こんにちは!管理人のすのうです。
今回より新カテゴリー「無花果日記」が始まります。無花果(イチジク)栽培の様子や作業内容はこのカテゴリーにまとめていきます。最初は記事数が少ないですが、少しずつ増えていきます。イチジク栽培に興味があれば記事を読んでもらえると嬉しいです。
ちなみに農園のイチジクは今回露地植えしたものを含めて2本目です。規模としてはとても小さいですが最初に植えていたイチジクの味に感動し、2本目の苗木を植えました。完熟したイチジクは日持ちしないためスーパーなどで並ぶことはほぼありませんが、自分で植えれば完熟した甘く濃厚な果実が楽しめます。
農園に露地植えした2本目の苗木は収穫までを記事にしていこうと思います。それでは無花果日記始まります。
イチジクの基本
品種によって多少異なりますが、イチジクの基本情報を簡単に書いておきます。初心者でも栽培しやすいと言われるイチジクですが、特徴としては寒さに強いです。冬になると葉っぱが落ちる落葉果樹で耐寒気温は-10度くらいのようです。
イチジクは病害虫にも強く、農薬を使わなくても果実を収穫することができます。特に注意が必要な害虫としてはすす病の原因ともなる「カイガラムシ」や幹を食害する「カミキリムシ(幼虫)」がいます。被害が出てしまった場合は農薬の使用も検討しましょう。
ちなみにうちの栽培しているイチジク(1本目)は4年間栽培をして2回ほどしか農薬を使っていません。カイガラムシやカミキリムシの被害は1度もなく、なぜか毎年9月頃になると毛虫が大発生します。毛虫に対して薬を使いました。
こちらが1本目のイチジクです。2023年は農薬を使用せず収穫することができています。
1本の樹からたくさんの枝が出て果実も大量に収穫できます。これは魅力的な果樹だと感じ、2本目の栽培を決意しました。
イチジクの管理面
ざっくりした説明になりますが、植え付けは厳寒期を除いた11月から3月で個人的には寒さのマシになってきた3月上旬頃がベストだと思っています。
手入れは主に「芽かき」「間引き」「誘引」「収穫」「剪定」と一般的な果樹の作業があります。不要な場所から出た芽は養分ロスにも繋がるため芽かきを行います。枝が混雑したら間引きを行い、理想の仕立てや枝の配置をするために誘引を行い、栽培の楽しみ「収穫」を堪能します。冬になれば葉が落ちて来年に向けた剪定をします。
イチジクは放置するとぐんぐん縦に伸びて大木になりやすいので個人的には仕立てや剪定が重要だと思っています。
管理するイチジクが数本なら手間もそこまでかかりませんのでオススメできる果樹の1つです。
病害虫に強い果樹で他にオススメできるものにキウイフルーツがあります。うちの農園ではキウイを露地植えして単管パイプでキウイ棚を設置しました。栽培2年目でたくさんの果実が実りました。栽培の様子はカテゴリーキウイ日記にまとめていますので興味があればこちらも読んでみて下さい。
もふもふ農園のキウイ栽培や日常を記事にしたカテゴリーです。2022年の3月にキウイプロジェクトをスタートしました。成功するか失敗するか分かりませんがうまく栽培し、収穫できるように頑張ります。
イチジクの仕立て
果樹の仕立てはたくさんの種類があり、作業者それぞれのこだわりがあります。自然のままに仕立てをせず栽培することも1つですがイチジクの場合、剪定などをせず放置すると大木になるため収穫しにくいデメリットや枝が混み合うことで病害虫が発生しやすくなったりするデメリットがあります。
基本的には風通しがよく、収穫しやすい仕立てを目指すようにしましょう。イチジクの場合は一般的に樹の高さを抑えつつ枝を開いて配置する「開心自然形」と呼ばれる仕立てや今回私が挑戦する「一文字」仕立てが王道となります。
こちらが2023年9月のイチジクです。栽培1年目でまだまだ小さいです。
小さいながらも今のうちから一文字仕立ての骨格作りをしています。
イチジクの一文字仕立ては低い位置で枝を左右に広げて骨格を作ります。翌年以降は数本の枝を上に伸ばして果実の収獲を目指していきます。
一文字仕立ての最大のメリットは何と言っても剪定が簡単なことです。うちは柑橘類の栽培も行っていますが、剪定作業が大変で切る・切らないの判断や翌年の枝調整に一苦労しています。この仕立て方法ならそれぞれの枝を切り戻す・枯れ込み防止に切り口を詰める。やるべきことが明確になっていると作業も進みます。
イチジクの品種
イチジクの品種はそれなりに多く、日本国内で購入できる品種は30種類以上あるそうです。果実の大きさやスーパーなどではお目にかかれないレア品種など自分好みの品種を探すことも楽しそうですね。
うちが取り入れた2本目のイチジクの品種は「桝井(ますい)ドーフィン」です。イチジクの品種としては王道なものです。
イチジクの収獲シーズンは少し特殊で、7月頃に収穫する夏果専用種・9月頃に収穫する秋果専用種・夏果と秋果の両方が収穫できる夏秋果兼用種があります。この中で桝井ドーフィンは夏秋果兼用種に分類されており、夏果も秋果も収穫することができます。
こちらは6月頃の桝井ドーフィンです。一文字仕立ての準備をしているところでまずは余計な芽を落として(芽かき)左右の枝を伸ばすようにしました。
ここで注意点を1つ書いておきます。一文字仕立ては夏果専用種には対応していません。この仕立ては秋果専用種又は夏秋果兼用種に対しておすすめできる仕立て方法です。
イチジクの誘引
最初の年は横に伸ばすことを考えて誘引していきます。注意点は「枝を折らないこと」これにつきます。枝が出始めてしばらくの期間は無理に誘引すると根本からポロっと取れてしまいます。
誘引時も一気に曲げようとせず枝の伸びを確認しつつ回数を重ねて曲げるようにしていきます。
誘引におすすめなグッズとして、「麻紐」と「アイアイカッター」があります。麻紐は安くて使いやすいので私は誘引時に愛用しています。アイアイカッターは指にはめて使うカッターで麻紐を切る時に使います。指にはめて作業ができるので持ったり置いたりする手間が省け、誘引作業が楽になります。1個あたりの単価も安いため購入のハードルも低そうですね。
イチジク栽培は最初の年はあまりやることがありません。苗木を植えたら枯れないように水管理を行い、近くの雑草を抜き枝が伸びたら誘引する。うまくいけば来年は果実が実るかもしれません。
今後もイチジクの様子はカテゴリー「無花果日記」に記事を投稿していきます。
魅力的なイチジク栽培、始めてみませんか?ちなみに今回は露地植えしましたがイチジクは鉢栽培でも育てることができます。
余談:イチジクの鉢植え
一般的にオススメされているのは40L以上のそこそこ大きな鉢です。根の張りが制限される鉢栽培ではコンパクトに育てやすいメリットがあります。
理想的な置き場は雨が当たりにくい場所で風通しのよいところ・日光のよく当たる場所です。露地植えの場合は雨の当たらないところは厳しそうですが鉢栽培は融通がききそうですね。
魅力的なイチジクライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回も最後まで読んで頂き感謝です。
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