こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「レモンの管理」です。特に冬から春にかけた最近の作業について話をしていきます。農園では2021年の12月に70本のレモンの苗木を購入して鉢植えしました。2023年には目標としていたレモンの収獲も達成し、個人的にはうまく栽培できていると感じます。
ちなみにレモンは肥料喰いと呼ばれるほど栄養分を欲しがる果樹です。
この記事を書いている3月には有機肥料と化成肥料とミネラル分も追加しました。
一部のレモンにはハモグリガ(ハモグリバエ)とカイガラムシの発生も確認できたため農薬ではない天然成分の防除資材も散布しました。
うちのやり方が正しいとは言いませんが、個人的にはうまく栽培できているのではないかと思います。今回の記事内では2024年のレモン管理をどのようにしていくか、肥料はどのタイミングで与える予定かを書いていこうと思います。
レモンは使い道のたくさんある魅力的な果物です。この記事を読んでレモン栽培に興味を持ってもらえる方は1人でも増えれば嬉しいです。
レモン栽培の記事は過去から定期的に投稿しており記事数も少しずつ増えてきました。投稿した記事はカテゴリー「レモン日記」にまとめていますのでレモン栽培に興味があればカテゴリーから記事を選んで読んでみてください。
レモン日記|冬から春作業
厳しい寒さの冬が終わり、季節は春に近づいています。農園で管理しているレモンの大多数はビニールハウスで鉢栽培でしたので特に寒さの被害は出ませんでしたが露地栽培レモンは葉が少し寒さで傷んでいました。
今年は露地栽培柑橘の防寒対策を実施しており結果は良好でした。地表の寒さ対策に防草シートとモミガラを敷き、地上部の寒さ対策に不織布を巻きました。
不織布を巻いた部分の葉っぱは綺麗な色をしており冬の寒さにも負けませんでした。
詳細は過去の記事で投稿していますので興味があればこちらの記事も読んでみてください。
一方、ビニールハウスで栽培しているレモンからは新しい芽が出始めて一部では花が咲き、結実も確認できました。レモンは四季咲き性がありますので定期的に果実が実ります。ついこの間(秋)に果実を収穫しましたが、もう新しい果実ができています。
果実の収獲が終わってすぐに花が咲き、果実ができる。当然ながら養分をたくさん使う訳ですのでレモンが肥料喰いなのも納得ですね。
冬の剪定もある程度は済ませていますので今回の冬から春にかけた管理は「追肥」と「防除」にしようと思います。
レモン日記|追肥
現段階の考えですが、2024年の肥料は3月・6月・9月・11月に与えようと思っています。
3月に与える肥料は春に向けた栄養分です。新芽をたくさん出して花も咲かせるためこのタイミングでの肥料はベストなのではないでしょうか。後ほど書こうと思いますが肥料配分は有機肥料多めに加えて化成肥料とミネラル分を合わせて上から牛糞堆肥を与えました。
鉢栽培では水を与える場所が限られていますので水のかかるエリアに肥料を設置します。このタイミングで目立つ雑草を抜いておき、鉢の状態をリセットしておきます。ちなみに最近では草と共生する草生栽培にも興味を持っており、露地果樹ではナギナタガヤ・クローバーによる草生栽培を、2023年の1月からはせとかをビニールハウスに直植えして草生栽培としてヘアリーベッチを植えました。
果樹の生育を助ける草によって有機物が補給できるサイクルを作り、草によって土の乾燥を防ぎます。鉢栽培に関しても何かしらの草生栽培ができたら良いと思います。
さて、追肥の話ですが今回はぼかし肥料(びわボカシ有機肥料)と化成肥料とミネラル補給(ミネダッシュ)そして牛糞堆肥を混ぜたものを与えました。
知っている方も多いと思いますが有機肥料はゆっくりと分解され、長期的に養分補給できます。一方化成肥料は即効性に優れており有機肥料に比べて早く効果が出ます。化成肥料の多用は土が悪くなると言われていますので少しにしておきます。
配分で言うのであれば有機肥料2化成肥料0.5ミネラル分0.5牛糞堆肥7くらいにしました。アスパラ栽培で牛糞堆肥が余っていたため今年は牛糞堆肥も使ってみました。
※果樹と牛糞堆肥は相性が悪いと言う記事もありました。信憑性は分かりませんが私は使うことにしました。
レモン日記|防除
柑橘栽培では病害虫の発生が悩みの種になることが多いのではないでしょうか。
レモン栽培でもアゲハ蝶の幼虫による葉の食害、ハモグリガによる葉の食害、アブラムシやカイガラムシによる樹勢の低下、すす病やそうか病などの発生など気をつけるべき病害虫が多々あります。
3月から4月は新芽の出始める重要な時期ですのでこのタイミングで防除を行なっておきます。
防除といえば農薬散布のイメージがあるかもしれませんが、2024年は農薬不使用でいこうと思います。
