ズタボロせとかの栽培日記

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せとか日記

こんにちは!管理人のすのうです。

今回より新カテゴリーが増えます!農園では果樹栽培に力を入れており、ぽんかん・しらぬい・きんかん・レモン・キウイ・イチジクなど少しずつ栽培品目を増やしていますが、2024年の1月より新しく仲間が加わりました。

加わった果樹は「せとか」!と、言うことで今回から「せとか日記」が始まります。せとかは少量ですがすでに栽培をしている品目ですが縁あって新たにせとかを譲り受けることになったため、栽培の様子を記事にしていこうと思います(^^)

今回は一回目のせとか記事ですので栽培することになった経緯やせとかの特徴、栽培の方向性などを書いていこうと思います。訳アリな状態ですがしっかり管理を行い、再来年くらいには果実を収穫できたら良いと思います。

せとか日記

2024年1月、とある農家さんから鉢植えせとかを10本譲り受けました。鉢(ポット)の大きさは60リットルで、うちの果樹栽培で使っているものと同等です。

せとかの苗木を購入しようと思うと1本2000円はするでしょう。10本となると2万円でそこそこ大きな金額です…これをタダでいただきました(^^)嬉しい限りです。

ただ、このせとかは訳アリで事前にその点も確認済みです。

さっそくですが訳アリせとかを見てみましょう。

正直ズタボロです(笑)左の黄緑色のせとかが一番マシですが葉っぱがほぼ新芽の状態でこの冬を乗り切れるか不安しかありません。

他のせとかは葉っぱがほとんどなく、ほぼ枯れているものもありました。この瀕死の状態から復活できるのか不明ですがもらうと決めたからには最善を尽くします。

ちなみにこのせとかは栽培から丸2年だそうですが見た目は完全に苗木です。葉っぱは横に展開しておらず生育も非常に悪いようですね。

鉢の中は雑草が目立ち、土も乾燥しています。ズタボロせとか最初の管理は水やりとなりました。ここまで弱っていると冬を越すのも一苦労です。最近はマイナス3℃くらいまで冷え込む日もありビニールハウス内と言えども安心はできません。

今後の方向性を決めるにあたりいろいろと考える必要がありますね。

せとかの知識

農園でせとか栽培は行っていますが、詳しい性質や特徴も知っておこうと思い、少し調べてみることにしました。

せとかは別名「柑橘の大トロ」と呼ばれるほど高評価をされており、香りや食味に優れています。私の体験談ですが過去に農園の露地せとかを食べて感動したこともあり、ぽんかんやしらぬいとは違った美味しさがありました。

せとかを上手に作りこなせたらあの感動を再び味わえそうです(^^)

ちなみにせとかは品種改良を重ねて作られ、2001年に品種登録されました。甘みや酸味や果汁のバランス、食べやすさなど他の柑橘の優れた部分を合わせた究極の果実とも比喩されるほど高評価されています。

ここまで評価の高い品種であれば生産者が多く、果実の流通量も多いのでは?と思ったかもしれませんが、せとかの栽培が難しいため全体的な生産者が多くなく、流通量も少ないようです。

せとかはトゲのある果樹で綺麗な果実を収穫するのは難しいとされています。特に露地栽培であればトゲの管理、雨風による果実の傷、病害虫の対応などたくさんの問題が出てきます。一方ビニールハウスでの栽培にすると管理できる本数が限られて手間・維持コストとの釣り合いが取りにくくなってきます。

加えて光合成産物を果実に溜める力が強いことが栽培を難しくする原因にもなっています。要は果実に栄養を送りすぎてしまうと言うことです。樹として蓄えておくべきエネルギーも果実に送り込んでしまうため果実の付けすぎで樹勢が落ちてしまうようです。適切な果実量を心がけ、摘果を行う必要がありそうです。

