こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「天然防除資材ニーム」です。皆さんはニームと言う名前を聞いたことがありますか?農業関係者や園芸をされている方は聞いたことがあるかもしれません。今回は私がニームを使い始めたので、紹介も兼ねて記事を書くことにしました。
この記事を読めばきっとニームが使いたくなると思いますよ(笑)
先に大まかな結論を伝えておくと、ニームは「農薬ではありません」「ニームの種子に含まれる成分が虫除けに効果があるとされる」です。農薬ではないため害虫を駆除できると言う表現や、害虫予防に効果があるとは言えないため、このような表現になります。
要は害虫忌避効果が期待できる天然のものですね。農産物や園芸において農薬を使わないようにしたいけど害虫が気になる・何か前もって対策したいと考えた時にニームを使ってみるのはいかがでしょうか?
余談ですが、私の家に置いていた10年以上前の農業書籍「現代農業」にもニームが載っていました。それほど前からある天然防除資材です。
天然防除資材ニーム
ニームに関して少し勉強していきましょう。
ニームと呼んでいるのは「インドセンダン」と言うセンダン科の植物で、英名がニームとなります。このインドセンダンはインド原産の常緑樹で「奇跡の木」とも呼ばれているそうです。この記事では今後「ニーム」と呼んでいきます。
このニームの種子に含まれる「アザディラクチン(又はアザジラクチン)」の成分が虫除けに効果が期待できると言うことです。主に販売されている形態としてはアザディラクチンを配合したニームオイルであったり、アザディラクチンを配合したニームケーキ(粉)だったりします。
このニームオイルとニームケーキは効果が期待できる持続期間であったり用途が多少異なりますので、どのような効果を望むのかによって使い分けをすれば良いと思います。
アザディラクチン
ニームの種子に含まれる「アザディラクチン」は農薬ではありません。そのため害虫予防・害虫駆除になるとは言えません。効果が期待できると言う表現となりますが、農業につきまとう害虫として有名な青虫・アブラムシ・カイガラムシ・ハモグリバエ・ナメクジなど、多くの害虫に忌避効果が期待できます。
他にも抗菌作用もあるそうで、うどんこ病やさび病を抑える効果が期待できます。病害虫を軽減できる効果があり、農薬ではないニームは魅力的だと思いませんか?
特にカイガラムシは柑橘栽培の敵ともいえるため、もふもふ農園ではニームの効果に期待してアザディラクチンを散布していきたいと思います。
ニームオイル
私は今回「ニームオイル」を選びました。今後はニームケーキも使用したいと考えていますが、まずは一定期間ニームオイルを使ってみて効果があると感じれば他のものも展開していきます。
ニームオイルは液体ですので水に溶かして使用します。希釈倍率としては180倍~500倍となります。
倍率に大きな差がありますが、基本の希釈は500倍で問題発生時は180倍と書かれています。今回はカイガラムシの被害を受けたデコポンにも散布したいと考えたため、180倍の濃度で希釈しました。
ニームオイルは独特なニオイのするオイルでした。私は特に嫌な匂いとは感じませんでしたが、個人差によると思います。ニームオイルは水にもすぐに溶けて使いやすかったです。
散布機(噴霧器)に水を入れて、その後ニームオイルを入れて混ぜました。今回使用した散布機は2L用の小型なものですので水とオイルを入れて容器ごと振って混ぜました。
ニームオイルと散布機は合わせても2,000円程度(今回私が購入した商品)ですので、気軽に始められると思います。
散布のやり方として特に難しいことはなく、まんべんなくかける。それだけです。
上からも下からも、横からも丁寧にかけました。気になる効果時間は100時間程度のようです。光分解により効果が薄まるため、おおよそ一週間に一度の間隔で散布するのが目安です。
このニームオイルですが、実際にどれほど効果が出たか調べてみたいと思いました。
今後はレモンとデコポンとせとかを中心に散布して変化を見ていきたいです。
ニームケーキ
ニームケーキは簡単に言うと、ニームの搾りかすです。オイルもケーキもどちらもニームの果実を圧搾機で絞ったものが原料です。絞った液体がニームオイル、搾りかすがニームケーキです。
ニームオイルやニームケーキに関する商品は多く、違いとしては抽出方法や使用する果実の部分が挙げられます。
使用する果実に関しては大きく「実を使用したもの」「実から果肉を取ったもの」「果実の核だけを使ったもの」に分類されます。この差により、油分や肥料成分に違いが出ます。
使用方法ですが、ニームオイルは水で希釈して散布しましたが、ニームケーキは粉状ですのでそのまま使用します。土を移動するナメクジやセンチュウなどに効果が期待でき、植物の周りを囲うように撒きます。イメージとしては小さいサークル状に撒きます。
基本としては撒いて使用しますが、肥料成分も含まれていますので混ぜて使用しても良いそうです。害虫の忌避効果を考えるとサークル状に囲うのが良さそうですね。
気になる効果は商品にもよると思いますが、だいたい一か月程度は効果が期待できます。もふもふ農園ではニームオイルとニームケーキを合わせて使用する方向で進めていきたいと思います。
まとめ
ニームに含まれるアザディラクチンの成分は害虫への忌避効果が期待できます。しかし、農薬ではないためはっきりとした効果は分かりません。ただ、世界的にも認められた天然防除資材であることは確かです。
このニームの力を信じてみませんか。
今回は天然防除資材ニームを紹介しました。とは言え、もふもふ農園での使用はまだ数回程度で、はっきりとした効果は見えていません。
今後は散布した柑橘と散布していない柑橘で違いが出るかをよく観察して記事にしていきたいと思います。
以前に過酷な露地栽培から救出したせとかにもニームオイルを散布しました。せとかは現在3本を救出して鉢栽培に変更しています。その中でも1本にニームオイルを試し、他のせとかと差が出るかを調べていきます。
もふもふ農園が最近力を入れているレモン栽培ですが、レモンにもニームオイルを散布しました。品種によって差が出るかも確認したかったため、ビアフランカ10本、璃の香10本、姫レモン3本に散布しました。
この他にはカイガラムシの被害を受けたデコポンにも散布し、様子を見ていきます。
余談ですが、デコポンにてカイガラムシが大量発生してコツコツ手作業で除去しました。結果的に諦めましたが、戦いの様子を記事にしています。
病害虫が軽減されれば、その分栽培がしやすくなったり、使用する薬剤の量を減らすことができます。奇跡の木と呼ばれるニーム、その力を試していきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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