こんにちは!管理人のすのうです。
今回のテーマは「キウイフルーツ」です。キウイ栽培の記事はカテゴリー「キウイ日記」にまとめており、今回もキウイ記事を投稿します。今回はキウイ棚を増設した話、新しくキウイの苗木を植えた話、春に行った作業の話を書いていこうと思います。
ひとまずこの記事を書いている時点でキウイはこんな感じです。
もちろん摘果して数を落としますがたくさんの実がつきました。
個人的にキウイ栽培はオススメできると感じており、理由として病害虫や寒さに強く露地栽培でも順調に栽培できているからです。うちのキウイは栽培2年目ですが、現段階で1本も枯れることなく栽培を続けています。又、昨年は病害虫で困ったこともなく農薬散布もありませんでした。できることなら今年も農薬を使わず収穫までしたいと考えており、結果は11月頃に出そうです。
記事を読んでいてキウイ栽培に興味を持った方がいれば、是非過去のキウイ栽培の記事を読んでみて下さい。最初のキウイ棚を設置するのは大変でしたがその後の管理は比較的楽だったと感じています。さぁキウイライフを堪能しましょう。
もふもふ農園のキウイ栽培や日常を記事にしたカテゴリーです。2022年の3月にキウイプロジェクトをスタートしました。成功するか失敗するか分かりませんがうまく栽培し、収穫できるように頑張ります。
キウイ日記
最初にもふもふ農園のキウイ園紹介をしておきます。
この記事を書いている5/27現在でキウイ棚の長さは約40mとなりました。その中に果実を収穫できる雌キウイ(キウイは雌雄異株の果樹で雄と雌に分かれます)は10本あり、昨年植えたキウイは6本です。この6本は今年の秋に果実を収穫する予定です。
10本の雌キウイの内訳として緑系品種「ヘイワード」が1本、黄色系キウイ「東京ゴールド」が3本・「アップルキウイ」が5本、赤系キウイ「ケンズレッド」が1本です。
8割を黄色系キウイが占めている理由は緑系はありきたり、赤系キウイは日持ちしにくい(らしい)と聞いたからです。商品を販売する時には様々な付加価値をつけたいものですが、私は黄色系キウイ、ハート形の果実:東京ゴールド、リンゴ形の果実:アップルキウイと言う付加価値を考えました。形がハートやリンゴになるかは正直分かりませんのでそちらは秋頃の記事で紹介できればと思います。
では、1人で設置したキウイ棚の話です。
キウイ棚増設の話
もともとのキウイ棚は48単管と31単管で組んでいますが今回は25単管を使いました。
理由は…資金不足です(笑)キウイ栽培は昨年始めたばかりでまだ販売を行っておらず収入がありません。初回の48単管は農園の遊休品を使用したため出費がなく、次の31単管は新品を購入したためそれなりの出費でした。パイプの連結資材も地味に費用がかさみました。
そのため、今回は解体したビニールハウスから25単管を切り出してキウイ棚に使いました。
その追加キウイ棚がこちらです。
横は5mほど、奥行きは20mの追加キウイ棚です。これでトータルは40mほどになりました。かなりの量の単管パイプを使いましたが遊休品なので出費はありませんでした。これが新品で購入していたらと思うとゾッとします。
ちなみに、当初も48単管や31単管を使わず最初から25単管を使おうかと考えましたが、最初なのでどれくらい強度のある棚がいいか分からず、無難に48単管・31単管を使いました。
今では25単管でも良いのでは?と思い始めて今回はこちらでキウイ棚を設置することにしました。
この25単管でのキウイ棚、実は出費が0円の代わりに少々頑張った部分があります。それがこちらです。
解体したビニールハウスの部材を使っているため当然単管パイプはアーチ状です。それを自分で必要サイズにカットしてキウイ棚の部材とする必要がありました。このカット作業がそこそこ大変で手が痛いです(笑)
