こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「個人農家の強み」です。農家に限らず個人経営は厳しい部分もありますが、私はそれを補う大きな強みがあると思います。今回はそんな個人農家の話とキウイフルーツの可能性を記事にしていきます。
個人農家の強みと弱み
個人で事業を行うと言うことは責任も大きいです。極論、1人で事業を立ち上げた場合、当然従業員も自分1人だけです。体調を崩したら働けません。
会社員なら有給休暇の制度や特別休暇などがあり、収入面では安定していますし、そもそも休んだとしても他の人が作業できます。
一方で会社員や団体に属していると思ったように動けないことや、企画から行動までにいくつもの承認が必要だったりします。
メリットもあればデメリットもある。今回は私が思う強みと弱みを簡単に書いていきます。
個人農家の強み
個人農家の強みは何といってもフットワークの軽さではないでしょうか。今時に言うなら「フッ軽」ですね。企画から行動までがとにかく早いです。言い換えるとリスクも増えますが、個人農家だとそこまで作付面積も広くないため失敗しても耐えられます。
他にもリスク分散をしやすいメリットや付加価値をつけやすいことが挙げられます。
フットワークの軽さ
最近で言うと「レモン栽培」が当てはまります。レモンを栽培したいと考えたら、品種を調べて欲しいものをつーさんに報告。苗木を発注して栽培スタートです。
もちろん最低限の下調べ(レモンの単価や需要と供給、栽培難易度など)は行います。
とりあえずやってみようの精神でスタートして、軌道に乗れば作付面積を増やしたり思ったようにいかなければ減らしたりの調整が容易に行えます。
「これを栽培してみたい」からの行動が早い。フットワークの軽さは強みになります。
リスク分散をしやすい
個人農家の作付面積はそこまで広くありません。うちで例えると、アスパラ・梨・レモン・ポンカン・デコポン・キンカン・米・麦・大豆がベースで気分に合わせて玉ねぎ・ニンジン・枝豆・ナバナなどを栽培しています。
仮にどれかの作物が不作だったとしても他で収入が確保できます。極論アスパラハウスが全て倒壊しても他で収入がある。栽培種類を増やすとリスク分散が期待できます。
※個人農家でも1種類に絞った栽培をされている場合があるため当てはまらない場合もあります。
付加価値をつけやすい
手間はかかるが高品質な農作物や珍しい野菜などを作り、付加価値をつけやすいことも強みだと考えます。大規模農家は収量を上げたり農機具を活用できる環境を好みます。手間暇かかるものは避けがちですのでそこに入れる個人農家や品質向上に多くの時間を使えることは強みと言えます。
うちでは柑橘類をビニールハウス内で鉢栽培しています。露地栽培に比べて天気の影響を受けにくく、果実も傷のない綺麗なものが多いです。収量やコスト面を考えるとビニールハウスは建てずに露地にずらっと定植した方が管理もしやすいです。
うちでは手間がかかっても今の栽培方法を続け、付加価値をつけたいと思います。
自分のペースで作業できる
極論、一か月単位の休みを取ることも可能です。栽培している種類によっては何もしなくていい期間が出てきますので、休みにしたり昼から作業したりするのも自由です。
冬は寒いから休みたいと考えたら、冬に作付するものを考慮して植えればいい。収入に関わってきますが自分の都合に合わせて休みが取れたり作業時間が調整できます。
SNSで情報発信
大規模農家でもやっているところがほとんどですが。SNSで情報発信・情報交換も強みです。
多くの種類を栽培している個人農家ならそれぞれに対して詳しい投稿ネタがあったり、作業の内容も毎日違うためネタが尽きません。投稿は大変ですが将来的にフォロワーが増えたら自分のところの農産物を購入してもらえるかもしれませんし、他の農家からアドバイスがもらえるかもしれません。SNSを気軽に始められることも強みです。
