レモンの販売金額は?|直売所出荷の話

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レモン日記

こんにちは!管理人のすのうです。

今回のテーマは「直売所出荷」です。レモンを販売目的で栽培されている方は興味がありそうなテーマですね。記事内では私がどのような基準でレモンの出荷・値段付けをしているか、気をつけているポイントなどについても書いていきます。

レモン出荷を考えている方や直売所出荷をしてみたいという方には参考になる部分もあるのではないでしょうか。今回の記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

※メインは直売所出荷の話となりますが、他の販売方法(ネット販売や飲食店出荷)もやったことがありますので簡単にではありますが感じるメリットやデメリットも伝えていけたらと思います。

レモン日記|レモン販売先の話

栽培をしていて一番嬉しいポイントはなんでしょうか?

無事に収穫できたとき?食べて美味しかったとき?お裾分けを喜ばれたとき?

中には販売してお金に変わった時が一番嬉しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

私は収穫した農産物を近隣の方やネット販売、直売所や飲食店などさまざまな形で販売しています。販売先によってメリットもあればデメリットもあり面白いと感じます。

直売所出荷の話もしていきますが、先に他の販売方法について簡単に説明しておきます。

販売先の話|近隣・ネット

最も身近な販売先は近隣の方への販売です。ご近所さんであったり知人や知人の紹介で購入していただけることがあり、とてもありがたいです。

昨年はインスタグラムやファーマーズサイトを通して県外の方から購入いただけることもありましたのでそちらも含めて書いていきます。

※2024年はネット販売をお休みしています。

メリット

ここでのメリットはうちを知ってもらった上で購入してもらえることです。ネット販売では栽培の様子を発信したり珍しい品種を栽培していることから興味を持っていただき購入してもらえました。ネット発信をしていなかったら遠方の方に購入してもらえる機会もほとんどなかったと思います。

近隣の方への販売も同様で信頼や興味から購入してもらえます。どうせ買うなら○○さんのところから買おう。祖父の代から購入してくれている方もおられます(^^)

商品の収穫や梱包に関してもメリットがあります。飛び込みで売って欲しいと言われることは稀で基本的には○日にこれだけの量が欲しいと連絡が来るためそこに合わせて収穫・梱包を行います。つまり鮮度の良いものを収穫でき、量に合わせて梱包資材を選んで準備しておけます。今回の記事はレモンで日持ちがしますが中にはアスパラガスやイチジクのように日持ちしにくいものもあります。

鮮度が良い状態で販売できることは農家としても望むことです。当然ながら鮮度が良い方が美味しいので消費者側も嬉しい、販売者側も鮮度が良い状態で食べてもらえるので嬉しいです。

購入を決めていただけるポイントの一つに値段もありますが、個人間の売買では中継を挟まないため安く提供できることが多いです。例えば直売所で販売する場合には販売手数料や輸送コストがかかってきますがこの場合はそのまま販売するため手数料分まで安くできます。

丹精込めて作ったものは喜ばれます!又、知っている方に購入してもらえるとフィードバックをもらえることもあり、次回からより満足度の高いものを提供できることもあります。

デメリット

デメリットですが個人販売は購入していただける量が少なめの傾向にあります。当然ながら一般家庭でレモンをキロ単位で購入されることはほとんどなくレモン数個をまとめて1袋分販売するくらいです。

たくさんの量を売りたいのであれば一気に収穫して市場や農協などに出した方が簡単ですね。近隣やネット販売では少量販売となるため規模のある圃場であれば需要よりも供給が多くなって在庫を抱えてしまいますね。

加えて領収書の発行が少し手間です。個人への販売も当然ながら売上ですので記載は行わなければなりません。記載忘れのないように販売したらメモに残したりすぐに台帳に記載したりは私にはかなりの手間でした。

そして私がファーマーズサイトでネット販売を断念した理由がコストです。サイト運営側に支払う掲載料と購入時の印象を良くするための送料無料、発送にかかる手間・梱包資材のコストが思ったよりかかりました。

ネット販売にあたって自分のサイトで売り出すこともできますが当然ながら閲覧数は天と地ほどの差があります。たくさんの方に知ってもらうためには農産物が多く掲載されているファーマーズサイトに登録して出品する方が購入してもらえる可能性が高くなります。

