスパラ収穫・出荷に3時間」「整枝作業に7時間半」計10時間半の研修でした。休憩もこまめにしていましたが、夏場の作業は大変です。これから夏アスパラの収量が増えてくるので効率よく収穫するには整枝作業が大切だと感じました。
夏アスパラの収穫期間は長いですが頑張っていきます。
余談ですが、アスパラ副業について私の見解をまとめた記事を投稿しました。アスパラに興味を持った人が次に考えるのは料理や栽培です。副業でできるのかな…って興味が出たらこちらの記事も見ていってください。
アスパラ栽培はやることがたくさんです。日々勉強して詳しくなっていきます。
日々勉強!頑張ります!
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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