こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「キウイの花粉採取」です。最初に注意点ですが、うちのキウイ栽培は1年目です。キウイの苗木1年生を購入して露地植えして数ヵ月。本来であれば、受粉はさせずに雌木の蕾や花は全てカットし、成長を優先させます。(摘蕾・摘花)
しかし、私はあえて今年はキウイの実をつけようと思います。1年や2年間成長を優先させて3年目から果実を収穫することが栽培の教科書として正しいのかもしれません。毎年、蕾や花をカットして徹底的に管理する。ここで思うわけです…「楽しいのか?」
もちろん効率的な栽培方法だとは思います。キウイ栽培の記事や書籍を読むと最初の年は実を付けない。蕾や花は落とすと書かれていることがほとんどです。余計な養分を使ってしまい本来成長に使われるエネルギーが実にいってしまっては翌年以降の収量にも影響します。
これは私の考えですが、楽しみながら果樹栽培をするのであれば収穫もしても良いと思います。仮にうちの果樹園でキウイをすでに栽培しているのならば全ての蕾や花は落とします。要はキウイフルーツを食べたいんです(笑)
前置きが長くなりましたが、今回の記事ではキウイの雄木「孫悟空」から花粉を採取してキウイの雌木「東京ゴールド」と「アップルキウイ」に受粉させた内容をまとめました。
もともとの木が弱いため、収穫まで持っていけるかは分かりません。それでも収穫に向けて受粉させてみました。(今年は1本の雌木から1個の果実を収穫することを目標にします)
キウイ日記
キウイ栽培の記事をまとめた内容はカテゴリー「キウイ日記」にまとめています。今は記事が少ないため読み応えがありませんが、今後も定期的に作業内容を記事にまとめていきますので増えていきます。興味があればカテゴリーから記事を探してみてください。
もふもふ農園のキウイ栽培や日常を記事にしたカテゴリーです。2022年の3月にキウイプロジェクトをスタートしました。成功するか失敗するか分かりませんがうまく栽培し、収穫できるように頑張ります。
黄色系キウイ
うちで栽培しているキウイは「黄色系」です。キウイフルーツと聞くと果肉が緑色を想像する方が多いですが黄色系キウイは果肉が黄色です。ゴールドキウイとも呼ばれています。
栽培している黄色系キウイは「東京ゴールド」と「アップルキウイ」で受粉には「孫悟空」を使っています。キウイは雌雄異株という雄木・雌木が分かれている植物です。受粉により実がつきますので雌木だけでなく雄木が必要です。品種の特徴は別の記事でまとめていますので今回の記事では省きます。
キウイの花
キウイの花には「雄花」「雌花」があります。単純に雄木には雄花が咲き、雌木には雌花が咲きます。雌花には花の中心に白い雌しべがたくさんあり、雄花にはありません。
仮に雄木か雌木か分からなくなったら花を見ればすぐに分かります。
ちなみにこちらは雄木「孫悟空」に咲いた「雄花」です。雄花ですので花の中心に雌しべはありません。今回はこの雄花から花粉を採取していきます。
余談ですがキウイの花は品種によって開花のタイミングが異なります。緑系品種・黄色系品種・赤系品種でそれぞれ開花時期が違いますのでそれに合わせた受粉樹が必要です。
キウイの開花時期
キウイの受粉は開花時期の合った雌木と雄木を近くに植えておくだけでも大丈夫です。ほったらかしでも虫や風によって受粉が行われます。しかしながら収量は自然頼みとなり変動しますので、花粉を採取・人口受粉を行うことが推奨されています。
気になるキウイの品種による開花時期ですが、赤系キウイは開花時期が5月上旬から5月中旬、黄色系キウイは開花時期が5月中旬から5月下旬、緑系キウイは開花時期が5月下旬から6月上旬となっています。
気温や生育によって多少バラつきは出ますが、その開花時期に合う受粉樹(雄木)を選ぶことによって自然受粉も狙えます。
うちが受粉樹として選んでいる「孫悟空」の開花時期は5月中旬から5月下旬で黄色系キウイの開花時期と重なっています。仮に開花時期が合うか不安な場合は①受粉用花粉を購入する②事前に採取しておいた花粉を使用する。この2点が可能です。
何らかの要因で雄木から花粉を採取できない場合は上記の方法がありますので安心してください。近くにキウイ農家があれば花粉を分けてもらえたりしますので基本的に実をつけられなかったと言うことはなさそうですね。
花粉採取に適した花
キウイの花粉は雄木から採取します。雄木の雄花から摘み取った花を直接雌花にこすりつけて受粉させても良いのですが、今回は一般的な花粉採取方法を試してみます。(雄花を摘み取って受粉させることは受粉させる雌花が少なければ容易ですが、多い場合は現実的ではありません)
花粉は雄花の先端にある「葯(やく)」が開くと出てきます。書籍によると、雄花を直接雌花にこすりつける受粉方法の場合、雄花1本で雌花10本ほど受粉できるそうです。その場合は花が開いた状態の雄花を使うことがポイントです。
今回は花粉採取ですので開花した花に加えて開花しそうな花も摘み取りました。
注意点として花が開花していても花びらが変色したものは受粉に適していませんので使わないようにしましょう。
花粉採取の手順
雄花を集めたら1日乾燥させて採取の準備をします。
暑すぎず、寒すぎない場所で乾燥させてから雄花にある葯を切り取ります。(先に葯だけ切り取ってから乾燥させた方が効率が良さそうです)
ハサミで切り取って不要な部分と分けていきます。注意点ですが、たまに雄花の中に小さな虫が隠れています。採取場所は考えた方が良さそうですね。
今回は試しとして花粉採取しただけですので写真の状態で人工授粉してみました。ここから1歩先の手順としてはふるいにかけて花粉のみ採取。それを筆先につけて受粉させるのが基本のようです。又、専用の花粉採取の機械が販売されています。雄花を入れたら花粉を集めてくれる便利なグッズです。うちも数年先に導入してみようと思っています。
まとめ
キウイフルーツは雌雄異株の植物です。自然に任せて受粉もできますが人工授粉により収量はアップします。
果樹栽培は楽しいです。基本はあるが、やっぱり収穫した果実を食べてみたいですよね。それが栽培1年目だったとしても…
余談ですが、キウイ栽培にて新たな仲間が加わりました。普段お世話になっている種苗屋さんから売れ残った苗木を譲ってもらいました。
「孫悟空」と「ロッキー」です。気になる点は両方とも雄木(笑)そしてロッキーは衰弱しています…この時期に葉がついていないためリタイヤかもしれませんがひとまず植えました。(ロッキーも孫悟空同様に黄色系キウイの受粉樹として使用できます)
これでキウイ栽培は雌木6本(東京ゴールド×3、アップルキウイ×3)、雄木4本(孫悟空×3、ロッキー×1)の計10本となりました。雄木が多くなったので、来年からは花粉をストックして使うようにしていきます。
キウイ栽培がスムーズに進んでいけば新しい品種のキウイも新規購入したいと思います。全ては美味しいキウイを食べるため!今後も栽培を頑張っていきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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