ただサイト運営側も慈善事業ではないので登録費用や月の掲載料がかかってくることがほとんどで出品した商品が売れないと赤字になることもあります。私が登録していたサイトは優良と感じており月2,000円の掲載料で出品できていました。(一概に安いから良い・高いから悪いというわけではありませんので誤解のないようにお願いします)

ではなぜサイトでの出品をやめたのか。それは他の出品者との価格競争になったことや購入者側から高いと思われてしまったからです。

レモン出品を例にしてみます。私がレモンを1個120円、10個1,200円で出品してそこそこ売れたとします。次に同じサイトでレモンを出品する方は自分の方が売れるように1個110円、10個1,100円で出品してきました。購入者側からすると同じようなレモンで同じくらいの量なら安い方を選ぶ方が多いのではないでしょうか。これが少し続いたためサイトでのネット販売から撤退しました。

知名度のある農園からの出品や何かのメディアで紹介されたなど付加価値があれば多少値段が高くても売れる可能性がありますが、うちの場合は知名度も高くなかったので価格で見られていた部分が大きかったと思います。

梱包資材や発送料についてですが、発送する場合は当然ながら梱包しなくてはなりません。綺麗な段ボールを購入して中のレモンが傷つかないように梱包するため資材にお金がかかりました。又、送料別よりも送料無料の方が購入されやすかったので送料無料で販売していました。結果としてレモン1個の値段がスーパーで販売されているよりもかなり高額になってしまい購入されにくかったです。

続いて飲食店への出荷も考えてみます。

販売先の話|飲食店

飲食店への販売もメリット・デメリットがあります。ここではうちから購入してもらっている飲食店様と他の農家さんから聞いた話を合わせて書いていきます。

メリット

私が考える一番のメリットは美味しいと認めてもらえることだと思います。飲食店で扱われるものに美味しくないけどとりあえず使っているものはないと思います。お客さんからしても食べて美味しくなかったらリピートしないと思います。

定期的に購入してもらえたら作っているものを認めてもらえたと思えますし、もっと良いものを作ろうとやる気も出ます。当然ながら1度の購入で次回から買ってもらえなかったものも中にはありますが忖度抜きで悪かった点や改善の余地があるかを聞けることも大きなメリットだと考えます。

飲食店へ販売した農産物の中にはお店のSNSで紹介してもらったりお店のポップで紹介してもらえたケースもあります。そこから一般のお客さんに購入してもらえたこともあり農園を知ってもらえるキッカケ作りにもなりました。

販売する量も飲食店は大量消費が見込めるため大口出荷の可能性も高めです。個人販売やネット販売や直売所出荷では梱包単位が少なくなりがちですが飲食店出荷ではキロ単位、場合によっては10キロ単位で購入いただけることも大きなメリットです。

デメリット

デメリットは規格や品種を指定されることが多いです。

飲食店側からすると良いものを仕入れたい、手に入りにくい希少性のあるものを使いたいと考えるのは当然です。

スーパーに出回る一般的なサイズよりも大きな規格や栽培が難しい品種や珍しい品種が好まれるため依頼のあった量を確保できないこともあります。ある分で大丈夫と言ってもらえることがほとんどですが事前に予約されていた場合は冷や汗が出てきます(笑)

レモンを購入してもらった時にも大玉の指定があったり皮の薄い璃の香(りのか)という品種を指定されたりしました。

他の農家さんが同じものを栽培していた場合、品質や価格面で負けると乗り換えられてしまうこともあり、デメリットというか悔しさもあります。悔しさをバネにしてもっと良いものを作ろう!と思える時もありますが大口注文がなくなるとモチベーションが下がってしまう時もあったりします。

最後は直売所の話です。

販売先の話|直売所

ここからが本番、直売所の話です。

直売所にももちろんメリット・デメリットがあります。現状うちでは3箇所の直売所へ農産物を出荷していますが直売所によって売れ行きが違ったり求められているものも違ってきます。それぞれ個別に紹介していたら記事が長くなってしまうため全てまとめて直売所出荷として話をしていきます。

メリット

直売所出荷の最大のメリットは値段が自由に設定できることだと思います。自信を持って栽培した農産物が二束三文で買い叩かれた、販売先に困ってまとめて出荷したら安すぎたなんて話はよく聞きます。直売所では自分で商品を梱包して自分で値段をつけるためやる気アップ・収益アップに繋がります。

