こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「玉ねぎ」収穫です。もふもふ農園の玉ねぎを収穫しました。
機械(トラクター)で効率よく収穫していきたいところですが、玉ねぎがあるので機械は入れません。機械が入るスペースを確保するため畝(うね)2列分を手作業で収穫していきます。
どれだけの規模(面積)なんだ?
もふもふ農園の玉ねぎは3反です。再確認で単位「反」のおさらいをします。
1反は991.74平方メートルで坪計算で300坪です。単位「a」なら10aですね。
5月上旬の玉ねぎです。まだ青々としていますね。この状態はまだ収穫タイミングではありません。
6月上旬の玉ねぎです。葉の色が薄くなっていますね。収穫の見極めポイントとして「葉が横に倒れてきた」ことを参考にします。この状態が全体の6割7割になれば収穫タイミングです。
もふもふ農園の玉ねぎは全体の2割ほどしか倒れていませんが、今回収穫しました。理由としては機械が入る分のスペースを確保してスムーズに収穫できるようにするためです。
玉ねぎ専属の農家さんは収穫用の機械を持っていると思いますが、もふもふ農園の玉ねぎは3反だけです。機械を借りて収穫しています。借りる調整ができても、機械が入れない状況を避けたいため、2畝分の収穫をしました。
玉ねぎの出来はどうでしたか?
良くはないが、悪くもない。
今年は異例の梅雨入りで玉ねぎに悪影響が出るのでは…と心配していました。
一部は「玉ねぎべと病」になって破棄しましたが無事なものが多く安心しました。
べと病とは。
べと病はカビの一種「卵菌類」による病気です。玉ねぎへの影響は葉が曲がり黄色がかって色褪せします。梅雨時期に発生しやすく今年はかなり警戒していました。
二次被害を防ぐため発見したべと玉ねぎは隔離して破棄します。
長くなりましたが、ここから本題。研修内容です。
玉ねぎの収穫-目標設定-
玉ねぎの収穫を手作業で行いました。最初に目標を立てます。
玉ねぎの畝は全部で16本。どれだけやるか決めます。ちなみに畝(畦とも書きます)の単位は「本」です。
目標は畝1本と枕地!
「畝」?「枕地」?。
畝(うね)
土を盛って高くしたものです。畝の目的として水はけをよくすることや作業しやすくすることが挙げられます。栽培する野菜の種類によって畝の高さや幅は変化します。
アスパラハウスでも畝を作っていますね。
玉ねぎは畝が絶対必要!
枕地(まくらじ)
枕地は簡単に言うと両端の場所で機械の旋回スペースです。後日、収穫にてトラクターが入るため、進入・旋回スペースが必要です。
畝が直進、枕地が旋回スペースとして確保できるよう進めていきます。
玉ねぎの抜いてある場所が枕地エリアです。
畝1本?機械が入れますか?
畝1本分は昨日やったからあと1本でいい。
つーさんが丸1日かけて1本分やったそうです。手作業で…
玉ねぎ収穫-実施手順-
では実際の収穫手順を写真付きで分かりやすく見ていきましょう。
step① 玉ねぎ起こし
まずは玉ねぎを抜いていきます。だいたい5mほど抜いて並べていきます。
うちのやり方を覚えろよ。
畝の両端に並べていきます。ポイントは玉ねぎの根が畝の中心を向くように、玉ねぎの葉が畝の端を向くようにします。
理由は後で説明しますが、後工程を楽にするためです。農家は効率が重要ですから、限られた時間の中で最善の行動を考えていきます。
枕地部分の玉ねぎ起こしが終了しました。畝の両端に向きを揃えて置いていきます。何か気付くことはありませんか?
