こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「病害虫対策」です。もふもふ農園のアスパラハウスで行っている病害虫対策を紹介していきます。病害虫の中でも「スリップス(アザミウマ類)」の対策に重点をおいていきます。
病害虫対策、教えてもらおうか。
病害虫対策を紹介する前にアスパラ栽培の敵(病害虫)を勉強していきましょう。
アスパラの病害虫は大きく分けて2種類「ヤガ類」と「アザミウマ類」がいます。見た目としてヤガ類にはヨトウムシやタバコガなどの芋虫系、アザミウマ類は体長1~2㎜ほどで見つけにくいシラミのような形をしています。
今回はスリップス(アザミウマの英名)対策を紹介していきます。
スリップス
特に暖地のアスパラ栽培では「ネギアザミウマ」の被害が多くなります。この種類は立茎開始後は親茎の上部付近に隠れていますが、立茎完了期から夏アスパラ(夏芽)収穫期にかけて下部に移動してきます。
スリップスはアスパラの穂先に隠れて汁を吸い、成長します。スリップスの被害を受けたアスパラは出荷できるレベルではありません。穂先が褐色してアスパラ全体が萎縮しています。収穫バサミでカットする時も固く、水分がなくスカスカです。
被害が比較的軽度に見えても茎が固い場合もあります。体感的には牛乳パックほどの固さはあるのではないか…と思います。
このスリップスの生育サイクルは半月~1月半ほど、2週間ほどで卵~成虫になるため厄介です。大きさが㎜単位ですので発見しにくく、気付いた時にはパンデミック(爆発的に増殖)し被害が大きく出てしまいます。
仮に発見が遅れて、アスパラハウス全体に増殖して食害被害が増大した場合、収穫できないだけでなく、当年・翌年以降の収量にも大きく影響してしまいます。
発生時期も期間が長く4月~10月頃で夏アスパラの収穫タイミングと被っています。夏アスパラの時期はスリップスに注意が必要です。
スプレーガンによる防除
一般的な病害虫対策は「薬剤による防除」です。「防除」とは農作物に悪影響を与える病害虫や雑草を防ぐことを言います。
もふもふ農園では「スリップス」被害が多く出た場合、スプレーガンによる防除を行っています。薬品を使ってアザミウマを駆除する場合もあれば人体に影響のない成分で防除する場合もあります。
みのる産業:アザミウマキャッチャー
もふもふ農園では数ある捕虫器から「アザミウマキャッチャー」を選んで設置しました。
これはアザミウマキャッチャーの中でも屋内専用タイプです。繁殖しやすいアザミウマ類を色と匂いでおびき寄せて粘着シートで付着させます。粘着シートの捕虫数を計算することで農薬散布のタイミングを判断する調査器具です。
調査に重点をおいているため薬品などを使った防除は必要となりますが、タイミングを判断できるためトータル的な回数や量が少なくなるメリットがあります。
デメリットと言うか私が感じた点は向き不向きがあると感じます。もふもふ農園の主つーさんは間違いなく不向きです(笑)理由はこれです。
カラッカラやないか。
ほとんどのアスパラハウスにアザミウマキャッチャーを設置して満足したようで、その後のメンテナンスができていません。つまり活用できなかった便利グッズです。つーさんに新しくしないのか聞いたところ…
だいたい分かる。
勘と経験で防除するそうです。導入を検討している場合は自分が向きか不向きかを考えてから行動すると良いと思います。
アリスタ:ホリバーイエロー
コナジラミ類やアブラムシ類やアザミウマ類などを大量捕殺する「ホリバーイエロー」です。ホリバーイエローとホリバーブルーの2種類がありますがアスパラのアザミウマ類はネギアザミウマですのでホリバーイエローを使います。
ホリバーイエロー
ミナミキイロアザミウマやネギアザミウマなどのアザミウマ類
ホリバーブルー
ヒラズハナアザミウマ、ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマなどのアザミウマ類
もふもふ農園では倒伏防止用のネットに使われているハウスベルトに固定しています。粘着シートでしっかり捕まえられます。
メリットは粘着シートを吊り下げるだけですので簡単です。量の目安は10aあたり10枚程度となっています。この量は「調査」する場合の目安量です。ホリバーイエローで大量捕獲を目的とする場合は10aあたり100枚~400枚を吊り下げます。
デメリットと言うか私が感じた点は向き不向きがあると感じます。
さっきも聞いたぞ。
もふもふ農園の主つーさんは間違いなく不向きです(笑)理由はこれです。
落ちとるやないか。
粘着部分で捕獲できてもその後のメンテナンスをしておらず放置されています。先ほどのアザミウマキャッチャーもそうですが、管理ができてこそしっかり活用できます。つーさんのようなズボラな人は向かないです。
まとめ
もふもふ農園のアスパラハウスで導入したネギアザミウマ対策グッズ「アザミウマキャッチャー」「ホリバーイエロー」ですが結果的に活用しきれなかったと感じます。
導入する場合、まずは管理して続けていけるかを考えてから購入・設置を検討していきましょう。もしくは少量で運用してみるのもおすすめです。
ホリバーイエローの注意点として「粘着」が強いため服に付着するとなかなかとれません。もちろん粘着力が弱いよりいいですね。
今回は対策グッズの紹介を行いました。基本的な考え方は調査のため少なからず薬品などの防除は必要になりますが回数が減ったりトータル的な薬品使用量が減るのはメリットがありますね。今回の記事が参考になれば嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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