レモン日記|双幹形の作業と厄介なアイツの駆除

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レモン日記

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「双幹形の作業と害虫駆除」です。もふもふ農園では2021年にレモンの苗木を70本購入し、鉢栽培しています。以前からレモンの樹形の話をしており、栽培しているレモンの一部はエネルギー効率の良い2本主枝の双幹形に仕立てています。今回は双幹形に向けた作業に進展がありましたので作業説明を行います。

加えて害虫駆除の話もします。レモンやミカンなどの柑橘系栽培ではアゲハ蝶の幼虫が厄介で処置が遅れると取り返しのつかないことになります。うちも他人事ではなくアスパラ作業が忙しくて久々にレモンの栽培状態チェックをした際、恐ろしい事態になっていました。今回の記事ではアゲハ蝶の幼虫駆除の話も合わせて行っていきます。

こちらがアゲハ蝶の幼虫にやられたレモンです。レモン2年生で葉っぱが柔らかく新芽も多く出た状態は幼虫にとって最高の環境です。写真には写しませんが、レモンの木1本に5匹以上の幼虫が張り付き葉っぱを貪る状態もありました。

害虫駆除に関して普段はニームオイルのような天然防除資材を好むもふもふ農園ですが、今回は強い薬を使いました。理由としては①幼虫による食害被害が深刻ですぐに対処する必要がある。②レモンは今年収穫する予定がなく生育に力を入れるため。以上の理由から即効性のある薬での駆除を行いました。後ほど使用した薬の紹介も行いますが、害虫はスプレーを噴射して約5分ほどで動かなくなりました。早急に対処する必要がある場合は参考にしてみてください。

余談ですが、柑橘につく幼虫はだいたいナミアゲハの幼虫です。小さい時は黒っぽい姿をしていますが、成長して大きくなると緑色のモスラのような状態になります。背筋がゾゾっとする姿で私は正直苦手です。過去の記事で簡単に害虫や益虫の話をしていますのでよければこちらの記事も読んでみてください。

レモンの樹形|双幹形

最初は双幹形の話からしていきます。双幹形に仕立てる意味合いやざっくりした作業は過去の記事で説明していますので詳しくはそちらを読んでみてください。

双幹形を簡単に説明すると2本主枝の仕立てです。一般的に柑橘類の仕立ては主枝3本や4本が一般的に感じますが、同じ位置から出た2本の主枝を伸ばす双幹形はエネルギーの循環効率が良く、主枝と亜主枝、亜主枝から出た側枝の役割がはっきりしており剪定もやりやすいそうです。(うちでは双幹形は今回のレモン栽培から取り入れているためまだ剪定をしていません)

ひとまず双幹形に向けた作業を説明していきます。こちらが以前の記事までの成長具合です。

5月に高さ30㎝程度から出た2本の枝位置で上をバッサリ切り、2本主枝の状態にしました。脇芽を取り、しばらくは様子を見守りました。

5月にバッサリ切って、6月頃には新しい枝もたくさん展開しました。この双幹形レモンはこまめに様子を見るようにして、アゲハ蝶の幼虫が発生すればすぐに対処しました。

5月中旬から6月下旬までは新しい枝がたくさん出ましたが、樹勢回復に努め剪定などは行っていません。この記事を書いている7月頃にはこのような状態になりました。

かなり葉っぱや枝が伸びて、順調に双幹形に近づいています。ここまで成長したらそろそろ枝を落として次のステップに進んでいきます。ちなみに多くの枝を落とす剪定は厳寒期が望ましいとされていますが、うちでは必要に応じて都度剪定しています。これが正しいとは言いませんが、確実なことはうちのレモンは枯れておらずしっかりと成長しています。

一か所から枝分かれした部分は不要なものをカットして1本の主枝を作り上げます。反対側も同様に不要な枝をカットしていきます。

最初の状態と比べると、ずいぶんスッキリしました。この調子なら今年は主枝を作り上げ、来年は亜主枝と側枝を展開、再来年から本格的な収穫に入れそうです。現在の高さはだいたい1.2mくらいで、もうしばらくは主枝を伸ばしていきます。

今回の剪定を1枚の写真で見比べるとこんな感じです。

今後の作業としては同じ作業を繰り返して1本の長い主枝を作ります。だいたい1.7mほどの高さまで成長すれば次は亜主枝を伸ばし、最後は側枝。それで双幹形の完成です。主枝が開いてくるようであれば麻紐などで誘引して調整していきます。

双幹形を取り入れている方によるとこの仕立ては一般的な仕立てに比べて隔年結実が発生しにくいと言われています。この点も今後確認して記事として情報発信できれば良いと思います。

