もふもふ農園のハウス張り替え術|2人で50mハウスのPOフィルム張り替えた

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています
もふもふ農園

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「ビニールハウス張り替え」です。もふもふ農園ではアスパラ栽培用のビニールハウスが15棟、柑橘用のビニールハウスが3棟、育苗ハウスが1棟、農機具用のテントハウスが2棟あります。特に栽培用のビニールハウスは定期的にPOフィルムを張り替えており、今回は2人でも50mハウスのPOフィルムを張り替えられる内容を記事にしました。

夏の台風でダメージを受け、冬の雪で悪化したビニールハウス…このままでは今年のアスパラ収穫に影響が出てしまいます。大掛かりな作業となりますが、ビニール(POフィルム)の張り替えが必要です。

農家さんの中には、POフィルムの張り替えを業者に依頼していたり、ハウスの骨組みの上に立ってビニールを受け渡す危険作業をしていたりする場合がありますが、もしかしたらもっと楽で安全な張り替えがあるかもしれませんよ。

もちろん、もふもふ農園のやり方が正しいとか効率が良いとは限りません。私の父が失敗を重ねて編み出したハウス張り替え術を伝授します。

結論から言うと、50mハウスのPOフィルム張りはサイド部分を除くとだいたい2人で3時間あればできます。

もふもふ農園のハウス張り替え術

最初に前提条件を伝えておきます。今回私たちが張り替えたビニールハウスは50mハウスです。使用したPOフィルムは伸野果(のびやか)、作業人数は父と私の2人です。

そして一番大切なことは「風が無い」ことです。微風くらいなら大丈夫ですが、風を感じるくらいでもPOフィルムが煽られて飛んでしまいます。天候も雨の日はNGです。晴れか曇りの日にします。

では、ここから作業の手順を丁寧に解説していきます。

最初の事前準備として破れたPOフィルムを撤去していきます。

もふもふ農園のビニールハウスはビニペットと言う針金のようなものとハウスベルトで固定されています。まずはそれらの固定しているものを取って、古くなったPOフィルムを撤去します。

骨組み状態となったところから作業スタートです。

手順①ひっかけ棒の設置

長い棒を設置していきます。棒の片方の端はハウスから出しておきます。この棒には新しく張るPOフィルムをかけていきます。

引っかけ棒は50mハウスでだいたい9本程度設置しています。少なすぎるとPOフィルムが地面について汚れてしまいますし、逆に多すぎると片付けが大変です。

写真では棒の端を長めに出していますが、この後調整しました。長めに出しているとPOフィルムをかけるのが大変です。逆に少ししか出さないとPOフィルムが落ちやすくなってしまいます。ちょうど良い長さを探りながら設置していきます。

手順②一輪車とPOフィルムの準備

今回選んだPOフィルムは伸野果(のびやか)です。特にこだわりはなくイースターや他のPOフィルムも使っています。たまたま発注して届いたものが伸野果でした。

POフィルムは包まれた状態ですので、一輪車に載せて張り替えハウスまで運搬しました。

POフィルムには向きがありますので正しい向きを確認しておきましょう。フィルムによって書き方が違いますが、今回のフィルムであれば「文字がハウスの外側から正しく読めるように張ってください」的なことが印字されています。

全ての準備ができたらPOフィルムを伸ばしていきます。くれぐれも向きには注意してください。

手順③ビニール伸ばし

最初に設置した棒にPOフィルムを掛けていきます。1人が一輪車を動かし、もう1人が棒掛けをすると作業がスムーズに進むと思います。

この作業の意味合いとしては、棒に引っかけない場合、POフィルムは地面に置くことになります。地面に置いて作業するとPOフィルムが汚れる原因となります。

汚れ防止やこの後の作業効率を高める意味でも棒に引っかけた方が良いです。

この時の注意点ですが、POフィルムの表裏をしっかりと確認しておく必要があります。確認を怠って逆にしてしまうと全てやり直しとなります。確認方法はフィルムを見れば分かります。今回の伸野果フィルムであれば「この面がハウスの外側から正しく読めるように張ってください」的な文章が印字されています。

張った状態をイメージしながら設置しましょう。

手順④フィルムの引き上げ

もふもふ農園ではハウスベルトを使ってPOフィルムを引き上げています。

やり方としてはハウスベルトを通して反対側からゆっくりと引き上げていきます。

1人がハウスの内側で脚立に乗ってハウスベルトを反対側に渡します。もう1人はハウスベルトを受け取り、写真の位置よりもう少し高い場所まで引き上げて落ちないようにハウスベルトをくくっておきます。

これをだいたい3か所ほど行います。

注意点としては先ほども言いましたが、POフィルムの表裏を間違わないことです。開く向きを逆にしてしまうと最初からやり直しとなってしまいます。くれぐれも注意してください。

手順⑤先端から開く

ハウスベルトで引きあげたら、先端から開いていきます。開いた後は両サイドから引っ張りながら微調整をしていきますのでズレは特に気にしません。写真では文字が中央に合っていませんが、後ほど微調整していきます。