今回防除に使うものは「天然防除資材」と呼ばれるものです。天然防除資材とはその名の通り天然の成分で害虫を追い払って防除効果を期待する資材のことでこちらは農薬ではありません。
過去の記事でも天然防除資材について触れたものもあり、私自身農薬を使わない栽培をしたいと考えています。
天然防除資材には効果が期待できると思う反面、大量発生してしまった害虫には少し厳しいと感じています。例えば過去に使った「ニームオイル」はインドセンダンから抽出した害虫忌避効果の期待できる防除資材です。
ハモグリガやアブラムシに効果があったと感じましたが一方で大量発生したカイガラムシやアゲハ蝶の幼虫には効果がイマイチ感じられませんでした。ニームオイルは脱皮阻害効果や食欲減衰効果が期待できると言われており、効果が出るまで時間がかかってしまいます。
要はニームオイルを浴びた害虫は食欲がなくなり餓死することやうまく脱皮ができずに死んでしまうという効果が期待できる資材です。
農薬に比べて効果が出にくくコストも高いのが難点ですが予防や病害虫の初期発生を抑えることに使っていこうと思います。
今回はニームオイルに加えてソフト農薬の「粘着くん」を使用することにしました。
粘着くんはデンプン液剤と言う種類のもので化学殺虫成分を含まないため安全性が高いです。害虫を駆除する仕組みとしてはデンプンの粘着効果によって害虫をコーティングして窒息させます。
速効性にも優れており散布後10分程度で液剤が乾き害虫をコーティングしています。短時間で物理的に害虫駆除効果の出る魅力的な液剤です。
デメリットとしては小さな害虫しか効果が期待できないことと花の咲いている時期はうまく受粉できない恐れがあるため使用を控えることです。
こちらは新しく使い始める液剤ですので効果が期待できると判断すれば翌シーズン以降も使っていこうと思います。
ひとまず3月上旬に粘着くんを、3月中旬にニームオイルを散布しました。
姫レモンはアブラムシが大量発生してすす病を引き起こしていました。小さな害虫なら粘着くんで一掃できると思いますので4月以降にすす病の進行状態を確認していきます。
ちなみにニームオイルは液体ですので散布時は推奨されている希釈倍率まで薄める必要があります。個人的には小さな計量カップがあれば重宝すると感じており、DAISOの計量カップを購入しました。
見た目も気に入っており場所もとらずこのようなグッズを揃えておくと良いと思います。
レモン日記|近況報告
さて、2021年に苗木を植えてスタートしたレモン栽培ですが順調に栽培を進められていると感じています。
ここでは2024年3月時点の近況報告をしておこうと思います。
ビニールハウスは気温が高く、3月上旬でも25℃以上のことも多々ありました。風の影響を受けにくく温度も高いレモンハウスでは3月でも新芽が出始め、一部では花が咲きレモンの結実も確認できました。
粘着くんを散布した3月上旬は蕾が多かった印象でしたが3月中旬にニームオイルを散布した時はたくさんの花が咲いていました。
一部収穫を忘れたレモンの横で新しいレモンが結実している、そんな状況もありました。
このレモン達がどう成長していくのか楽しみです。
まとめ
今回は追肥・防除・近況報告を記事にまとめました。追肥では有機肥料・化成肥料・ミネラル肥料・牛糞堆肥を与えてこれからの新芽・果実の栄養分を補給しました。
防除では天然防除資材を選定してお馴染みのニームオイルと新しく粘着くんを使用しました。害虫忌避効果のあるニームオイルとデンプンの粘着性で害虫をコーティングする粘着くんで2024年のレモン栽培を成功させたいと思います。
近況報告では3月のレモンを紹介しました。ビニールハウス栽培のレモンは新芽が出て花が咲き、レモンの結実も確認できました。今回のレモンもしっかり収穫していきたいと思います。
余談になりますが草生栽培にも力を入れたいと思っており、鉢植えでも何かしらの植物を植えたいと思っています。キウイやせとかにはナギナタガヤ・クローバー・ヘアリーベッチを使っており、どれも効果を実感しています。鉢植えレモンにも相性の良い植物を選定していこうと思います。
地上部を草で覆い、地表の乾燥を防ぎ小さな微生物を増やします。枯れた草はやがて分解されて栄養分として還元される。この良い環境を作り上げて定着させたいと思います。
レモン栽培は今後もいろいろなことを試していきたいと思います。高品質な果実を収穫するにはどうすれば良いか?樹勢を低下させない管理はどのようにすれば良いか?などを考えて試行錯誤したり将来的には挿し木や接ぎ木もやってみたいと思います。
レモンは魅力的な果樹で皆さんにもおすすめできると感じます。レモンに興味が出てきたら是非ともレモン栽培をやってみてください!
今回も最後まで読んで頂き感謝です。
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