こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「すす病対策」です。過去に投稿した記事でも話していた内容ですが、今シーズンの柑橘栽培でもカイガラムシという害虫が発生しすす病という病気を引き起こしてしまいました。すす病にかかった木から収穫される果実は黒いベタベタしたものが付着し品質も悪くなり、果樹自体の樹勢も低下してしまうため対処が必要です。
今回も昨年同様にマシン油散布を行うことにしました。昔は農薬による防除はできるだけ行わないようにしていましたが今では適切な薬剤の使用は品質の高い農産物を収穫するためには必要なものと考えています。
以前の記事と被る部分はありますが、実施したカイガラムシへの対処を記事にまとめていきます。

こちらは農園内の柑橘栽培エリアで撮影したものです。この白いものがカイガラムシで葉っぱに映る黒いものがすす病です。
すす病はカイガラムシの粘着性のある排泄物に空気中の菌が繁殖して発生する病気で果実にすす病がつけば品質低下、葉っぱにすす病がつけば光合成阻害となり厄介です。カイガラムシ自体も木の汁を吸うため樹勢低下に繋がります。
ちなみにカイガラムシは名前の通りカイガラを背負ったような状態でほとんど動けない代わりにカイガラで守られているため薬剤が効きにくい特徴があります。また、繁殖力も強いため1年もあれば被害エリアは爆発的に拡大していきます。カイガラムシを発見したら早期の対処が重要となります。
今回はカイガラムシを確実に駆除するためマシン油散布を行いました。カイガラムシ防除に使う「マシン油」とは、正確には「マシン油乳剤」と呼ばれる、機械油を乳化剤で水に溶けやすくした園芸用の農薬(低毒性の殺虫剤)のことです。
この農薬は一般的な神経毒タイプではなく、油膜でカイガラムシの体を包み、気門(呼吸する穴)をふさいで窒息させる物理的な作用が中心です。
貝殻やロウ質で薬が通りにくいカイガラムシに対しても、油が表面を覆うことで高い防除効果が得られるのが特徴で、今年もマシン油を使いました。

柑橘エリアの被害状況を確認し、不知火とポンカンとみかんは全て散布・レモンは一部散布することにしました。
たしか昨年はニチノーさんのマシン油を紹介していたと思いますが、今回はキング園芸さんのマシン油を購入しました。理由はこちらの方が若干安かったからです。AIに違いがあるか聞いてみましたがどちらもカイガラムシに対して有効であると回答があったためコスト面でこちらを採用しました。

過去には割り箸や歯ブラシでカイガラムシを落としたりニームオイルを使って害虫忌避効果を狙ったりしていましたが生存したカイガラムシが爆発的に増殖してしまいました。カイガラムシが原因で果樹の樹勢低下も確認できたため昨年からはマシン油を使った薬剤散布を行っています。
ちなみにマシン油は油膜でコーティングするタイプになるため散布時期が限られています。新芽を出す前の厳寒期が良いため散布は2月下旬に行いました。
散布前には不要な枝を落として薬剤が効率的にかかるようにしました。剪定で落とした枝はそのままにしておかず持ち出して処分します。この枝や葉っぱにもカイガラムシがついているためここからの繁殖を防いでいきます。

うちの場合は規模がそれほど大きくないため剪定自体も数日で終わりました。今回も徒長した枝や立ち枝を事前に落としていなかったため無駄な養分を使ってしまったと感じました。今年は夏から秋にかけて不要枝の除去は実施しようと思います。
さて、マシン油の散布ですが薬剤3本合わせて30分ほどで散布を終えました。散布後の葉っぱには薄い膜がコーティングされた状態になっており、この油膜でカイガラムシを閉じ込めています。

散布では上からも下からも薬剤をかけるよう意識していますがカイガラムシが生き残っていないか不安です。
一応マシン油は希釈倍率を100倍から200倍にすれば夏期の散布もできるため春以降にカイガラムシの生存が確認された場合は再度散布を行っていきます。
果樹栽培されている方でカイガラムシの発生に悩まされている場合はマシン油散布を検討してください。私自身は歯ブラシで物理的に落とす対策や天然の防除資材ニームオイルで害虫忌避を狙ったことがありますが労力とコストがかかる割に効果は今ひとつでした。時間経過とともに樹勢の低下も引き起こすため農薬による防除がより効果的です。
今シーズンもカイガラムシの発生はありましたが前のシーズンに比べたらかなり減ったと感じます。昨年のマシン油散布は確実に効果が出ていると実感しました。
農園では柑橘系果樹の栽培面積を少しずつ拡大しており、冬場の収入源を確保したい狙いがありますが、すす病果実は見た目が非常に悪いため販売に苦労しています。農薬不使用での栽培にも魅了を感じますが私自身はまだそれができる位置にいないと感じました。まずは適切な防除と適切な管理で美味しい果実を収穫できるところを目指して、果樹栽培のベテランになったときに農薬不使用やより高品質の果実作りを目指していきます。
余談ですが、とある大型店で贈答用せとかの箱が売っていて8個5,800円でした。1個700円以上することに驚いたと同時に高品質の果実を作れればこの値段でも売れるほどの魅力があると感じました。現段階ではうちのせとかは400円〜600円/kgで高級品の足元にも及ばない状況ですがいつかは高価格帯で売れることを目指して頑張っていきます。
今のところ農園の果樹部門は手間の割に利益が少なく微妙な状態が続いていますが、できることを1つずつやっていき利益を出せるようにしていきます。品質を上げることや販売先を増やすこと、時短の設備投資などやれることはたくさんあるので今後とも記事を通して発信を続けていきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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