アスパラ農家の研修日報 二次倒伏防止|【倒伏対策】ひも引っ張りで親茎管理

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アスパラ栽培

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは研修日報「二次倒伏防止」です。立茎アスパラハウスの二次倒伏防止研修を記事にしていきます。

二次倒伏防止は簡単に言うと「ひも引っ張り」です。アスパラガスは倒伏に弱い作物ですので親茎の倒伏防止対策は必須となります。立茎の段階で行われた「倒伏防止ネット」が一次倒伏防止とするならば、今回はネットに収まらなかった親茎の二次倒伏防止対策を行っていきます。

立茎ハウスの親茎はネットで倒伏防止対策をしていますが、位置によってはネット内に収まらず通路側に倒れてしまいます。今回は二次倒伏防止としてひも引っ張りの内容を説明していきます。

この倒れた親茎はアスパラ収穫の妨げになります。収穫するアスパラが見にくい・収穫台車が通りにくい・親茎の病気リスクが高まることにもつながるため、対策をしていきます。

矢印の親茎は倒伏防止ネットから外れた位置に出てきています。立茎時に親茎が少なければ追加で立茎していきますが、良い位置に出なかった結果がこれですね。

そもそも立茎位置の調整によりネット内に収めればいい話ですが、これがなかなか難しいです。出てきて欲しいところから生えず、ネットにかからないことがあります。このような場合、アスパラ親茎が不安定になり倒れてしまう確率が上がります。そのため、場合によっては二次倒伏防止を行いアスパラ親茎を管理していきます。

余談ですが、アスパラ農家の1日は大変です。早朝から収穫をして、出荷を行い、アスパラハウス内の管理も行います。特に夏場はビニールハウス内の温度が軽く40℃を超します。熱中症や脱水症状にならないように注意が必要です。

立茎ハウスの二次倒伏防止

立茎ハウスの二次倒伏防止には「ひも」を使います。普段からもふもふ農園で使用しているのは「ハウスベルト」になります。ハウスベルトは今のところ使っていますが、他のものも検討中です。コストが安く、熱に強く、耐久性のあるものを探しています。

ハウスベルトの説明ですが、基本的な使用用途としては「農業用ハウスおさえベルト」ですね。今回使用した規格は「EX-300」で巾は14㎜のものです。特にこのために購入したものではなく、余っていたため使用しました。他の規格でも問題ありません。

このハウスベルトを使って倒伏防止をしていきますが、主に3パターンの方法があり、状況に応じて変更していきます。

・部分留め 使用量は少ない

1本の親茎を留める方法です。親茎が通路側に出ており、すでに設置している倒伏防止ネットに入らない場合にこの方法をとります。ハウスベルトの使用量が一番少ない方法ですが冬の全刈りで外すのが面倒です。

・エリア留め 使用量は中くらい

数本の親茎が出ている場合、まとめて留めてしまう方法です。倒伏防止ネットの端や固定しているポールなどに結んでまとめて倒伏防止を行います。

この方法も比較的ハウスベルトの使用量は少ないですが部分留め同様に冬の全刈りの時に外すのが面倒です。

・列留め 使用量は多い

端から端までハウスベルトを使う方法です。もふもふ農園のアスパラハウスは1列が約50mあるのでハウスベルト1巻きがあっという間になくなります。メリットとしては一度準備してしまえば、翌年以降の作業が楽になります。(しっかりと片付けができていれば…)

写真は分かりやすくするために倒伏防止ネットと大きく高さを変えていますが、基本的には近い高さに調整します。

ちなみにこのハウスベルトの片付け方を横着すると翌年に絡まった状態からスタートするので時間がかかります。

あまりにも絡まっていた場合は途中で切って、新しいハウスベルトを継ぎ足します。

大切なのは冬場の片付け方です。丁寧に円を描くように巻き取って翌年の準備をします。

これが二次倒伏防止の研修内容になります。

まとめ

もふもふ農園では立茎した親茎の状況に応じて「二次倒伏防止対策」を行っています。

方法としては「ハウスベルト」を使用して親茎固定をしています。作業の必要性としては倒伏防止ネットに収まらなかった親茎が不安定にならないよう実施しています。親茎が固定されていないと通路側にはみ出す、親茎が倒れて病気リスクや収穫台車で傷をつけるリスクが高まります。

ハウス内の状況に応じて留め方を変更しています。毎年多くの親茎が倒伏防止ネットに収まらないようであれば1列の固定がおすすめです。もふもふ農園では古いアスパラ株ほど親茎が弱々しく・位置もずれることが多いです。狙った位置に立茎できない場合はアスパラ株の植え替えか二次倒伏防止が必要です。

もふもふ農園の一番古いアスパラ株は1989年植え付けで30年以上収穫を続けています。

アスパラが生えない「欠株」状態の場所や親茎の細い・弱い場所も増えてきているため、植え替えを望ましいですが、労力やコストがかかりますので一気に進めにくい現状があります。しばらくは二次倒伏防止対策が必要となります。

そんな中、もふもふ農園では2021年に新規アスパラハウスを建ててアスパラ株を植え付けしました。

2021年3月に新規植え付けしたグリーンアスパラPA050は3列植えです。写真では余裕のあるように見えますが、株養成後の2年目立茎ハウスは見通しが悪く一言で言うと森です(笑)

多少後悔している面があり、2列で植え付けした方がよかったかもしれないと思っています。2023年は3棟のアスパラハウスを植え替えする予定ですのでそこのハウスは2列植えを実施したいと思います。

少し脱線しましたが、異常が「二次倒伏対策」の研修記事となります。これは行っていない農家さんも多いですね。必要に応じて行う作業です。

農業は日々勉強!覚えることが多いですが将来の目標に向かって頑張っていきます。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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