こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「品種」です。私の研修先もふもふ農園では2021年3月に新規アスパラの植え付けを行いました。アスパラの品種は「PA050」です。
あまり知られていませんが、アスパラガスには多くの品種があります。スーパーでは「グリーンアスパラガス」「ホワイトアスパラガス」のようなアスパラの種類は記載してありますが、品種まで記載しているところはほとんどありません。
品種によって特徴が異なります。PA050を中心にいくつかの品種紹介とその特徴を勉強していきましょう。
アスパラマニア向けの記事だな(笑)
アスパラ知識を蓄えて、アスパラマニアになりましょう(笑)
アスパラガスの品種
アスパラガスの品種を1つでも言えたら大したものです。私は最初「グリーン」「ホワイト」「ムラサキ」「ピンク」がアスパラの品種だと思っていました。
アスパラ初心者だな。
よくよく考えたら品種がたくさんあるのが普通ですよね。イチゴやブドウやリンゴも多くの品種がありますね。
PA050にも特徴がありますよ。
ここではアスパラガスの品種をいくつか紹介していきます。最後にそれぞれの特徴もまとめていきます。
それぞれ特徴が違います。アスパラの育成地ではオランダやアメリカの品種が多いですが、日本で生まれた品種もあります。
「ハルキタル」や「春まちグリーン」などの品種は日本(福島県)生まれです。
専門的な話になりますが、例えば「ハルキタル」は「メリーワシントン500W」と「gijinlim」の交配によって誕生しました。よい部分を受け継ぎ、ブランド品種として親しまれています。
言葉の意味
これから品種を説明していきますが、まずは各言葉の意味を理解しましょう。
知らなければ特徴が理解できないので意味を学びましょう。
萌芽
まずは萌芽です。「もえめ」ではありません。「ほうが」と読みます。
萌芽は「芽を出すこと」「物事のしるし」「芽生え」の意味があります。
アスパラの芽が出ることだな。
早晩性
次は早晩性です。「そうばんせい」と読みます。
早晩性は「栽培期間の長さ」を表します。早く収穫できる順に極早生→早生→中生→晩生→極晩生となります。
つまり極早生がいいの?
全部が極早生だと大変だろ。
早晩性の差を利用した栽培方法があります。つまり極早生のアスパラと極晩生のアスパラを育てた場合、収穫時期をずらせるため、忙しさを分散できます。逆に同じ早晩性の種類だと収穫のピークが重なってしまいます。ここも考えるポイントですね。
生育
続いて生育を学びましょう。「せいいく」と読みます。
そのままだな。
これは分かりますね。「育つ」という意味です。ちなみに「生育」と「成育」の違い分かりますか?
これは対象が何かですね。【生育】は植物・【成育】は動物に使います。
揃い
続いて揃いです。「そろい・ぞろい」と読みます。
揃いとは「同じ特徴や同じ性質を持つ」ことです。多数が同じというような表現ですね。
聞きなれない言葉が多いですね。
草丈
草丈を学びましょう。「くさたけ」と読みます。
草丈は伸びたときの高さです。どこからの高さかというと、地上部分から先端までの高さのことです。草花の成長したときの丈で草丈ですね。
雌雄異株
アスパラは雌雄異株の植物です。雌雄異株は雄株(おかぶ)と雌株(めかぶ)があります。アスパラに実をつけるのは雌株だけです。雄株は雄花だけを、雌株は雌花だけをつける株です。
「雌雄異株」読めるか?
めおいかぶ…?