もふもふ農園でもインスタグラムに挑戦し、サブローCEOアカウントに続いて農園アカウントも開設しました。ぼちぼち記事を投稿してSNSを楽しんでやっていきます。
個人農家の弱み
個人農家は良いことだけではありません。会社員や大規模農家と比べて責任が増して、信用が低い傾向にあります。1人で農家をやっているなら体調を崩した場合、誰も作業できません。アスパラのようにシーズン中は毎日収穫のあるものを栽培していればあっという間に木になります。
体調不良は収入面に大きな影響を及ぼすため、体調管理に気をつけるべきです。又、個人事業は社会的な信用度が低い傾向にあります。法人に比べて取引してもらいにくかったり、融資が受けにくかったりします。
体調を崩すと収入に直結
会社員の場合、体調不良や用事のある時は有給休暇などの制度を活用しますね。有給休暇により、仕事をしていなくてもお金がもらえる素晴らしいものです。
当然ながら個人農家の事業主にはありません。1人で働いていれば収入は自分のものですが、休んで収入がなかったら当然お金ももらえません。(収入保険などは除く)
ここ数年はコロナウイルスが流行しており、現段階では陽性だった場合、療養期間が定められています。もし1人で事業を行っている場合…期間内は農業に行けないと考えるとゾッとしますね。
休みが取りにくい
強みの部分で説明しましたが自分のペースで作業できる。これが強みなら「休みが取りにくい」これが弱みです。
収入を増やそうと多くの種類を栽培したらその分、栽培にかかる時間(労働時間)が増えます。なかなか折り合いがつかずに結果、毎日農業をしていることになったりします。
ちなみに私の父つーさんは年中無休で農業してます(笑)生粋の農業好きなのでそんな人はいいですが、休みが欲しい人は栽培量を調整する必要があります。
社会的信用度が低い
もふもふ農園では困ったことはありませんが、個人事業ではどうしても信用度が低い傾向にあります。
企業と取引してもらえなかったり、融資が受けられなかったり、高い金利での融資だったりすることが多いようです。特に新規で農業をする場合はお金もかなり必要になりますので場合によってはお金を借りる必要があります。
農業は農機具やビニールハウスや苗・苗木や肥料などお金がかかるため、なかなか新規で参入しにくいと思います。
もふもふ農園
もふもふ農園は私の父つーさんが1人で管理している個人農家です。私も休みの日は全て研修に入っており、将来的には継いでいく予定です。
設備投資もほぼほぼ終わっており、ビニールハウスはトータル19棟・農機具小屋や農機具も揃っている私からしたらとても恵まれている状態の農園です。
農家として生きる選択は大変だと思いますが、祖父から続く土地を守りたいのと単純に恵まれた環境で事業主になれるメリット、分からないことはつーさんに聞けるありがたさを考慮してこの道を選びました。
私の代では情報発信に力を入れることと、珍しいものを栽培したいと思っています。
キウイフルーツ
さて、もう一つのテーマ「キウイフルーツ」ですが、つい先日に親戚のおばちゃんからキウイフルーツもらいました。
すでに追熟処理の終わったキウイだったため、その日のうちに食べました。普通なら「美味しかった」で終わりそうですが、私はそこでは終わりません(笑)
キウイを食べている時、頭の中ではこんなことがよぎっています。
皆さんはキウイフルーツと言えばどんなイメージがありますか?私はよくCMでやっているゼスプリが真っ先に出てきました。あのキウイは食べたことがあり、とても美味しかったです。
キウイフルーツは魅力的なのでは?と考え、さっそく情報収集を始めました。
キウイフルーツってどんな果樹?