農園で栽培している柑橘類はあまり摘花や摘果作業をしておらず、樹に任せている部分がありますがせとかは果実量の調整をしていく必要がありますね。

せとかの栽培エリア

せとかを栽培するにあたり、場所を確保しなければなりません。

柑橘に使えるビニールハウスは合計3棟ありますが、ぽんかんで1棟・しらぬいで1棟・レモンで1棟を使っているためせとかの入るスペースはありません…

とは言え、天候の影響を受けやすい露地栽培もためらいます。耐寒性も心配ですし、何より現状の弱った状態での露地栽培は避けるべきです。

栽培するエリアに悩んでいた時、別の農家さんからビニールハウス1棟の管理をお願いされました。うちの地域も高齢農家さんが多く、管理しきれないため使ってほしいとのことでした。

ありがたい!(笑)

このビニールハウスは奥行が約50mで半分はアスパラガスが植えてありますが、もう半分は野菜用に使われていました。野菜の残渣まで綺麗に片付けた状態で引き継ぎをしていただけたためせとかの管理場所はここに決まりました。

栽培されていた品目はかぼちゃやミニトマトなどで雑草の管理もしっかりとされていたようです。感謝の気持ちを持ちつつせとか栽培に使わせてもらいます。

せとかの栽培方法

このビニールハウスには問題が1つ…「水源」がありません。他の果樹ハウスと同様の潅水システムを構築しようと思っても水源がないため水を引っ張ってこれません。

そのため、今回はポット栽培をやめてビニールハウス内に直にせとかを植えることにしました。ハウス内に植えることで鉢植えよりも水分を吸い上げやすくなると感じたからです。

夏の渇きには別の手を打たないとダメですが現段階ではハウス内に植えて「水やり当番」のような簡易的な潅水システムを使おうと思います。(例えば市販のペットボトルの先に点滴潅水のピンを取り付けて水やりするなど)

方向性としては綺麗な果実を収穫するために風の影響を受けにくいビニールハウスを選び、水源を確保できなかったことからハウス内に直に植える。せとかの栽培はこれに決めました。

将来的にはビニールハウスの支柱を使って誘引を行い、理想の樹形を目指していきたいと思います。

せとかのレイアウト

ポット栽培の場合はレイアウトを変更しやすく、鉢同士の間隔を広げたり・狭めたり別の場所に移動することが容易ですが、直に植えるとなると事前に将来を見据えたレイアウトを考える必要があります。

ポイントはどれくらいまで大きくなるのか?隣の樹と枝や葉が混みあわないか?作業するのに十分なスペースは確保できているのか?ここを考えつつ、ビニールハウスを最大限に活用したレイアウトにしていきます。

狭い間隔で植えれば管理できる量が増えて収量も多くなると思いますが枝で混みあえば病害虫が発生しやすくなったり各作業がやりにくくなります。逆に間隔が広すぎるとハウス内で管理できる本数が少なく、収量も落ちてしまいます。追加で植えようと思っても中途半端な間隔になってしまいます。良いバランスを考える必要がありますね。

今回譲り受けたせとかは10本ですが将来的に栽培量を増やす場合や他の果樹を植えることも考慮してレイアウトを考える必要があります。(1本のせとかは完全に枯れていたため9本のレイアウトです)

ひとまず10年以上栽培を続けているしらぬいの大きさを調べてみることにしました。

計測すると約180㎝ありました。1本を180㎝で考えて、中心からは90㎝・90㎝。作業するスペースとして80㎝は欲しいとすると最低ラインは果樹間260㎝(90㎝+90㎝+80㎝)となりました。枝や葉の展開状態を考慮してもう20㎝ずつ余裕を持たせて、最終的には果樹間3mでレイアウト決めをすることにしました。

