こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「立茎技術」です。立茎記事はボリュームがあるので2部構成にしています。こちらは立茎技術の基礎知識の記事になります。アスパラハウスの立茎管理は難しいですね。
立茎管理をしっかりするとアスパラの養分を蓄える貯蔵根にしっかりエネルギーが蓄えられ、夏アスパラの収量アップ・来年の収量アップ・適切な間隔で立茎することで見やすく収穫の効率アップと良いことがたくさんあります。
それでは研修を始めます。
では、今回は立茎技術を理解してもらうぞ!
はい!お願いします。
では流れを説明する。
アスパラガスは前年の秋に養分を根(貯蔵根)に蓄え、翌春その養分を使って芽が出る(萌芽)
蓄えた養分で春に芽を出す、春アスパラですね。
アスパラの春どりでは、この萌芽を収穫する。
そのまま収穫を続けると蓄えていた養分はいずれ消耗し、萌芽も止まってしまう。
蓄えた養分がなくなると芽が出ないのか。
こうなると養分を蓄えることができなくなり、養分不足で枯れてしまう。
そのため、一定の収穫をした後に春どりをやめ養分を蓄えられる親茎を作る。
この親茎を作るのが立茎。
立茎した親茎が成長すると養分を根に蓄え始める。養分がじゅうぶんに蓄えられたら、新たな萌芽が出る。
この新たな萌芽がいわゆる夏アスパラですね!
この見極めが大事!
立茎時期がなかなか難しい。春どりをいつやめるか…そのタイミングが分かりにくいです。
ちなみに今回、私すのうが思った立茎タイミングは違っていました。
このタイミングを見極められるようにしなければ…。
立茎タイミングのポイントはいくつかありますが、もふもふ農園では主に
アスパラに勢いがなくなってきたとき。
細いアスパラが多くなってきたとき。
アスパラがすぐひらくとき。
簡単に説明すると、収穫量が2~4割ほど減ってきたと感じたときや1本あたり15グラムほどの細いアスパラが多くなってきたとき、アスパラがひらいて親茎になろうとしてきたときです。
収量が減って細いアスパラ増えたな…そこが立茎ポイントです。
ちなみにアスパラ栽培では前年の養分の蓄え具合や成長度・春の気象によって萌芽の時期が異なります。つまり立茎時期も毎年違うため同じ時期で立茎するのが正しいとは限りません。
毎年同じ時期じゃないのか…
親茎は揺らさず・倒さず。
立茎後、アスパラが倒れない対策をする必要があります。
対策で最も行われているものは支柱とネットを合わせた倒伏防止策です。
良い写真が撮れなかったので、今年3月に植え付けを行ったアスパラPA050の写真で説明します。
イメージはこんな感じです。成長した親茎がネットの力を借りて倒れないようになります。
もふもふ農園ではすべてのアスパラを立茎せず、立茎しながら収穫する方法をしています。
強いアスパラ(太さ・伸びの良さ・形などから判断)を親茎にしながら、細いアスパラを収穫。親茎が多くなってきたら剪定作業を行っています。
アスパラハウスの立茎制限や枝の整理で光合成量のアップ、病気や
害虫リスクを下げられるんだ。
細い親茎や不要な枝を整理。これが今回の研修内容のメインです。
管理しながら収穫もできるため、アスパラ収入があります。私が感じるデメリットはアスパラの森(立茎ハウス)での収穫判断が必要なこととアスパラのもふもふ(葉)が直接肌に当たると痒くなるので長袖必須。この2点です。
たとえばこの写真ですが真ん中に見えるアスパラはサイズ的には収穫できます。
その左と右のアスパラは親茎として立茎しています。真ん中のアスパラを収穫しようとしたときに2つのことを考えます。
①このアスパラは親茎にするべきか。
このアスパラの近くに親茎がなければ収穫せずそのまま親茎にします。根に養分を送る親茎が必要だからです。
②このアスパラは親茎と入れ替えるべきか。
近くに親茎がある場合、収穫するか考えているアスパラとその親茎の状態を見ます。親茎の方が劣っている場合、親茎を刈り、新しく親茎を立てます。
結論として、親茎が近くにあり、収穫を考えているアスパラの方が細かったため、収穫しました。
春どりアスパラはそのようなことを考える必要がなく、規定のサイズなら収穫するので楽だと感じました。
あと単純に枝や葉で見にくいです。
アスパラのもふもふ(葉)はとてももふもふしています(笑)
線香花火みたいでとてもきれいですね。
しかし…これが肌に触れると痒くなるんですよ…
これは体質や肌の弱さとかも関係してくると思いますが、私は帽子・首掛けタオル・長袖長ズボン・手袋の完全防備で作業しています。
夏のアスパラハウスは灼熱…冷感シャツ買おうかな…。
春どりをやめて立茎を始める。
立茎時期は毎年異なる。
養分がじゅうぶん蓄えられたら夏どり開始。
立茎後は倒伏防止策をする。
もふもふ農園では立茎しながら収穫する。
アスパラのもふもふはもふもふ。
では今回の研修日報-立茎技術①はここまでにします。
次回記事更新の立茎技術②で具体的な作業時間と研修内容を伝えていきます。
アスパラ栽培はやることがたくさんです。しっかり覚えて役立てていきます。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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