販売する先の直売所をよく下見して売れる商品のピックアップ、ライバルとなる農家さんの商品を調査して梱包・値段の設定をしておけばある程度購入してもらえると思います。

今回はレモンを直売所に出荷するにあたって現状の出荷者と梱包状態、値段のチェックとスタッフさんにレモンの売れ行きを聞きました。その点を踏まえてどうしたら利益を確保しつつ購入してもらえるかを考えていきます。

他のメリットとして量を調整できることも考えられます。レモンはグリーンレモンからイエローレモンまで収穫期が長いため一斉に収穫しなくても木に残しておけば大丈夫です。売れそうな量を調整しながら収穫して販売するため廃棄が少ないです。

直売所によっては年間出荷予定量の資料をもらえますのでレモンの出荷が少ない月を狙って出せたりするので調整しやすい点も大きなメリットです。

直売所出荷では出荷者が試行錯誤しながら梱包し陳列しているため参考になる部分が多いです。柑橘類の出荷では綺麗に見える梱包方法や売れやすい価格帯やお客さんに求められている規格や個数など多くのことを学べます。過去には姫レモンという橙色のレモンを出荷したことがありましたが1週間置いて1袋も売れなかった苦い思い出があります。

橙色の金柑のようなものが数個袋に入って品名ラベルにレモンと書かれているだけだったら貼り間違い?と思われても納得です。一般の方は橙色のレモンなんて知りませんしポップでアピールしたり他のレモンのおまけとして入れて知ってもらう努力が必要でした。直売所出荷ではマーケティングでも学ぶことが多いです。

デメリット

直売所出荷でのデメリットはその場所ごとのルールがあることです。他の出荷者がいる以上は陳列棚を独占できませんし、あまりにも出品価格に差があると良い印象は受けません。ルールに従って陳列を行うため自分の梱包した農産物が手前ではなく奥に陳列されることも多いです。又、出品が多すぎると陳列棚に置ききれないため下のストックエリアに仮置きされます。スタッフさんも状況を見ながら陳列してくれますが放置されてしまうことも過去にはありました。

値段に関しても場合によっては他の出荷者との価格競争に巻き込まれたりします。うちの場合ではビニールハウス栽培のレモンをアピールしたくても他の出荷者レモンと大きな価格差はつけにくいです。過去に他の出荷者さんより高い価格設定をしましたが結果は散々で売れ残りが出てしまいました。自分の中でこの金額以上は下げないと決めていても他の農家さんは下げてくる可能性はもちろんあります。

ちなみにメンタルが弱い方は精神衛生的にも値段を下げてでも売る方がおすすめです。(自分の陳列した商品がほとんど売れ残っているとかなりしんどいです・・・)

直売所出荷では梱包や値付けの自由度が高い一方で全て自分でやらなければなりません。1個で梱包するのか2個なのかまとめて梱包するのか値段はどうするか梱包資材からシール貼りまで全て自分でやる必要があります。つまり収穫から梱包から出荷まで全て自分でやるため時間がかかります。小口の梱包作業が苦に感じる方は要注意ですね。

どれもメリット・デメリットがありますね。ここからは出荷するにあたって行動した話をしていきます。

レモン日記|直売所出荷の心得

2024年の11月中旬にレモンの直売所出荷を始めました。ここでは出荷にあたって気をつけたポイントややっておいた方がよいことなどを書いていきます。

出荷したものを購入してもらうには見た目や値段も気にしなければなりません。お客さん目線で自分の商品を見ることも重要だと考えます。ポイントを押さえて売れる商品を作っていきましょう!

ポイント|直売所調査

栽培しているものが珍しいものや栽培難易度が高いものであれば出荷が自分一人かもしれません。しかし、基本的に直売所出荷では数人のライバルがいます。

今回の出荷品目はレモンで栽培難易度も低いです。加えて11月中旬はレモンの収穫シーズンでもあるため他の出荷者が多くなると考えられます。まずは出荷する直売所に行って事前調査をしておきましょう。