過去の単管パイプのカットでは電動の切断機を使っていましたが、今回はパイプカッターを使用して全て手作業で行いました。25単管クラスだと1分から2分程度でカットでき、作業の合間に少しずつ支柱作りをしました。
私が使用しているパイプカッターはこちらです。使いやすくて1本あると何かと重宝します。
新しくキウイの苗木を植えた話
キウイ栽培に新しい仲間が増えました。新メンバー紹介の前に栽培2年目となるキウイの紹介をしておきます。
一番成長したと感じるのは東京ゴールドで地上からの長さは約5m(キウイ棚まで2m+棚上を誘引して3m)となりました。ツル系の植物は伸びるのが早く驚きました。
今年はまだ栽培2年目なので実の数は少なくしようと思っています。花がたくさん咲き、虫を媒介とした授粉がうまくいったのか実も多かったです。しかし全てを成長させると1つ1つの果実が小さくなることや果樹のエネルギーが不足してしまうため9割以上を摘果しました。
雌キウイも雄キウイもたくさんの花が咲き、綺麗でした。
よく見るとたくさんの虫が花にいて受粉の手伝いをしていました。
摘果の話はこの後、書いていきますがキウイはほとんど自然に実が落ちないので必ず摘果することをおすすめします。
では、こちらが栽培2年目となるキウイです。
仕立てたかったオールバック2本主枝の形になりましたのでここからはより強固な主枝を作り上げたり亜主枝の展開をしていきます。ちなみに冬の剪定では基本の2本主枝以外は全て落として管理しようと思っています。キウイではあまり聞かないやり方ですが、ブドウ栽培では取り入れている農家さんも多いようです。
キウイ新メンバー
さて、キウイ栽培に新しい仲間が入りました。緑系キウイの「ヘイワード」と赤系キウイの「ケンズレッド」です。どちらも苗木の状態ですので今年は花を全て落として来年に備えていきます。
余談ですが、昨年は苗木を植え付けてその年に果実を収穫して食べました。やろうと思えばヘイワードとケンズレッドも今年収穫をできますがやめておきます。理由としては良質な果実が収穫できなかったからです。キウイ棚より下で結実させたため風で支柱に当たったり何かしらの動物にかじられたりしたためです。そして枝や葉が少ない状態で果実に養分を取られると親自体の成長が遅れることも1つです。
緑系と赤系キウイは来年の楽しみにしておきます。
キウイの授粉樹
ヘイワードとケンズレッドはどちらも雌のキウイですので授粉させるためには雄のキウイが必要です。農園のキウイ園には「孫悟空」と言う雄キウイがありますが、今回新しく雄キウイも植えました。
キウイフルーツには赤系・黄色系・緑系がありますが、厄介なことにそれぞれ花の咲く開花期が異なります。要は同じタイミングで花が咲かないから授粉できずに果実ができない可能性があると言うことです。
ざっくりですが赤系キウイの開花期は5月上旬から中旬、黄色系キウイの開花期は5月中旬から下旬、緑系キウイの開花期は5月下旬から6月上旬となっています。
キウイの雌を植えて毎年花が咲くけれどまったく果実ができない…そんな方は栽培しているキウイに合った雄キウイではない、もしくは雄キウイを植えていない可能性が高いです。雄のキウイは果実を収穫することができませんが必要な存在です。(キウイの花粉を購入して人工授粉する場合は雄キウイは不要)
それぞれの色に合った雄キウイは何種類かありますが赤系キウイなら「早雄(そうゆう)」黄色系キウイなら「孫悟空(そんごくう)」緑系キウイなら「トムリ」このあたりが優秀な受粉樹と言われています。
ちなみにうちの雄キウイは赤系キウイなら「早雄」と「バイエルン(ケンズレッドがベビーキウイだったため)」、黄色系キウイが「孫悟空」と「ロッキー」、緑系キウイが「トムリ」を採用しています。
特に孫悟空はすごい量の花を咲かせて受粉樹に最適だと思いました。