キウイフルーツはマタタビ科のマタタビ属の果樹です。マタタビと名前がついているように猫が好きなようです。注意点として猫が多い地域で栽培するとたびたびキウイの苗木がへし折られるそうです(笑)
果実の色にも種類があり、よく見ている緑色のキウイ以外にも黄色や赤色のものがあります。
価格は1個100円~120円程度となっています。大玉の贈答用などは1個200円ほどの値がついています。
キウイの特徴
キウイの果実には色の違いがあり、緑肉種・黄肉種・赤肉種と呼ばれています。
緑肉種と呼ばれる緑系のキウイですが、特徴として甘みと酸味のバランスがよいと言われています。貯蔵性にも優れており輸入されるキウイのほとんどは緑色となっています。
黄肉種と呼ばれる黄系のキウイですが、特徴としては緑系よりも果実の産毛が少なく、甘みが強いと言われています。酸味も少ないため、追熟させた黄色系キウイは強い甘みを感じることができます。大きさは緑系に比べてやや小さい品種が多くなっています。
赤肉種と呼ばれる赤系のキウイですが、最大の特徴は丸かじりできる可能性があることです。農薬を使わず栽培された赤系キウイは皮ごと食べられます。他のキウイには果実に産毛がありますが、赤系は極めて少なく丸かじりしても食味を損ないません。又、糖度が別格で追熟させた赤系キウイは糖度が20度ほどになると言われています。
キウイの貯蔵性
貯蔵性はダントツで緑系が優れています。糖度が一定以上になれば全ての実を収穫して、必要な分を必要な量追熟させて食べます。
温度や湿度管理をしっかりしておけば追熟前で1ヵ月から2ヵ月ほど貯蔵が可能です。
都度収穫して出荷するよりもまとめて収穫し、必要に応じて追熟させて出荷できるのは強みがあります。
黄系のキウイは緑系より貯蔵できる期間が短く、赤系はさらに短いです。
キウイフルーツの栽培方法は?
キウイフルーツは雌雄異株(しゆういしゅ)と呼ばれる性質があり、実をつけたい場合は雄株と雌株を栽培する必要があります。
キウイには緑系・黄系・赤系とありますが、それぞれ花の開花シーズンが違うため、育てたい品種に合わせた雄株を栽培する必要があります。例えるなら緑系のキウイ(雌株)と赤系のキウイの時期に開花する雄株では相性が悪いと言うことです。
この注意点を守って栽培すれば実はつくと思います。
もともとキウイフルーツはおすすめされている落葉果樹の1つでずっと栽培したいと思っていました。病害虫に強く、果実も収穫してから追熟させるため鳥獣被害も受けにくい。加えて剪定した枝はリースやカゴなどの加工に向いており価値がある。素晴らしい果樹です。
キウイ栽培では枝がよく伸びるため収穫しやすいように剪定・誘引していく必要があります。梨園のように規則正しい配置で作り上げることを勧められています。
まとめ
個人農家の強みはフットワークの軽さ。そんなわけで「キウイフルーツ」採用します。
新規レモン栽培に続いて新規キウイ栽培に取り組みます!
とは言え、最初から大量に苗木を買ってキウイ園を作るつもりはありません。小規模から始めて、自分に合った果樹と感じれば徐々に規模を拡大していきます。
栽培するにあたって鉢栽培か露地栽培かも悩みますが、今回は露地栽培の方向で進めたいと思います。新たに枝を誘引する支柱と棚のようなものを設置する必要がありますが、長期的に作り上げていこうと思います。
栽培する品種や規模が決まれば、正式にキウイ日記カテゴリーを作って、記事を投稿していきます。
最近は柑橘の大トロと呼ばれる「せとか」の救出活動を進めています。ここは旧アスパラハウスの跡地でした。せとかを全て救出したらここは空き地となるため、ここをキウイフルーツの栽培場所にしたいと思います。
余談ですが、この「せとか」はめちゃくちゃ美味しいです。ほとんど放置していたため昨年の収穫は1個でしたが、過酷な状態でもめちゃくちゃ美味しい果実をつけました。せとかの可能性を見出した私は柑橘の大トロ救出プロジェクトを発足し、農業研修の空き時間に少しずつ露地からハウス鉢栽培に移動していってます。
もふもふ農園の果樹も充実してきました。ポンカン・デコポン・キンカン・レモン・せとか・みかん・無花果そしてキウイフルーツ。数年後に軌道に乗れば果樹セットとしてネット販売できたら良いと思っています。
サブロー印の果実セットで頼むわ。
最近、農業でやりたいことが増えて困ってます(笑)
アスパラガスの鉢栽培やアスパラガスの採りっきり栽培や梨の鉢栽培など次から次へとやりたいことが出てきます。キウイフルーツの棚も綺麗に建てたいと思います。
理想と現実には差があり、思ったような結果にならないことが多いですが、挑戦を続けて後悔しないようにしていきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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