私が事前調査した時は2名の方がレモンを出荷しており出荷量も多い状態でした。レモンの品種に関しては一般的なレモンとジャンボレモンが陳列されていました。

続いて直売所のスタッフさんにレモンの売れ行きや出荷される量を聞きました。個人的な考えですが売れ行きがよく売り切れることが多いのであれば現在つけられている値段と同等か多少高くても売れると考えられ、逆に売れ行きが悪いのであれば値段を下げて出荷しなければ売れ残りの可能性が高くなり最悪の場合は廃棄になって利益が出ません。

出荷されている量も10袋程度なのか50袋なのかによってその直売所に出荷するかどうか決める必要があります。需要に対して供給過多であれば価格競争が激化して思っていた利益につながらないこともあるため他の直売所を探さなくてはなりません。

ちなみに趣味の範囲で直売所出荷していたり利益を求めていない方もおられます。出荷者さんと話していた時に老後の小遣い稼ぎや喜んでもらえるのが嬉しいとおっしゃっていた方もいました。(ちなみに私とは出荷品目が被っていなかったのでよかったですがライバルであれば恐ろしいです・・・どこまでも価格競争ができる相手ほど怖いものはありません)

事前調査の結果ですが問題なく出荷できると判断しました。決め手として出荷者が2名で少ないこと、レモンの売れ行きとしては1日あたり50袋ほど、供給として2名の出荷者で70袋程度、価格帯が体感で1キロ1,000円程度だったことです。

今後出荷者が増える可能性もありますが需要と供給バランスがそこまで偏っていないため自分が参入しても戦えると判断しました。又、陳列されているレモンの価格が体感でキロ1,000円くらいだったことも大きなポイントです。私がレモンを販売する際の単価目安はキロ600円で価格競争を仕掛けられてもそこまでは値段を下げても問題ないと考えました。陳列されているレモンもうちと似たような見た目やサイズだったので出荷することに決めました。

直売所出荷をされる方はどこまでなら値段を下げても大丈夫か、自分の出荷したものは売れそうかここは考えてみてください。

ポイント|近隣調査

あなたがお客さんだった場合に何をみて購入を決断しますか?

商品の鮮度でしょうか、梱包状態でしょうか、値段でしょうか。それは人それぞれなので正解はありませんが個人的には鮮度と値段で決める方が多い気がします。

先ほどは直売所の事前調査の話をしましたが、次は近隣のスーパーや直売所を調査します。

ここで見るポイントは値段です。お客さんが商品を手に取って必ずチェックするのは値段です。一部のお金持ちさんは値段を見ずに購入されるかもしれませんが、いくらなのか分からないまま購入しないと思います。

直売所に出荷した自分の商品(今回はレモン)をお客さんが手に取って値段を確認、その直売所では値段に大差なかったとしても近隣で販売されているレモンが安かったらそこで買おうと思われてしまうかもしれません。出荷する直売所だけの視点ではなくもっと広い視野で価格を決める必要があります。

今回の近隣調査で直売所付近のスーパーを調査し、レモンの価格が直売所で販売されている価格よりも安いことが分かりました。補足しておくと輸入レモンと国産レモンの両方の価格を確認して判断します。あまりにも安い輸入レモンやあまりにも高い国産レモンは判断材料から外します。

お客さん目線で購入してもらえる価格を知って商品に反映させることも大切です。直売所調査と近隣調査をした結果、レモンの価格帯に開きを持たせることにしました。具体的には近隣スーパー最安値付近の価格をつけた商品からライバル出荷者の価格付近の値段をつけた商品を作ります。

当然ながら最安値の商品は小さなレモンや傷のあるものを梱包し、ライバル出荷者と同じ値段をつけるものは綺麗で自信のあるレモンです。売れる見込みのある商品を作ることはとても大事です。

ポイント|レモンの利益

直売所に1個100円でレモンを販売して10個売れたとします。

単純に1,000円の利益が出たと思った方は考え方を変える必要があるかもしれません。レモンに使った費用(苗木・培養土・肥料・防除・水道・収穫はさみ・剪定はさみ・ビニールハウスなど)がかかっているため純粋に利益ではありません。又、出荷にあたっての費用(ガソリン・梱包資材など)も必要です。出荷に車を使うならガソリン代もかかりますし、レモンを入れる袋やテープ代なども考慮しなくてはなりません。

そして忘れてはならないのが直売所への手数料です。直売所は出荷さえすればレジやストック商品の陳列やお客さんからのクレーム対応や傷んだ商品の引き下げなど幅広く行なっていただけます。特に個人農家であれば販売にさく時間はほとんど取れませんので直売所の存在はとてもありがたいです。