ふーむ…並びが統一されて綺麗。
後で教えてやるよ。
step② カット
並べた玉ねぎの根と葉をハサミで切り落としていきます。
玉ねぎの根と葉をハサミでカット
注意点として特に葉の部分は切りすぎないことです。約10cmほどは残します。短く切りすぎると玉ねぎが腐る原因にもなります。
根も葉も切るんですか?。
玉ねぎは収穫した後も根から水分を吸収しようと必死になります。収穫後は玉ねぎを乾燥させる作業を行いますが、根が付いたままだと空気中の水分を吸おうとしてよくありません。
根を切る作業をすることで活動をストップさせ、次の乾燥工程をスムーズに行えるようにします。
step③ 運搬
カットした玉ねぎは一輪車で運搬していきます。もふもふ農園では一輪車かコンテナで運搬します。どちらもメリットデメリットがあるので使い分けて運搬します。
一輪車は押して運搬するのでコンテナに比べて楽です。しかし土のやわらかい場所にはまったり、畝の段差が乗り越えられず動けなくなる場合があります。一方コンテナは自分で持って運ぶため段差を気にする必要がありません。しかし玉ねぎを入れたコンテナは1つ20㎏~30㎏ほどの重さで体の負担が大きいです。足元も不安定で足・腰・腕が疲れます。
もふもふ農園の玉ねぎ乾燥場(仮)は収穫場と近いので一輪車が使えますが、以前は軽トラの荷台にコンテナを並べて運搬した地獄の収穫研修もありました…
近いって素晴らしい!
ちなみに先ほどの玉ねぎ起こしで向きを揃えましたが、その意味合いとして、葉を下に落とすと見やすいためです。
葉を切り落として、足で…
こう!畝の上は玉ねぎが見やすいので運びやすい。逆向きだと畝の上に葉が散乱して収穫効率が悪くなります。玉ねぎを並べるのもハサミで切りやすいからですね。重なっているといちいち避けて切り落とす手間が発生してしまいます。
step④ 乾燥場
乾燥場では湿気対策をして収穫玉ねぎを並べていきます。玉ねぎの敵は湿気です。せっかく収穫した玉ねぎが腐ってしまったら絶望です。しっかり乾燥させて出荷できる状態にしていきます。
乾燥方法はいくつかありますが、今回は仮ですので湿気対策したシートの上に重ならないよう並べていきます。
代表的な乾燥方法は吊るして天日干しですが、量が非常に多いため現実的ではありません。コンテナ保管も重なる部分が多いので今回は避けます。
このstep①~step④を繰り返して1畝分の収穫を進めていきます。
つーさんが葉と根の切り落とし、私が選別と運搬をして少しずつ進めていきます。余裕のある方が玉ねぎ起こしをしていきます。
作業時間
PM1:00から作業を行い枕地・畝1本の収穫が終わったのが…
PM6:30でした。
効率よく進めていたはずでしたが5時間半かかってました。畝はあと14本(笑)次回からは機械が入れるので効率よく進められますが、改めて大変だと感じました。
写真は1部分ですが、すごい量で玉ねぎロードができました。足も腰も腕も肩もボロボロです。
もちろん収穫日の夜…夢には玉ねぎが出てきました(笑)脳に焼き付いてしまったんでしょう…
この玉ねぎが出荷され、食卓に並ぶと思うとワクワクしますね。美味しい野菜を作るため日々頑張ります。
まとめ
手作業での玉ねぎ収穫は重労働で、体がガタガタになりました。玉ねぎ起こしや「根」「葉」を切る時はしゃがみ作業となるので腰への負担が大きかったです。
腰痛ベルトとかいいかも。
農家は体力勝負な部分もあります。体を酷使したらケアに努めましょう。
今回の玉ねぎは根も葉もカットしましたが、私の実家では根も葉もついたまま天日干ししてました(笑)しばらく晴れだからでしょうか。
しばらくは玉ねぎに困ることはなさそうです。玉ねぎが支給されたら多くの玉ねぎ料理を作って、自信作を玉ねぎレシピとして投稿していきます。
玉ねぎ収穫は重労働!農家さんの頑張りがあって玉ねぎが流通しています。この記事で玉ねぎに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただき感謝です。
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