こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「アゲハ蝶対策」です。レモンに限らず柑橘類を栽培しているとアゲハ蝶に悩まされることが多いと思います。アゲハ蝶の幼虫は食欲旺盛であっという間に葉っぱを食べ尽くしてしまいます。木が大きく葉っぱが多いのであれば甚大な被害にはなりにくいですが、栽培年数が浅いと葉っぱも少なくあっという間に丸坊主です。
今回は私が行ったアゲハ蝶対策を紹介しつつ、効果のあったポイントなどを書いていこうと思います。アゲハ蝶に悩む方の参考になれば嬉しいです。
レモン日記|アゲハ蝶対策の話
アゲハ蝶の幼虫は、柑橘類の主要な害虫の一つと言われています。農園に飛来するのはナミアゲハと言う種類です。毎年決まったシーズンに発生し、柑橘類を中心に卵を産みつけ新芽を食害されています。余談ですが農園で栽培しているフィンガーライムの木もアゲハ蝶の幼虫による食害を受けています。
農園で栽培している一部のレモンにアゲハ蝶の幼虫とナメクジによる食害を見つけました。
葉っぱの内側が食べられているのはナメクジによる食害で葉の外側が食べられているのはアゲハ蝶の幼虫による食害です。写真左側にはアゲハ蝶の幼虫が確認できますね。(葉っぱに載乗っている黒っぽいものです)アゲハ蝶の幼虫は最初は黒っぽい姿をしていますが成長すると緑の大きな芋虫になります。
アゲハ蝶は柑橘類(みかん、レモン、金柑など)の新芽や若葉に好んで産卵します。孵化した幼虫は非常に食欲旺盛で、短期間で大量の葉を食害します。1匹程度ならまだなんとか耐えられますが数匹固まるとものすごい勢いで葉っぱが無くなっていきます。
アゲハ蝶の幼虫が大量発生すると、葉がほとんど食べ尽くされてしまい、木が「丸坊主」になることもあり樹勢の低下に繋がってしまいます。葉が失われると、光合成ができなくなり、樹勢が著しく弱まります。その結果、果実の収量や品質が大きく低下し、木自体の成長も阻害される悪循環です。
特に春の新芽や若葉は木にとって重要な時期であり、この時期にアゲハ蝶の幼虫による被害を受けると、木の生育に大きなダメージとなります。苗木を植えて春に新芽を出し、これからと言うときに新芽が一掃(食害)されてしまうと最悪の場合は枯れてしまいます。
厄介なところが一度アゲハ蝶が産卵場所として認識すると、毎年繰り返し被害が出る傾向があると言われており、対策をしないと被害が拡大する一方です。
では、ここからは私が行ったアゲハ蝶対策について紹介し効果のあったと感じる点も書いていきます。
物理的対策こそ最強!
今まで害虫忌避剤による効果を狙ったり、地道に割り箸などで取り除いたりしてきましたが最も効果のあったと感じる対策は防虫ネットです。物理的にアゲハ蝶を入れなくしたら卵を産みつけられることはありません。
アゲハ蝶自体はそこそこ大きいためネットはそこまで目の細かいものである必要はありません。私は安めのネットを購入して使っていますが2年ほど使ってみて今のところは特に問題なく使えています。
50mの防虫ネット(私が購入したのは防獣ネットです)を2つ購入してビニールハウスのサイド部分に取り付けました。ネット自体は1つ3千円から4千円くらいだったと思いますのでハウスを覆っても1万円以内で対策できました。
厳密にはレモンに加えて少しの果樹(フェイジョア・金柑・ポポー)のハウスです。入り口とサイド部分をネットで覆い、物理的に侵入できないようにしました。
一般的なアゲハ蝶(ナミアゲハ)の大きさは約55mmくらいですのでネットの目はそれよりも小さなものを使うと効果的ですね。
防虫ネットの設置によりアゲハ蝶の産卵自体を防ぎ柑橘類を守ることができます。
今のところネットで覆ったハウスにアゲハ蝶はみられませんが近くの柑橘類から幼虫が移動してくる可能性は0ではありません。定期的にハウス内を巡回し、アゲハ蝶の幼虫や卵があればすぐに対処して被害が出ないようにしていきます。
アゲハ蝶被害を防ぐには日常的な観察と卵・幼虫の除去がポイントと言えそうです。