直売所の手数料は出荷者登録費用品名ラベル印刷料購入された商品の10%〜20%くらいが相場となってきます。これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれですが個人的には適正だと思っています。

もしも私がレモンを50袋梱包して自分の土地で販売したとします。お客さんはほとんど集まらずに売れ残るでしょう。一方で直売所はたくさんの農産物が集まりお客さんも多いです。野菜を求めて足を運んだ方がついでにレモンを購入していく。当然ながら売れる量も多いでしょう。又、出荷さえしてしまえば自分自身は他の作業にも入れますので効率的な動きができます。コストだけで見るのではなく全体で見る。小さなことを気にしすぎて機会損失にならないようにしてください。

人によっては自分で梱包するよりもまとめて引き取ってもらった方が効率が良いという考えもあります。コンテナで出荷する大型農家さんは1個1個梱包していたら時間がいくらあっても足りません。1つの直売所に供給量が多すぎると売れ残りリスクも大きくなります。自分の状況によって直売所や市場や農協など使い分けることが大切です。

レモン日記|レモンの売れ行き

記事もいよいよ終盤です。直売所出荷をすると決めて調査を行い、近隣のレモン価格も調べました。

残すところはレモンを収穫して梱包して出荷です。レモンの売れ行きはどうなったのでしょうか。ここでは直売所出荷の結果を書いていきます。

レモンの収穫

うちのレモンはビニールハウス栽培のものと露地栽培のものがあります。この記事を書いている11月中旬は気温も低くなり冬が近づいていると感じます。

霜が降りるのも時間の問題で、収穫は露地栽培のレモンから行います。ちなみに昨年の直売所出荷は年末になるほどライバル出荷者のレモン量が減り、私の出荷したレモンが多くのスペースを使えました。

露地栽培レモンを優先に収穫して出荷し、年末年始にかけてビニールハウスレモンを出荷する戦略をとっていきます。

今回は2019年に植えたレモンを収穫しました。樹高は2mをかるく超して手が届くギリギリまで成長しました。レモンもたくさん実っており大きな利益が見込めます。本来であればレモンの木に負担をかけすぎないようにいくつかの木から全体的に収穫するべきなのでしょうが1本の木からどれだけのレモンが収穫できるか気になったので実際に試してみました。

レモンを収穫した入れ物はポテと言います。柑橘類の収穫はポテを使って行っており、とても使いやすいです。

ポテにもたくさん種類がありますが、写真のように紐が付いているものを選ぶと肩にかけられたり持ちやすいです。

1本の木からどれだけレモンが収穫できる?この結果は後日、記事にまとめて投稿したいと思います。個人的には想像していたよりもはるかに多かったです。やはり鉢植え栽培のレモンより露地栽培は大きくなる分、たくさんの果実が収穫できますね。

ついでに収穫したハサミも紹介しておきます。

岡恒のハサミです。このハサミは価格帯もお手頃でサイズもちょうど良く重宝します。剪定には使えませんがレモンのトゲきりや収穫に愛用しています。

収穫したレモン達を梱包していきます。

レモン仕事

ポンカンや不知火やせとか達もそうですが果実は思っているよりも汚れています。

私は出荷前にタオルを使ってレモンを磨き、綺麗な状態で出荷することを心がけています。この作業をレモン仕事と勝手に呼んでいます(笑)

この時にレモンに傷はないか、害虫に食害されていないかをチェックして後工程が分かりやすいように並べ替えています。

腐っているものは当然廃棄しますが軽度な傷物や食害はB級品として安く販売し、無事な範囲もあるが果肉までの傷や著しく見た目の悪いものは自家消費となります。C級品でもレモン汁にしてしまえば活用法は多々あります(^^)

ちなみに思っていたよりも規格外は需要がありました。安く購入できるなら見た目は気にしないという方もおられました。加工品の販売技術があれば全てのレモンを捌けそうです。

