柑橘の糖度を調べよう|コスパ最強おすすめ糖度計の話

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もふもふ農園の小ネタ

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「糖度計」です。皆さんは食べ物の糖度を気にしたことがありますか?例えばスーパーには今の季節だとみかんがたくさん陳列されています。恐らくですが、近くに販促ポップがあり「糖度10」とか「糖度12」とか書かれていると思います。(うちの近所のスーパーはそんな感じです)

単純に糖度だけで甘い・甘くないを断言できるわけではありませんが一つの指標になります。今回はうちの使っているコスパ最強の糖度計を紹介して、実際に使い方まで説明していきます。今回の記事を読むと、糖度計が欲しくなるかもしれません(笑)

前半は糖度・糖度計の話、後半は糖度計の使い方の話をしていきますので、使い方をすぐに知りたい場合は目次からジャンプしてください。

糖度・糖度計の話

今回の記事はいろいろと説明するため先に結論を書いておきます。実際の操作手順や余談などはこの後に書いていきます。

私が使っているものは屈折糖度計と言う種類でハンディタイプの使い糖度計です。C-Timvasionが販売元です。数千円ちょっとで購入できる安さながら、壊れにくい・電池不要・0-32度までの糖度を測れる。今のところは不満がなく快適に使用できています。(糖度をさらに測れる上位版もありますが金額も少し高くなります。野菜や果樹の糖度測定なら今回紹介するタイプでじゅうぶんです。)

糖度計は値段がピンキリで高いものは数万円、ものによっては10万円をかるく超してきます。その分、糖度計は高性能で「デジタル画面で糖度が表示」されたり「果実を切らずに計測可能(非破壊)」だったりします。将来的には非破壊糖度計を購入しようと思っていますが、今の糖度計で満足している部分も多いため購入はまだまだ先になりそうです。

最後にも商品リンクを貼りますが、こちらが今回紹介する糖度計です。

では、魅力的な糖度・糖度計の話をしていきます。

糖度って何?

まずは「糖度」の説明です。糖度の意味合いはいくつかありますが、今回の記事内では果実を基準として話を進めます。

糖度とは、果実の糖含量の指標となる値のことです。みかんが販売されていたとして片方は糖度8、片方は糖度12だとした後者のみかんの方が甘い、簡単に言えばそんな話です。

ただし、糖度が高くても甘さを感じにくい場合があります。例えばうちで栽培している不知火(しらぬい)を例に出してみましょう。

12月上旬に収穫した不知火を収穫して糖度を調べると糖度10でした。甘いのかな?と思って収穫したばかりのものを食べると酸味がとても強くて甘さはほとんど感じません。不知火は減酸の遅い柑橘ですので乾燥予措を行って1ヵ月ほど貯蔵すること(酸を減らす作業)が推奨されています。つまり、糖度が高くても酸味が強ければ甘さは感じにくいと言えます。

この話は以前の記事で説明していますので興味があれば読んでみてください。

もう一つ例を挙げておきます。こちらもうちが栽培している柑橘になりますが、レモンが当てはまります。レモンを丸かじりすることをイメージしてみると、たいていの方が酸っぱいレモンを考えるのではないでしょうか。実はレモンも糖度10以上ありみかん並みの糖度があります。

要するに計測した「糖度」が高いからと言って味覚として感じる「甘味」とイコールではない!そういう話です。

つまり、売られている糖度10のみかんや糖度12のみかんは酸味など(ほぼクエン酸)の影響で甘味として感じにくい場合がある!そういう話です。それでも糖度は1つの指標になりますので参考にするのは間違いではないです。

糖度の基準

糖度と甘味は必ずしも繋がらない。そこを知ったうえで、次は糖度の基準を学んでおきましょう。

ここではいろいろな果物の平均的な糖度を伝えていきます。あくまで平均ですのでご注意ください。

平均的な糖度
ポンカン 10~14
不知火 10~14
みかん 10~14
バナナ 20~21
リンゴ 12~17
キウイ 10~16
パイナップル 14~16
イチゴ 8~15
11~16
レモン 8~11

時にはこの平均糖度を超えた果物がブランド化されて売り出されることもあります。多いパターンが品種改良された果物だったり、収穫を送らせて樹で熟すまで待った樹熟果物などがあります。

メリットとしては通常よりも高値で取引されることやブランドとしてアピールできる点があります。うちでは一部の柑橘を樹熟として売り出しています。

糖度計って必要?

