こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「焼却処理による防除」です。簡単に言うとバーナーを使って病原菌や虫を焼却処理しました。ちなみにアスパラ栽培毎年の冬季恒例作業です。
前回は養分転流が終わり、黄化した茎葉を刈り取りました。刈り取った茎葉はハウス内から持ち出して焼却処分を行い、今回はハウス内に残った茎葉や刈り取った部分を焼却していきます。
今回の記事を簡単に説明すると、バーナーによる焼却防除です。記事内で作業した内容や失敗したポイントなども説明していきます。
焼却処理による病害虫防除
作業を行う必要性としては圃場のリセットです。病原菌や害虫を焼却して悪循環を繰り返さないために焼却処理を行います。もしも、焼却処理を行わなかった場合、菌や虫が越冬して翌年のアスパラを襲います。結果として翌年の収量低下に繋がったり感染拡大・虫の大繁殖も考えられるため、焼却処理は毎年行う作業となります。
前回のおさらい
前回は草刈り機を用い、地上部の刈り取りを行いました。刈り取った茎葉はまとめてハウス内から持ち出して、焼却しました。刈り取った茎葉は1ハウスの量でも軽トラの荷台3杯分ほどの量がありますので持ち出すだけでも一苦労でした…
この持ち出した茎葉にも病害虫は付着しているため、しっかりと焼却処理を行います。
持ち出せずに残った破片や刈り取り部分はバーナーにて焼却を行います。
前回の刈り取り作業は記事にまとめていますので、興味があればこちらも見てみてください。
作業の下準備
持ち出せなかった破片や取り残した茎などは通路に集めていきます。くま手などで効率よく集めていきます。この通路に集めたものもバーナーで焼却していきます。
焼却道具
何度も書いているのでお分かりと思いますが、焼却にはバーナーを使います。これは背負う式ですが、手押し台車式のバーナーなどもあります。
火器ですので取り扱いは注意が必要です。周囲に人や危険物がないか確認して作業を行い、作業後は火が消えているか目視で確認しました。
作業の様子
バーナーで刈り取り部分や通路の焼却処理を行います。菌や虫を焼却防除して翌年はリセットした状態でアスパラ栽培ができるようにしていきます。
この焼却作業ではいくつかの注意点があります。私たちが特に注意しているのは「換気」です。火器を扱いますのでビニールハウスのサイド部分を解放して煙が充満しないようにします。茎葉などを燃やすため燃えた火も合わせて注意します。燃えやすい服での作業はもちろんNGです。
長時間作業をしていると集中力が切れたり気分が悪くなったりするため、定期的に休憩を挟む必要があります。今回のもふもふ農園の焼却処理は短期間で行いましたが、理想は無理せず毎日少しずつです。
焼却処理の失敗談
今回の焼却処理にて大きな失敗がありました。損害にもつながり、気付かないままだと大惨事になるヒヤリハットだったため紹介しておきます。
「端の草は要注意」です。何のことかと言うと、ハウス内の端に生えた草です。この草も冬になると枯れていることが多いです。
想像がつくと思いますが、バーナーで刈り取り部分を焼却していると、この端の草が燃えることがあります。端の草が燃えると言うことは…
端のビニールも燃えると言うことです。
早期に気付けば被害は最小限で済みます。ちなみにハウスビニールは地味に燃えやすくて、どんどん燃え広がり気付きが遅いと範囲が広がって損害も大きくなります。
バーナーでの焼却作業は最終確認が超重要です。ちなみに今回は1か所で大きな損害が出ました…
つーさんがバーナー作業を行い、私が端の草むしりをしていた時、ふと横のハウスを見たらビニールが燃えていました。急いで雪を使って消火作業を行いましたがかなり焼かれました…
それがこちらです。
見つけた瞬間、サイドの隙間からジャンプして雪をかけました(笑)端の草むしりの重要性を認識した瞬間です。
端の草も少しであればそのまま放置していますが、場所によっては生い茂っているため特にひどい場所を中心にむしりました。一年後の焼却処理時にはこの失敗をしっかり頭に入れて作業を行いたいと思います。
次回の作業
次回は冬の追肥です。肥料を撒いたり、牛糞を撒いたりしていきます。この記事を書いている1月の三連休時点ではだいたい8棟ほど肥料撒きが終わりました。一袋あたり15㎏~20㎏ほどの肥料袋を持って直接撒いたり、専用の道具を用いて肥料を撒いたりしました。
1ハウスあたり20袋ほどの肥料を撒きましたので肩や腰が痛くて筋肉痛になりました…毎年この作業をしていると思うのですが、絶対にもっとやりやすい方法があると思います。私が農家を正式に継いだらこの部分の設備投資は惜しまず行い、効率化を図っていきます。
ちなみにこの作業中は何度もサブさんに邪魔をされました(笑)サブさんを近くに繋いだ私が悪いのですが、すぐハウスに入ってきておやつを要求してきました。結果、休憩が多くなり作業効率もダウンする結果に…もちろんサブさんは満足してました。
まとめ
アスパラ栽培では立茎した茎葉が貯蔵根へ養分転流を行い、役目を終え8割~9割ほど黄化したら刈り取り作業を行います。刈り取り後作業の1つとして「焼却処理」があります。
基本的にバーナーを使いますが、火器のため取り扱いには注意が必要です。周囲の確認や作業後の確認をしっかりと行い、ハウスなどに損害が出ないようにします。
ハウスの端に枯れた草がある場合は特に注意が必要で枯れた草からビニールに火が広がる可能性があります。事前に気になる部分はむしっておくか、前回の草刈り機で茎を刈り取った時に端の草も処理しておくと良さそうです。
現在のアスパラハウスは何もなくスッキリした状態です。地下ではしっかりと養分を蓄えたアスパラの根が春を待っています。翌年も満足するアスパラが収穫できるように次回の追肥作業をしっかりと行っていきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
コメント