こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「アスパラガスの保存方法」です。皆さんは買ってきたアスパラをどのようにしていますか?常温保存?そのまま野菜室?冷蔵庫?今回はうちが実際に行っている鮮度維持対策・保存方法を紹介していこうと思います。
ちなみに、今回記事にまとめようと思ったきっかけはお客さんから聞かれることが多いからです。うちはアスパラを直売所出荷しており、よくお客さんや直売所のスタッフさんとアスパラの話をします。
アスパラの美味しい食べ方や新鮮なものの見分け方、そして保存方法をよく聞かれます。話を聞いていると常温保存されている方もいて驚きました。比較的涼しい春の時期や冷房の効いた屋内ではまだ保存条件はマシですが、基本的にアスパラは冷蔵庫で保管するようにしてください。
今回の記事を参考にして、鮮度維持した美味しいアスパラライフを楽しんでください。(今回の記事をまとめるのが遅れてアスパラシーズンも終盤です(笑)来年のアスパラ春芽からでも実践してください)
アスパラガスの保存方法って?
ここからはアスパラの性質や保存方法を具体的に伝えていきます。購入したアスパラをすぐに使う場合はそのまま冷蔵庫でも良いですが、基本的に鮮度維持の対策をして保存してほしいです。
アスパラガスの水分量
保存方法を伝える前にアスパラの水分量の話をしておきます。
普段食べているアスパラ(若茎)の水分量は約93%と言われています。ほとんどが水分で、食べた時のシャキシャキ感やみずみずしさを感じるのも納得ですね。余談ですがナスや大根、キュウリやピーマンの水分量も92%~95%程度と言われています。野菜は総じて水分量が多いですね。
さて、その水分量の多い野菜ですが日が経つごとに水分量が減っていきます。アスパラを例にすると下部が乾燥してしおしおになってきます。水分の抜けたアスパラはガジガジで食味が大幅に落ちるだけでなく栄養素も減少しています。
否定するわけではありませんが、私が普段買い物をするスーパーでアスパラを見ると毎回しおしおのアスパラが売られています。価格も安く推定100gで98円程度なのですが鮮度は非常に悪いです。もちろんスーパーでも新鮮な野菜は並びますしたまたまなのかもしれません。購入される際はしっかり確認することが大事です。
ちなみに私の後輩が実際に購入したアスパラです。ここまでハリのないしおれたアスパラをよく買ったなと思いました(笑)
食べた感想を聞いたところ繊維が噛み切れず穂先だけ食べたそうです。これを一般的なアスパラと思っていたら大間違いです。収穫したアスパラをすぐに食べたらきっと驚くことでしょう。新鮮野菜購入でおすすめな場所は道の駅や地域の野菜直売所です。うちも直売所にアスパラを出荷していますが基本的に収穫から1日以内には店頭に並び、場合によっては朝に収穫して昼に陳列する場合もあります。鮮度が命のアスパラですので輸送に数日経った県外産のアスパラを買うくらいなら地元の新鮮なものを食べて欲しいです。
自分で書いておいてアレですが、私は香川県オリジナルブランドのアスパラ「さぬきのめざめ」を食べてみたいです(笑)テレビで紹介されることも多く、ブランド化に成功したアスパラですね。
香川のアスパラ農家さん送ってくれないかな~(笑)
もふもふ農園のアスパラ保存術
続いて、うちの収穫したアスパラ保存術を紹介していきます。うちはアスパラをビニールハウスで栽培しておりハウスの数は15棟です。15棟に6品種のアスパラを栽培して3月中旬から8月下旬まで収穫を続けています。
多いときは50㎏以上収穫しており直売所梱包やアスパラ選別が追い付かない状態となります。そんな時に常温でアスパラを置いておくと一気に鮮度が低下して栄養素が失われてしまいます。鮮度低下を防ぐため、うちではこのような対策をしています。
①1㎏程度を新聞紙で巻いて水をかける②野菜用の保冷庫で保管する。
写真の通り、新聞紙で巻いてその後は水をかけます。注意点は穂先まで水をバシャバシャかけないことです。もふもふ農園の初代はこの点を強調して注意していたとのことで穂先より下を意識します。その後は野菜用の保冷庫に入れ低い温度で保管します。その際も水分量を保てるようにビニールで全体を覆って水分の飛散を防いでいきます。
収穫後は基本的に常温保存はNGでアスパラに余計なエネルギーを使わせないようにしていきます。夏場は特にアスパラが熱を持っている状態ですので水をたくさんかけて温度を下げてから保冷庫に保管します。
一般家庭のアスパラ保存術
では本題です。アスパラの鮮度維持を目的とした保存方法は「水を含ませたキッチンペーパーや新聞紙などでアスパラを巻き、ポリ袋に入れて立てて冷蔵庫」です。水分を保てるようにして水分の飛散を防ぐ・立てて余計な養分を使わないような対策を取る。これが重要です。
まずは下部を0.5㎝ほどカットして軽く水洗いし、キッチンペーパーで巻いて水をかけます。10本から15本程度で巻くと使いやすいと思います。
キッチンペーパーで巻いたらポリ袋に入れます。穂先が出ていると乾燥してしまうためキッチンペーパーで覆ったり、大きめのポリ袋に入れることが望ましいです。
最後は立てて冷蔵室に入れます。横向きでの保管はNGと思ってください。
必要なものもキッチンペーパーとポリ袋ですのでだいたいの家庭では簡単に準備できますね。そして保存場所は「野菜室」と見せかけて「冷蔵室」が望ましいです。調べてみると野菜室は冷蔵室に比べてやや温度が高いため、通常の冷蔵室で保管する方が鮮度維持になります。又、アスパラの冷凍保存も可能ではありますがこちらは少し手間がかかりますので冷蔵保存をおすすめします。(冷凍した場合、うまく解凍しないと水分が抜けてしおしおになってしまいます。)
アスパラを置く時は立てて保管する。これも重要で、アスパラは上に伸びる性質があります。横向きに保管していると曲がって上に伸びようとしますので立てて保管してください。アスパラの売り場をよく見てみるとほとんどが立てて陳列されていると思います。
ちなみにこれがうちの保存状態です。
農家の冷蔵庫は野菜や果物がつめこまれています(笑)特にこの記事を書いている8月中旬はアスパラと梨の収穫が被っています。アスパラや梨の規格外をご近所さんに配るとお礼にスイカを貰ったり他の野菜を貰ったりします。時には規格外の梨をあげて別の農家さんからお返しに梨をもらうこともあります(笑)(もらう梨の品種が違うためネタではないです)
話がそれましたが、アスパラを冷蔵保存する場合は位置にも注意しましょう。最近の冷蔵庫はどの位置においても良さそうですが、古めの冷蔵庫では冷気が直接当たると半冷凍のような状態になってしまい食味が大幅に悪くなってしまいます。
キッチンペーパーとポリ袋、置き方に注意して美味しいアスパラライフを楽しんでください。
まとめ
購入したアスパラをどう保存したら良いか分かりましたか?アスパラは収穫した時が鮮度抜群の状態で、そこからは鮮度が落ちていくだけです。できる限り鮮度維持の対策を行い、美味しい状態を長持ちさせたいですね。
鮮度維持のために大切なことは水分の飛散を防ぐためにキッチンペーパーなどで巻いて水を含ませる・ポリ袋をかける、そして立てて冷蔵室で保管する。このくらいならできそうな気がしますね。このひと手間をやるのとやらないのでは日が経つごとに大きな差が生まれます。鮮度の良い状態を長持ちさせるために是非やってみてください。
ちなみに先ほど鮮度維持対策を伝えましたが、こちらが収穫してから4日経ったアスパラです。鮮度維持しているためアスパラの底も綺麗でハリのあるアスパラでした。食べた時もシャキシャキしてとても美味しかったです。
アスパラの鮮度維持をすると日が経っても美味しい状態です。逆にそのまま保管しているとあっという間に劣化していきます。今回のようにキッチンペーパーやポリ袋を使わない場合は下部がこうなります。
カサカサです(笑)これは水分補給ができないため下部が乾燥した状態で、ここから数センチカットしたらみずみずしい切り口になります。
最後にアスパラとは関係ない余談ですが、皆さんは「お米」ってどうやって管理されていますか?お客さんと話していて知らない方が多く驚きましたが、うちでは野菜室や冷蔵室で保管することをおすすめしています。
市販されている米びつなどにお米を入れて常温保存していませんか…?購入してきたお米の状態にもよりますがだいたいの場合は虫が発生しているのではないでしょうか?うちでは米虫が出た、なんて言ったりしています。
うちでは2Lペットボトルにお米を入れて野菜室で保管しています。使いやすくて場所も確保しやすいため個人的にはこの方法が理想だと思っています。容器もペットボトルを活用するため米びつなどを用意する必要がありません。又、冷蔵庫は2Lペットボトルと相性が良く、立てて保管もできますし、横向きにしても良い感じにレイアウトができます。興味があればやってみてください。
もふもふ農園ではアスパラや梨や柑橘類など幅広く栽培しています。今回はアスパラの記事を投稿しましたが、もっとアスパラのことを知りたいと思ったらカテゴリー「アスパラ日記」から記事を探してみてください。アスパラ栽培の記事や直売所出荷の話などアスパラに関することをテーマに記事を書いています。
今回の記事が面白い・役に立ったと思ってもらえたら嬉しいです。今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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