※一般的にキウイは雄1本に対して雌5本程度の授粉ができると言われています。うちの場合は雄の量が多いですが花粉採取や今後の雌キウイ追加を見越して育てています。
キウイ栽培 春作業の話
基本的に放任しているキウイ栽培ですが、4月5月は少し管理を行いました。
4月中旬頃になると新しく枝や葉が展開してきたので棚下は全て「芽かき」をしました。
芽かき
芽かきは単純に出てきた芽をかきとることで手でポロっと落ちます。たくさんの新芽が出ている中、不要な場所から出てきたものを成長させても意味がないので養分ロスを防いで必要な場所に栄養を送ることが目的です。
キウイ棚の上に伸びた枝は「誘引」をして風で折れないように固定しました。
誘引
枝が30程度伸びたら棚に固定していきます。枝が伸びても放置していると思わぬ場所にツルが伸びて行ったり風で折れたりしてしまいます。伸ばしたい方向で誘引することによって管理が楽になりますので必ず行う作業と言えます。
うちでは誘引に「麻紐」を採用しています。麻紐をカットするのは「アイアイカッター」と言う指にはめるカッターを使っています。どちらも単価がやすくて使いやすいのでおすすめです。
ブドウの誘引や柑橘類の枝固定にも麻紐とアイアイカッターを使っており使い勝手は抜群に良いです。
5月になると黄色系キウイに蕾ができて花が咲き始めます。全ての花を開花させるとそれだけ養分を使ってしまうため「摘蕾」や「摘花」や「摘果」を行います。
摘蕾 摘花 摘果
それぞれ漢字の通りで蕾を摘み取る・花を摘み取る・果実を摘み取ることです。意味合いとしては品質の悪いものを落としたり、間引くことで養分ロスを防いで残った果実の品質向上につながります。
とは言え、今年は摘果しか行えませんでした。アスパラ収穫やキウイ棚の設置で忙しく、そちらの作業に入れなかったためです。ちなみに人工授粉もできませんでした…結実具合を見ているとかなりの果実ができていたため虫や風でも授粉できていたようです。ただ、栽培の教科書的には人工授粉を勧められており、品質の良い果実はしっかりと人工授粉を行うことで作れるそうです。
たくさんの実がつきましたがこのまま栽培を続けると1果1果が小さくなってしまいます。適度な摘果により養分ロスを防いで大きな果実、樹の成長に繋げられますので摘果は必要な作業です。
まとめ
今回は新しくキウイ棚を増設した話、新しくキウイを植えた話、キウイ栽培の春作業の話を中心に記事をまとめました。
キウイフルーツは病害虫や寒さに強くておすすめな果樹と言えます。キウイ棚が必要であったり、誘引や摘果などを行う必要はありますが栽培自体の難易度は低いと思います。
キウイ栽培に興味があればぜひとも挑戦してみてください。
ちなみに今後のキウイ栽培の作業としては引き続き誘引を行いながら「摘心」を行っていく予定です。
摘心とは枝の不要な伸びを抑えるため枝の先端を切ることで様々な農産物の作業に使われています。キウイの摘心は枝から葉を15枚残した状態で先を切るそうで主枝として伸ばす枝以外はそのように管理しようと思います。
枝を切ったり葉を落としたりすることは最初は抵抗がありますが、私はキウイや柑橘などの果樹栽培をしていて問題ないと感じました。あまりにも弱っている状態で切るのはダメですが、軽く枝を落として光が通るようにすると病気が減ったり効率よく光合成ができますので必要な作業と言えます。
不安な方は恐る恐る1本の枝を切ってみて様子を見て下さい。きっと大丈夫です。
個人的におすすめしているキウイ栽培、興味があれば他の記事も読んでみてください。
最後に6/6のキウイを紹介して終わりにします。摘果して1つ1つの果実にしっかり養分を送れるようになったことも影響してか果実はさらに大きくなりました。秋の収獲が楽しみです。
今回も最後まで読んで頂き感謝です。
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