開いていく時にPOフィルムが引っかからないポイントですが、写真を見てもらえば分かりますが、もふもふ農園ではハウスの骨組みの上にビニールを巻いています。ここには微妙な出っ張りがありますので、引っかからないように養生しています。

この作業の注意点ですが風のない状態で作業してください。フィルムを開くと風で飛んでしまいます。風によりフィルムが飛ばされたりあおられたりして危険ですので風のない状態が作業条件となります。

手順⑥両側から引っ張る

2人で声掛けをしながらPOフィルムを引っ張ります。この時にフィルムの中央ラインを意識しながら引っ張っていくと良さそうです。

ここも風が吹く前に終わらせたい作業ですので、急ぎ気味で進めていきます。

それにしても、新品のフィルムは透明度が違いますね。反対側までしっかり見えます。破けたりしていなければ、なかなか張り替えていませんが定期的にやるべきなのでしょうね。

作業⑦仮留め

POフィルムを全て開いたら風で飛ばないように仮留めしていきます。使用する仮留めアイテムは「ビニペット」「パッカー」です。もふもふ農園ではビニペットを使用しています。

仮留め前にはPOフィルムをしっかりと引っ張っておき、緩みやたるみのないようにしておきます。

仮ですので少しだけ固定したらビニペットの残りは出したままで問題ありません。この後の微調整でやり直しますので風で飛ばない程度に固定しておきます。

ビニペットでの固定ですが、前3か所、サイド5か所ずつ、後3か所ほど留めれば良さそうです。ここまでくれば風で飛ばされる心配も減り、一安心です。

手順⑧微調整

ここからは1人がハウス右側、1人がハウス左側に移動して微調整をしていきます。仮留め前にだいたいの位置合わせはしていますが、ズレの大きい場所は調整していきます。

このラインがビシッと合えばとてもきれいに見えますので、できる限り合わせていきます。

手順⑨固定とカット

微調整が終われば本留めです。最初に前後をビニペットでしっかりと固定してその後は両サイドを固定していきます。仮留め時にしっかりとフィルムを引っ張っていますが緩みやたるみが無いか最終確認しておきましょう。

ここは役割分担で1人がフィルムを引っ張って、もう1人がビニペットで固定していきます。引っ張り役の人はビニペットの端が頭にぺしぺし当たることを覚悟しておきましょう(笑)この意味が分からなくてもやれば分かります(笑)

ビニペットでの固定が終われば、余分なフィルムを切り取っていきます。ギリギリを攻めすぎないように注意しましょう。

手順⑩キャッチボール

そろそろ作業も終盤です。次の作業はハウスベルトの固定です。もふもふ農園ではビニールハウスの固定にハウスベルトを通しています。この固定で端から端へとハウスベルトを通す必要がありますが、方法として軍手にボールを入れて受け渡すハウスベルトをくくっています。

私は親子でキャッチボールと言うと、これが浮かんできます。この受け渡しには色々なものがあるそうで、靴やサンダル、パッカーなどその場その場で違いがありました。

手順⑪ハウスベルトの固定

キャッチボールでハウスベルトの受け渡しをしたら、固定します。しっかり固定することにより強度も増しますので緩みのないように注意します。

この作業でほぼ終了ですので、最後の力を振り絞ってやっていきます。声掛けしながらキャッチボールして固定を繰り返します。

余談ですがめちゃくちゃ長い棒にハウスベルトを束ねて固定し、そのまま反対側に1回で受け渡す方法があるそうです。農家さんの中でも違いがあって面白いですね。

手順⑫最終確認と後片付け

張り替えたビニールハウスに間違いがないか、問題がないかを確認していきます。

後は、使用したビニペットの片付けやカットしたビニールの廃棄、脚立や引っかけ棒などの片付けを行い、張り替えは完了です。

サイド部分の張り替えや扉の張り替えなどが必要なら、そのまま作業を続けます。ひとまず、もふもふ農園ではここまでで約3時間でした。作業スピードを速めて順調にいけば1日3棟の張り替えも可能です。(天候にも左右されます)

まとめ

もふもふ農園のビニールハウス張り替え術はいかがでしたか?もっと効率の良い方法もあると思いますが、うちではこのやり方で張り替えを行っています。

ビニールハウスは大きい建物ですので張り替えには多少なりとも危険が伴います。大切なことはいかに危険を減らして作業するか。ここが重要です。骨組みの上に立ってフィルムを張っていくこともしていましたが、慣れない高所作業は危険です。

ここをこうすれば危険を減らして作業できる。そんな考えで改善を続け、今の形を作り上げました。この記事が参考になったり、作業のやり方を変えるきっかけとなれば嬉しいです。

うちではあと1棟の張り替えが残っており、2月中には天候を見ながら張り替えをしたいと思っています。本格的にスタートする今年のアスパラ収穫のためにも張り替えを行います。

このブログではアスパラ栽培の記事も多く投稿しています。ビニールハウスで栽培するアスパラです。アスパラに興味を持った方はこちらの記事を見てみて下さい。2021年3月に定植したアスパラの生長記録を1つの記事にしました。

定植から1月ごとに写真を撮って様子を書いています。昨年は株養成のため収穫は0本でした。今年も基本的に株養成期間で、本格的に収穫できるのは来年からです。

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました