こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「アスパラ冬支度」です。アスパラガスは1度植えてしまえば10年以上収穫できる多年性の植物ですので春の作業・夏の作業・秋の作業・冬の作業と四季それぞれやることがあります。今回は冬の作業を行なったため、内容を記事にまとめていきます。
アスパラガスはうちの主力でアスパラ栽培のビニールハウスが16ハウスあります。毎年アスパラの冬作業は重労働ですが、春の収穫に向けてしっかりやっておかないといけない気持ちがあるため今年も頑張ります!
ちなみにアスパラガスの冬作業は大きく分けて「上部刈り取り」「下部刈り取り」「アスパラ地上部の持ち出し」「焼却防除」「追肥」があります。今回紹介するのは1つ目の作業上部刈り取りです。
2024年12月、例年よりもかなり遅いですがアスパラの上部刈り取り作業を始めました。
本来であれば11月の下旬ごろよりアスパラガスが養分転流を終えて黄化してくるはずでしたが2024年は比較的暖かい日が続いたため12月に入っても緑が強かったです。特にPA-050と言うアスパラ品種のハウスでは全く黄化する気配がなく焦りました(笑)
12月中旬ごろより徐々に黄化が進み、上部刈り取りを始めます。
ちなみに黄化したアスパラ株を一気に刈り取る方も多いと思いますが、うちでは上部と下部に分けて刈り取っています。理由としてはアスパラネット(倒伏防止ネット)を来年も使うためです。そのほかにもネットごと処分しようと思ったら最後に分別が必要になるので最初から上部・下部で刈り取ろうと考えました。
上部刈り取りは丁寧にやると1ハウス2時間はかかるため他の農作業と調整しながら進めていきます。作業時には枯れたアスパラガスの粒子が舞うため微粒子まで防ぐマスクが必須になります。
こちらが今回作業したアスパラハウスです。1つのハウスに3列の畝がありアスパラを植えています。
夏芽収穫後はほとんどハウス内に入っていないため通路までアスパラで覆われて進みにくいです。ちなみにハウスに入る際は全身を覆える服装が必須でツルツルした素材の服装の方がいいです。理由としては枯れたアスパラの葉や粒子・害虫(芋虫系)が服につきにくくなるため服の素材を気にしましょう。
ではアスパラの上部刈り取りを行なっていきます。
今回使った便利グッズは「ヘッジトリマー」です。
私が使っているものは「KYOCERA ヘッジトリマー BHT-1800」です。
過去の記事では鎌をメインツールとして作業していましたが、ヘッジトリマーを使う方が負担が少ないです。一方でヘッジトリマーは草刈機のように刃が鋭いため扱い方を間違うと大怪我をしてしまいます。しっかりと危険予知をしてから作業を行います。
私なりに考えたヘッジトリマーの危険ポイントを書いておきます。
アスパラ株をかき分けてヘッジトリマーを使うと指に当たる危険がある→ヘッジトリマーは片手はアクセル部に、もう片方の手は手持ちハンドル部にして物理的に刃が当たらないようにしましょう。アスパラ株の刈り取り時は手を出してアスパラ株を掴んで良い状態で刈りたいと思ってしまいますが手を出すと危険です。安全な状態で使用しましょう。
保護具(保護メガネ・防塵マスク)を使わないと目や喉を痛める→適切な保護具を使いましょう。特にマスクはしっかりと選定し、粒子をできるだけ吸い込まないようにしましょう。
支柱付近は余裕を持って刈らないと刃が欠ける→倒伏防止ネットをかけている支柱(パイプが多い)ギリギリまでヘッジトリマーを使うと支柱と刃が接触し、かなりの衝撃があります。刃を痛める原因にもなるため支柱付近は特に注意しましょう。うちの場合は支柱付近は鎌を使って無理に刈らないようにしています。
バッテリーが切れたらひと休憩→バッテリーを2個購入している場合はずっと作業に入れますが、集中力が切れると不安全状態になりやすいので注意が必要です。個人的にはバッテリーが切れたタイミングで小休憩を挟んで集中力の高い状態で作業するよう意識しています。
近くの人に注意する→ヘッジトリマーの操作中は大きな音が発生しており周囲の声が聞き取りにくいです。家族・友達・同僚・お客さんなど近くに人がいても気づかないことがあります。ヘッジトリマーを振り回すと他の方に怪我をさせてしまうため立ち入れない状態を作ることが理想ですね。近くの人にはヘッジトリマーを使うことを伝えたり作業中は立ち入らないでと声をかけておくと安全ですね。
ヘッジトリマーに限らず農作業の便利グッズは多々ありますが、扱う状態が悪ければ危険を伴います。会社であればしっかりしたマニュアルがあり安全対策も厳守されていると思いますが個人農家は自分で安全対策をしなければなりません。保護具1つにしてもやっていない方が多いのではないでしょうか。怪我をすれば痛い思いをするのは自分自身ですので多少の手間やお金がかかっても安全対策をしっかりと行いましょう。
今回はアスパラの上部刈り取りをテーマに記事を書きました。
個人的にはヘッジトリマーを使った方が体への負担は少ないと感じます。一方で機械を使う作業には大なり小なり危険が伴うことも事実です。
刃の近くに手を置いていたり近くの人に気づかず作業していたり適切な服装をしていなかったり、事前に危険ポイントを考えて対策しておくと事故や怪我のリスクを低下させることができますので安全作業に努めましょう。
2024年の12月29日現在、14ハウスの上部刈り取りが終了しました。あと2ハウスを年内に終わらせて下部刈り取りに入りたいと思います。下部刈り取りでは地上部を草刈機を使って刈りますのでこちらも危険が伴います。年末年始も安全作業で頑張ります!
余談ですが、アザミウマ対策として過去にアザミウマキャッチャーや捕虫器を導入していましたが今回片付けを行いました。特に電気式の捕虫器はかなりの量の害虫を捕まえており結果が良好でした。電気配線に苦労しましたがやってよかったと思える対策でした。
当ブログではアスパラや柑橘やキウイやブドウなど様々な品目を栽培し作業の様子を記事にまとめて投稿しています。アスパラガス栽培ではカテゴリー「アスパラ日記」にたくさんの記事がありますのでアスパラに興味があればカテゴリーから記事を選んで読んでみてください。
アスパラガスはしっかり管理すれば大きな収入源になる魅力的な植物です。スーパーで陳列されるアスパラガスは輸送日数により萎れている場合もあり、みずみずしいアスパラガスはそれだけで希少価値があります(^^)
ちなみにうちが出した2024年直売所出荷アスパラガスの引き下げはほとんどなく毎日完売していました。アスパラガスの栽培は難しい分類に入りますがやりがいもありおすすめです。品種もたくさん出ていますので興味があればぜひ挑戦してください。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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