ビニールハウスの奥にはアスパラガスが栽培されているため通行しやすい配置にすることも忘れてはいけませんね。

現状は直に植える本数が少ないためこのレイアウトとしました。

レイアウトが決まればいよいよせとかの引越しです。

せとかの引越し

直に植えてしまうとなかなか移動することはできません。そのため、考えた配置通りに植える必要があります。

簡易的ですがナイロン糸を用意して直線の目安と各植え付け場所の目印を設置しました。これに沿って穴を掘ってせとかを植えていきます。

ハウス内に植えるためポットからせとかを抜いていきますが、せとかの根は非常に状態が悪く、2年も栽培していてこの状態です。もしかしたら苗木で売られている状態よりも悪いかもしれません。復活するか不安です。

ちなみにこの土壌は直前まで野菜を栽培されていたこともあり、フカフカ系な土質でした。栄養分も残っていそうな気がしましたがズタボロせとかを植え付けるため今回はお世話になっているお店で果樹用の土をブレンドしてもらい使うことにしました。

恐らくホームセンターなどで売っている果樹培養土と似たような成分だと思いますが、購入単価を下げるためフレコンで大量購入しました。

ビニールハウス内の土も使いたかったためせとか1本あたり果樹用の土を20L~30L入れてハウス内の土と混ぜ込みました。ついでに元肥として有機肥料を足してベースを作りました。

植え付けには縦・横50㎝、深さ40㎝程度の穴を掘ってベースの土を入れました。60リットルの鉢で2年間栽培しているとはいえ、ここまで生育が悪ければ根の大きさも大したことないと思ったため小さめの植え付け穴にしました。

植え付けの準備ができたらいよいよせとかの運搬です。鉢の重さは体感的に60㎏~80㎏くらいで1人では持ち運びできません(笑)

昨年くらいに鉢用の運搬台車を購入していたため、今回はそちらを使って鉢を移動させました。

使った運搬台車はラベンドの運搬台車です。てこの原理で鉢を持ち上げて2個のタイヤで移動します。これくらいの状態ならなんとか1人で運搬できます。

1月はアスパラガスの堆肥入れと被るため時間が取りにくいですが、スキマ時間を上手く活用してせとかを運搬していきました。

カテゴリーせとか日記

せとかのビニールハウス直植えが完了して、いよいよ本格的な栽培が始まります。最初の目標は枯らさずに春を迎えること!ビニールハウス内は比較的温度が高いですが油断はできません。適切な水やりをして病害虫を確認したら防除をする。しっかりと管理していきます。

現状はとりあえず植えただけですので今後、防草シートの固定や通路の確保、潅水システムの設置などを進めていきます。

せとか栽培に何か進展があればカテゴリー「せとか日記」に記事を投稿していきます。せとかの栽培に興味があったり、ズタボロせとかの復活劇に興味があれば是非とも定期的にせとか日記を読みに来てください。

ちなみに同じ柑橘類ではレモンの記事を多く投稿しています。カテゴリー「レモン日記」に記事をまとめていますので興味があれば読んでもらえると嬉しいです(^^)

レモン栽培は2021年の12月に苗木70本を購入して栽培を始めました。土作りから始めて剪定や病害虫対策、農薬を使わない天然資材の導入、アゲハ対策でネットの設置など多くの取り組みをしました。2023年には果実の収獲もできました。レモンは万能で使い道がたくさんありますので栽培をおすすめできる果樹です。

まとめ

今回より新カテゴリー「せとか日記」がスタートしました。柑橘の大トロと呼ばれるほど高評価されている柑橘なので是非とも作りこなして果実を堪能したいと思います。

10本のせとかを譲り受けましたが、植え付け時に確認すると1本枯れていたのでハウスに植えたのは9本となりました。根が全然なく弱々しいものが多いですがしっかりと管理して復活させたいです。

このビニールハウス内ももう少し改良の余地がありそうですので、良いグッズを探して完成形を目指していきます。

せとか日記の記事は定期的に投稿していきます。興味があれば記事を読んでもらえると嬉しいです。

今回も最後まで読んで頂き感謝です。

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