「しゆういしゅ」と読みます。難しいですね。
ちなみにアスパラの雌株は1本の太さはありますが、収量が雄株に比べて少ない傾向にあります。また、アスパラの実に養分を使ってしまうため、収量重視なら雄株だけの種類「全雄種」が好まれます。
雌株はこぼれ種の発芽もある。
アスパラの実が熟して、こぼれ種が発芽してしまう…雌株あるあるです。
草勢
草勢(そうせい)と読みます。
草勢は成長の勢いです。「草勢が強い」「草勢が弱い」のような記載があれば成長の勢いがどうなのか?と解釈します。
では品種の特徴を学んでいきましょう。
品種の特徴
アスパラの品種は多いので、人気のある品種に絞ります。
そうだな…まずは…。
PA050で。
PA050
もふもふ農園の新規植え付け品種です。
PA050の特徴は「萌芽が早い」「株の生育が早い」「栽培が容易」「全雄品種」「揃い性がいい」このような特徴があります。早晩性は早生となります。
ではここからはサクサクいきます。
ゼンユウガリバー
全雄とついているので「全雄種」です。特徴として「栽培が容易」「揃い性が優れている」「立茎後に太めの若茎が出る」「サイズ揃いと品質に優れる」
このような特徴があります。
スーパーウェルカム
特徴は「草勢が強い」「揃い性がいい」「欠株・衰弱株の発生が少ない」「病害に強い」「ウェルカム品種より多収」「草丈が高い」
ポイントは病害に強いことですね。安定した収量に貢献してくれます。
スーパーウェルカムは雌雄混合種です。
もふもふ農園でもスーパーウェルカム品種を育てています。
早晩性は中生です。
ハルキタル
特徴は「全雄種」「草丈は高い」「早晩性は早生~中生」「揃い性がいい」「福島県の品種」です。
名前の由来は「春の訪れとともに大地から力強く萌芽した若茎を食し春の到来の喜びを実感してほしい」ことからハルキタルと名付けられました。
応援したい品種ですね。
グリーンタワー
「雌雄混合種」「草丈はやや高い」「早晩性は早生~中生」「太い若茎が揃う」「茎枯れ病に強い」
太さは「やや細い」となります。雌雄混合種なので最近はあまり聞かないですね。
ゼンユウハヨデル
これも全雄種ですね。人気の品種は全雄種がほとんどです。
特徴として「株の生育が特に早い」「萌芽が早い」「春芽中心の品種」「高温で生育が鈍る」「茎の食感がやわらかい」
ポイントは「春芽中心」です。
スグデル
ハヨデルとスグデル(笑)ネーミングセンスがいいですね(笑)
個人的にはこの名前好きですよ。スグデルⅡはハウス専用極早生品種です。
スグデルの特徴は「萌芽が特に早い」「栽培が容易」「収量性が高い」「雌雄混合種」です。
ポイントは「萌芽と収量性」ですね。全雄種ではなく雌雄混合種です。
茎が柔らく、倒伏対策を確実に行う必要があります。
満味紫(まんみむらさき)
いわゆるムラサキアスパラです。
特徴は「鮮やかな紫色のアスパラ」「ポリフェノールが豊富」「糖度が高い」「雌雄混合種」です。
ムラサキアスパラはグリーンアスパラに比べて出荷量が少ないので、他と差をつける差別化ポイントになりますね。
8種類紹介しました。
結局何の品種がいいのでしょうか。
栽培状況・栽培状態にもよるよ。
露地やハウス・伏せ込み促成の作型や現状の品種の早晩性・栽培地域の気候などによって適した品種は変わってきます。自分がアスパラの品種に何を望むか、そこを考える必要があります。
もふもふ農園では今回PA050を選び、成長に期待しています。
まとめ
またアスパラに詳しくなったな。
品種による差ってあるんですね。
アスパラの品種はまだまだあります。味の違いを試してみたい!そんな方は品種名から調べて購入してみてはいかがでしょう。
もふもふ農園ではPA050の成長記録を記事にしています。2021年3月からの記録を記事にして定期的に更新しています。興味のある方は「PA050の栽培記録」の記事もぜひ見ていってください。
もふもふ農園では広大な面積で様々な農作物を栽培しており、アスパラ以外の野菜や果物も記事にしています。サブローCEOともふもふ農園を今後もよろしくお願いします。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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