個人的な見解になりますが、糖度計は持っておいた方が良いと思います。特に効果を発揮するのは果樹栽培をしている場合で、収穫の目安にしたりお客さんや取引先に説明する時は重宝します。

例えば、12月の上旬にうちのポンカンはかなり色づき、糖度を測るため一部の収穫を行いました。その際に糖度を測ると思っていたよりも低くもう少し収穫を待つ、そう判断できました。もちろん食べて味の確認もしますが糖度を測ることで確信に近づける。そう考えています。

糖度計の活用、これは果樹農家だけに限りません。うちの近所を見ていても果樹栽培をしている方は多いです。庭に果樹を植えている方は意外と多いのではないでしょうか。特に販売する予定はないが、景観としてみかんを植えている、最近人気だからレモンを植えてみた、カーポートを活用してツル性のブドウキウイを植えてみた。

果実は実ったけどいつが収穫なのだろうか?この基準の1つとして糖度を測ってみるのはいかがでしょうか?

参考までに、うちではポンカンと不知火の糖度を月3回程度計測して記録しています。12月から始めて上旬・中旬・下旬、1月からもデータ取りを行います。管理方法がポット栽培のため、多少のばらつきはありますが、これを基準にして収穫量を決めています。

糖度計の活用法(子ども)

今回紹介する糖度計では0~32度までの糖度を測ることができます。これは一般的な果物ならほぼカバーできるレベルです。そして価格は数千円程度です。

お子さんがいる家庭では自由研究に使ってみるのはどうでしょうか?果物はスーパーでいろいろなものが手に入りますし、事前に糖度順位を予想しておき糖度計で糖度を計測、最終結果を確認して答え合わせをする。

レモンは酸っぱいから順位が下だと思っていたけど実際は高かった。ここから糖度と甘味は結び付かない話につながります。食べ物に興味を持ったりできる取り組みの1つだと思います。

これも1つの食育ですね。

糖度計の活用法(大人)

収穫した果実をどこかに販売しているなら、糖度計の活用によりアピールできる場合があります。うちのみかんは糖度〇〇!とポップに書いたり、販売先との話のタネになったりします。又、糖度の高くない状態で出荷してしまうことが減り、適切な管理に一役買ってくれそうですね。

他には、ライバル農家の糖度調べにも使えます(笑)うちの柑橘は売れ行きが悪いが、ライバル農家の柑橘は売れている。価格は同じだが向こうは甘いらしい…どのくらいの糖度だろうか?疑問に感じたら糖度計で調べればいいんです。数値化することによって違いがはっきりと分かりますので見える化できます。

糖度計は1個持っておくと何かと重宝しますね。

では、ここからは糖度計の特徴を説明していきます。

糖度計の特徴と使用方法

最初にも伝えていますが、この糖度計は電池不要で計測手順も簡単です。加えてシンプルな構造ですので壊れにくいです。私はこの糖度計を購入してから今も使い続けており不具合もありません。すでに元は取っていると思います(笑)

価格が安く構造がシンプルで壊れにくい、電池もいらない糖度計…いったいどのような原理で糖度を計測しているのでしょうか?

糖度計の使い方を説明する前に原理から学んでおきましょう。

糖度を測る原理

今回の製品は「屈折糖度計」と呼ばれるもので、試料に溶け込んでいる固形物の濃度を計測します試料とは計測に使うサンプルのことで、ここで言うサンプルは果実を絞った液ですね。

少し専門的な話になりますが、光は水や空気の中をまっすぐ進むと言う性質があります。そして先ほどの試料(サンプル)を使うことにより、液体の中の固形物に光が通りその屈折率から糖度を計測します。

ちなみに果実や野菜では固形物のほとんどが糖分ですので、計測値が糖度に近い値になります。

今回は屈折率から糖度を計測する「屈折糖度計」を紹介していますが、糖度計の中には試料(サンプル)をたらさなくても良い「非破壊糖度計」と呼ばれるものもあります。屈折糖度計を使うとサンプルを採取する必要があり、果実を絞って計測しますが非破壊タイプは計測した果実は無傷ですのでそれを出荷することができます。非破壊タイプに魅力を感じますが、もちろん商品は高額になる傾向があります。