最近ではレモンを使ったお菓子作りに挑戦しておりレモンクッキーやレモンマフィンを作っています。失敗せず美味しいものができたらこちらも記事にしていきたいと思います。

レモンの梱包

梱包はとても大事です。レモンが綺麗でもサイズの合っていないガバガバの袋に入れ適当なテープ留め、斜めに貼られた品名ラベルを見たら購入意欲も低下しそうです。

お客さんの目線に立って自分の梱包を見直すことが大切です。まずは適切な梱包資材を確保しましょう。

私のおすすめは防曇袋(ボードン袋)です。蒸れや曇りを防ぐ袋で農産物の梱包資材と言えばこれで間違いないです。袋には穴の無いタイプもありますがレモン出荷であれば穴のあるタイプがおすすめです。

レモンに合うサイズを購入して入れていきます。

袋のサイズは4号規格にしました。このサイズであれば一般的なレモンは問題なく入ります。

防曇袋は特殊な規格でなければホームセンターなどで100枚300円くらいで購入できます。1枚あたりのコストを3円くらいで見積もっておくと計算しやすいですね。

防曇袋にレモンと葉っぱを入れました。私のこだわりで柑橘類の出荷では葉っぱを入れることが多いです。理由としてお客さんが手に取ってくれた時、この商品は鮮度が良いか分からないと思ったからです。葉っぱを1枚入れておくことで鮮度チェックができ、出荷者やスタッフさんから見て引き下げのタイミングも分かりやすいと思っています。一緒に入れていた葉っぱが萎れていたり乾燥してパリパリになっていたら鮮度の落ちた商品と判断して引き下げてもらえます。引き下げ品は利益になりませんがお客さんに品質の悪い商品が購入される方が嫌なので手間ですがやっています。

自分のこだわりを持つことは直売所出荷において大切だと思います(^^)

レモンの利益

出荷初日は朝に収穫して昼に持ち込み、陳列しました。

陳列の際はスペースを確保してもらえましたので20袋を置きました。ちなみに陳列した場所は売れ行きが悪いと感じる奥側です・・・手前のスペースはお客さんの目に入りやすいため売れやすいと感じます。

どれだけ売れるか気になりつつ直売所閉店後の売り上げメールを待ちました。(直売所によると思いますが、どれだけ出荷した商品が売れたのかメールがきます)

数字の読み方として、53と書かれているのがその日に売れたレモンの総数です。出荷者全体で売れた総数なので私が53売ったわけではありません。

ちなみに53個のレモンが売れたわけでなく53袋のレモンが売れたということです。(1袋に3個のレモンが入った商品が売れてもカウントは1です)

そして左側の108や118は私が出荷して売れたレモンの値段です。今回の場合では私が出荷したレモン14袋売れたことが分かります。

直売所によって売り上げメールの記載方法は違いますが、このような形で来ることが多いです。締日までに売れた合計金額から手数料を引いた金額が振り込まれます。

さて、売れたレモンの内訳として108円のレモンが8袋、118円が1袋、128円が4袋、129円が1袋でトータル14袋が売れました。出荷が昼過ぎだったこと・レモン全体で53袋が売れていることを考えるとまずまずの結果だったのではないでしょうか。

気になった点は売れた価格です。出荷した20袋の内訳は100円台が8袋・110円台が6袋・120円台が6袋だったので最安値と最高値はほぼ完売していますが110円台は1袋しか売れていません。出荷初日で他のデータがないため現状は何もできませんが、今後の売れ行きから方向性を決めていきます。

まとめ

今回はレモンの直売所出荷をテーマに記事を書きました。

直売所出荷にもメリット・デメリットがあり、自分で値段をつけられたり管理する手間を引き受けてもらったりできる一方でルールに従って出荷しなければならなかったり手数料が必要だったりします。

直売所出荷に限りませんが栽培したものをお金に換えるには誰かが購入する必要があります。栽培したものが売れるように売る努力は必要です。売る努力は人それぞれで情報を集めたり品質の高いものを栽培したりSNSで発信したり、付加価値をつけたりさまざまです。

自分に合った販売方法を探して利益を出していきましょう!

この記事はカテゴリー「レモン日記」に分類され、販売だけでなく栽培の記事もたくさんあります。レモンの栽培に興味があればカテゴリーから記事を探して読んでみてください。

レモンの苗木を購入した話や土作りをした話や病害虫対策の話などたくさんの記事を投稿していますので参考になる話もあるかもしれません。

ともにレモンライフを楽しみましょう!

今回も最後まで読んでいただき感謝です。

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