病害虫|アゲハ蝶の幼虫駆除

葉っぱを貪り気付いたら芯だけにしてしまう幼虫…できれば薬は使いたくありませんが、過去にはカイガラムシの農薬散布をギリギリまでためらったことによりデコポン(不知火)の木を枯らしてしまった苦い経験があります。必要に応じて薬に頼ることも大切だと感じました。

今回使った薬は「葉を食べる虫退治」です。もふもふ農園の規模から考えると散布機で大規模な薬剤散布をした方が良さそうなものですが今回はスプレータイプを選びました。

ちなみにうちの柑橘栽培はポンカン・デコポン・キンカン・せとか・レモンで約220鉢、加えて少量露地栽培柑橘があります。せとか・レモン以外は10年以上栽培して木が成長しており幼虫の食害にも負けない状態となっています。

そのため、今回薬を使って駆除する対象はレモン70本とせとかだけですのでこのスプレーボトル1本を買いました。散布に関しても幼虫に2回ほど薬剤をスプレーする程度ですので70本以上の規模でもこの1本で十分まかなえます。

使用した感想としては、「良く効く」この一言に尽きます。ニームオイルなどの天然防除資材は害虫忌避効果が期待されていますが、散布したあとに害虫がボトボト落ちて行ったり、苦しんだりする効果は低いですが、これは違います。害虫に効くと書かれており、スプレー後は数分で効果が出てアゲハ蝶の幼虫がボトボト落ちて最後は動かなくなります。これが駆除の薬なのだと改めて感じました。

この「葉を食べる虫退治」はホームセンターや園芸店でも販売されており、入手は容易です。商品リンクを貼っておきますので気になった方は詳細を確認してみてください。

記事内でも簡単に説明しておくとこの薬の主成分は「エトフェンプロックス」と言う殺虫成分で即効性・持続性に優れています。使用できる作物も幅広く今回使用した柑橘類以外にもキャベツやブロッコリー、はくさいやネギ、トマトやスイカなど多くの野菜・果樹に使えます。葉を食べられたら商品にならないことや光合成ができずに枯れてしまうことになるため、多くの作物に使えることは嬉しいですね。

一方で、この薬には使用時期総使用回数が決まっています。回数無制限で何度でも使える訳ではなく、収穫物への残留回避のため使用できる回数が決まっています。こちらは使用する作物によって異なり、1つ1つ書いていてはきりがないため実際の商品や商品ページで確認してください。

例を挙げておくとブロッコリーなら収穫前日まで使用でき、総使用回数は3回です。スイカなら収穫3日前まで使用でき、総使用回数は3回です。今回使用した柑橘であれば収穫14日前まで使用でき、総使用回数は3回です。収穫が近い場合は使用時期にも注意する必要がありますね。

最後にこの薬が効く適用害虫を紹介しておきます。葉を食べるアオムシやヨトウムシ、アワノメイガ、チャドクガ、アゲハ類などに加えてカメムシやコナジラミ、アブラムシなど多くの害虫に効果があります。作物が害虫にやられてしまわないようにこのような薬を使うのも一つの手です。

まとめ

今回は双幹形と害虫駆除の話をしました。レモンやみかんなどの果樹は仕立てが重要で自然に任せた放任状態では果実が収穫しにくかったり枝が伸びすぎて作業効率が悪かったり、枝や葉が混み合って病害虫が発生したりと悪影響があります。

柑橘類は基本的に主枝3本や主枝4本で仕立てるのが一般的と言われていますが、うちでは2本主枝の双幹形を試しています。双幹形は樹勢維持が行いやすく、エネルギー循環効率の良い仕立てだそうです。まだまだ2本主枝は定着していませんが、双幹形と3本主枝、4本主枝を比べて双幹形が優れていると判断すれば、今後は双幹形をベースに栽培していこうと思います。

双幹形の作業に進展があれば今後も記事にまとめて投稿していきます。

果樹や野菜を栽培していると悩まされることの1つに害虫があります。葉っぱを食べられたり果実を食べられたり茎や幹から養分を吸われたり、メリットがなく悪影響しかありません。今回のようにレモンの木に何匹もアゲハ蝶の幼虫が発生したら葉っぱが食べつくされてしまいます。農薬は極力使いたくないという人も多いと思いますし、うちもそうです。しかし時には薬に頼ることも必要だと感じます。

薬が便利で楽だからと言って使いまくるのはもちろん違います。しかし薬を一切使わないで栽培していくのも難しいです。今回であれば1匹1匹幼虫をレモンから取り除いて駆除することもできなくはありませんがこれがカイガラムシやアブラムシなら数も多く、見逃したらすぐに増殖してしまいます。

薬に頼ることは恥ではありません。自分の中で折り合いをつけて栽培していくことが大切です。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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