使用する屈折糖度計

では、ここからが使用する糖度計の話です。最初に商品と付属品を確認しておきましょう。

商品ケースの中には糖度計・スポイト・ねじ調節用のドライバー・拭き取りクロス・説明書が入っています。商品ページに日本語説明書と記載があれば、説明書は日本語で書かれたものが入っています。

準備するもの

糖度計測に必要なものはこれでほぼ揃っていますが、他にも必要なもの・あれば良いものを書いておきます。

糖度計と調べるものは当然必要ですね。あとは蒸留水も欲しいところです。私は毎回「精製水」を使っています。1本の単価も安く、薬局などで簡単に手に入ります。

あれば良いものと言うところで、紙コップは精製水を入れるのに使います。ラップとキッチンペーパーはテーブルに敷きます。水や果汁などがたれるため、下に何か敷くのがおすすめです。ティッシュペーパーはプリズム部分の拭き取りに使います。クロスが付属品として同梱されていますが、最終的な保管前の仕上げにクロスを使い、試料や水の拭き取りにティッシュペーパーを使っています。最後のムッキーちゃんは皮の厚い柑橘をむくのに使います。特に不知火などは手ではむきにくいためあると便利です。

糖度計の使用方法

使用方法(計測方法)はとても簡単です。まずは蒸留水をプリズム部にたらして蓋板を閉めて目盛りを調節します。

えぇ?何を言っているかサッパリと言う方も大丈夫です。写真付きで解説していきます。

プリズムに蒸留水

紙コップに蒸留水を入れてスポイトを使ってプリズムにたらします。

プリズム部分は水をはじくので糖度計を手に持ってバランスをとりながらたらすのがいいですね。

くれぐれも糖度計本体の中に水が入らないように注意しましょう。

蓋板を閉める

気泡が入らないように蓋板を閉じます。

ゆっくりと蓋板をおろせば大丈夫です。上から見て気泡やゴミが入っていないか確認して問題なければ糖度計を覗いてみましょう。

目盛の調整

おそらく糖度の目盛はズレているため調整が必要です。

接眼鏡で覗くと糖度の目盛が見えます。写真では青と白の境目が1あたりになっていますが、これを0に調整する必要があります。調節方法は目盛規制ねじを回して手作業で調整します。

ネジ部はキャップを取ってから調整します。糖度計を覗きながら0に合わせましょう。調整は1分もあればできますので難しい作業ではありません。

糖度の測定

0に調整できたらいよいよ糖度を測定しましょう。

今回私は柑橘の糖度測定を行いました。柑橘の皮をむいて果汁(サンプル)をプリズム部にたらします。

糖度計を覗くと糖度が計測できます。

写真では分かりやすいようにプリズム部の状態となっていますが、ここから蓋板を閉じて計測します。

結果として、今回調べた柑橘の糖度は目安10.5~11度あたりのようです。この一連の手順は10分あれば片付けまでできますので簡単に糖度が調べられます。

この手軽さでコスパの良い糖度計。かなりおすすめです。

再度、商品リンクを貼っておきます。ちなみにこの糖度計は2タイプあり、安い方が今回紹介した0~32度まで測れるものです。つまり糖度が32%以上のものは計測できません。計測する対象が野菜や果樹であればほぼカバーできますのでより安いこちらをおすすめします。

 

まとめ

今回は糖度計をテーマにして記事をまとめました。個人的な感想になりますがこの糖度計はかなりおすすめで、電池が不要でシンプル構造、なにより安いので神経を使って管理しなくても良い(笑)これにつきます。

高額な糖度計を購入したら何かと保管や手入れに気を遣い、傷が付いたり落としてしまったらショックが大きそうです。将来的には非破壊糖度計を購入したい気持ちはありますが、もっと果樹栽培を拡大させてからであったり、1個あたりの単価の高い果実を栽培する時まで今の糖度計を使うと思います。

うちのように柑橘栽培をしている農家なら糖度計はあった方が良いと思います。自身の栽培している果実がいったいどれくらいの糖度なのか、どう管理したら糖度を高められるか、糖度の高い果実が安定的に収穫できたらブランド化も見えてきます。

魅力的な糖度計、欲しくなりましたか?

今回も最後まで読んで頂き感謝です。

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