余談ですが防草シートを敷いて鉢栽培しているレモンハウスですが、年数が経過するとどうしても写真のようになってしまいます。防草シートの隙間から草が生えてきたり鉢からこぼれた土から雑草が芽を出したりします。やはり雑草との戦いは避けられないようです。
余談ですが2025年5月下旬、レモンに追肥を行いました。うちでは果樹の追肥を3月6月9月11月の年4回行っており、今回は少し早いですが6月分の追肥を行いました。
今回使った肥料は有機肥料とソイル革命です。縁あってソイル革命を頂きましたので今回栽培に使ってみました。
ソイル革命とは?あまり聞き馴染みのない肥料だと思いますので紹介しておきます。ソイル革命は、株式会社未来プランが提供する土壌改良用の微生物資材です。主な特徴は以下の通りです。
①化学肥料や農薬で硬くなった土壌に「団粒構造」を作り、フカフカで栄養豊かな土壌に戻します。
②土壌中の塩分や濃度を、栽培に問題のないレベルまで下げることができます。
③連作障害(同じ作物を繰り返し栽培することで起こる土壌障害)を克服し、植物の免疫力を高める効果があります。
未来プランのソイル革命は、14,400種もの微生物が有機物や塩分を分解する力を持ち、土壌の生育改善や収量アップに貢献します。また、有機JAS適合資材として認証されており、安心して有機農業にも利用できる点が特徴です。
以上をまとめると、微生物の力で土壌を健康な状態に戻すための土壌改良資材で土壌の団粒化、塩分・濃度の低減、連作障害の克服など、多様な効果が期待できる資材です。
今回は通常の有機肥料に加えてソイル革命も加えて使いました。分量は1鉢1g程度(小さじ1)が目安のようです。
ソイル革命を使ったレモンと使わなかったレモンで生育に差が出るか気になります。
アゲハ蝶の幼虫は柑橘類の葉を集中的に食害し、木の健康・生産力を大きく損なうため、柑橘栽培では「危険な害虫」とされています。特に小さな苗木や新芽の時期は被害が深刻化しやすいため、早めの対策が不可欠です。
個人的にはアゲハ蝶の幼虫・ハモグリガ・カイガラムシとすす病あたりが柑橘栽培で危険と感じており、被害が拡大すると生育に支障が出るレベルです。病害虫被害の状況に応じて薬剤を使用する判断をすることも大切で、うちではカイガラムシによるすす病対策が後手にまわったことで樹勢が大きく低下してしまいました。
薬剤の使用を最小限にするためにネットのような対策は良いのではないでしょうか。
うちでは50mのビニールハウスの入り口とサイド部分にネットを設置しました。かかった金額は100均で買った固定用の針金を含めても1万円以内でできました。決して安くない金額ですがこれで物理的にアゲハ蝶の侵入を防げるのであればコスト・労力に見合うのではないでしょうか。
レモン栽培の作業の1つとして5月下旬にレモンの追肥を行いました。普段追肥に使っている有機肥料に加えて今回は未来プランのソイル革命も使ってみました。有機JAS適合資材としても認証されており目にみえる効果が出れば今後も使っていこうと思います。
2025年もレモンにはたくさんの花が咲き、5月中旬にはレモンの果実も見られました。レモンは様々な用途がありおすすめの果樹と思います。みかんのように甘い状態で収穫しなくてもいいので収穫できる期間も長く取れます。グリーンレモンとして収穫するもよし、熟した状態で収穫するもよし果樹栽培初心者にもおすすめです。
当ブログではレモン栽培の記事をたくさん投稿しています。苗木を購入して栽培したところから土作りの話、樹形を考えた話、1本の木からどれくらいのレモンが収穫できたか等、色々な疑問や行った作業を記事にしています。投稿した記事はカテゴリー「レモン日記」にまとめていますので興味があればレモン日記から記事を選んで読んでみてください。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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